2020年12月10日(木)
第111回 佐賀競馬場「とりぜん食堂」
やきめし(600円)
佐賀競馬場は10月3日から「ほとめきナイター」が始まりました。ナイター開催だと馬券がこれまで以上に売れるのは間違いないところですが、個人的には心配になることがありました。
それは「佐賀競馬場に人は来るのか」ということ。
佐賀競馬場は日の入り時刻が遅い場所。東京と比較すると、その差はだいたい40分くらいあります。だからナイター設備が作られる前でも、たとえば2014年の春から夏は最終レースが18時15分に設定されていました。
でもそのころ、佐賀競馬場のある食堂の店主は「夕方になるとみんな帰っちゃうんですよ」と話していました。
まして現在はスタンド1階にあるJRA発売所が午後2時で閉店。その現状では夕方以降の人口密度がさらに低くなると思ったのです。
そう予想しつつ、11月下旬に行ってみたら、やはり開いている食堂の数が以前より少ない……。
食堂街で営業していたのは3軒だけ。それでも入場口の横にあるラーメン屋さんは2軒とも復活していましたし、スタンド1階にある「なんでも炭火で焼いてくれる店」も健在。しかし2階の「そば&うどん」のお店は、営業再開を断念したようです。
それでも食堂街で開いていた3軒はすべて、私が入ったことがないお店。そのなかから入場口にいちばん近い「とりぜん食堂」を選んでみました。店先の「ちゃんぽん」の幟が目立ちますなあ。
先客は2名。その奥に座ることにして、壁に貼られたメニューを見ると、ちゃんぽんがメインではない模様。だったら九州らしいメニューの「やきめし」かな。チャーハンではなくて「やきめし」なのが魅力的!
そして登場した「やきめし」は、その名称どおりのもの。佐賀競馬場に来たことを実感します。
ところで壁に「飛田愛斗君を応援しています」という垂れ幕がありますが、お知り合いなんですか?
「飛田騎手がデビューしたときに、ウチの店に来たグループが飛田騎手の話をしていたのでそれを聞いていたら、ご両親とその知り合いだったみたいで。その縁で作りました。さっきまでそこの席に座っていたのがご両親ですよ」
あら、そうなんですか。次のレースは飛田騎手が勝つ可能性が高いと思いますよ。
と話したら、本当に勝利!
壁のメニューが黄色いから、ちょうどよかったですね。
「そうなんです。メニューを書いた紙が残っていたので(笑)」
(写真がイマイチでごめんなさい)
さてさて本題の「やきめし」は、しっかりと火が通っていて、安定の味という印象。これならば最終レースまで戦えそうです。
そうなんです。競馬場の一般席には、最終レースでも推定で200人くらいいましたが、飲食店は午後6時あたりから続々と閉店していったのです。私がやきめしを食べたのは17時35分発走の第5レースのときですが、その日の最後の客でした。
スタンドの売店は最終レースまで営業していますが、食堂を利用する場合はどうぞお早めに!
※ 本文で紹介している逸品については、取材時点のものです。
その後、値段改定やメニューが変わっている場合もございます。