ウェブハロン

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地方競馬にまつわる「ウマいもの」を毎月ご紹介!

2020年5月8日(金)

第104回 船橋競馬場「東西商会(3階)」
あんかけ焼きそば(380円)、焼き鳥(150円)

船橋競馬場には1階から3階まで各1軒の「東西商会」がありますが、ここで紹介するのは3階のお店。といってもメニューの違いはそれほどなくて、「あんかけ焼きそば」は全部の店に用意されています。

いちばん活気があるのが1階の店で、その次がエスカレータで行ける3階。3階の馬場側はガラス張りになっているので、1階よりも過ごしやすい環境になっています。

「あんかけ焼きそば」は私が船橋競馬場に行くようになったころにはすでにありまして、個人的な認識では“船橋競馬場の名物”。と同時に昔からの疑問がありまして、それは「なぜ、あんかけ焼きそば」と「焼きそば」が同じ値段なのか、ということ。おそらく“あんかけ”のほうを高くすると、注文する人が減るからなのだろうな、と思いますが……

それはともかく、あんかけ焼きそばには野菜がたっぷり。いつの頃からかカレーの香りが加わりましたが、ボリューム感があるのは相変わらずですね。これがまた、昭和の競馬場フードという感じがするんですよ!

カウンターでドンブリを受け取って、割りばしの横に置いてある青のりと紅ショウガをどっさりと乗せ、確保しておいた自分の席に戻って写真撮影。同時に注文した焼き鳥はけっこうな大きさで、3階スタンドのゴール寄りにはその香りが漂っています。

ちなみに「あんかけ焼きそば」は、普通の「焼きそば」の上に“あん”をかけているので、正直なところ塩分は多め。でもこれがいいんじゃないでしょうか。競馬場で戦う人は歩く距離が長くなりがちですからね。

麺を上げるときに重量感があるのも特徴的。この感覚と味は、船橋競馬場がファンで埋め尽くされていた時代の人たちとほとんど同じなんですよね。そう思うと、この味は後世に残すべき文化遺産ではないかしら?

しかしながら、3ヶ月も無観客での開催が続いているのはかなり心配。スタンドにファンが入れるようになったときに、この店が以前と同じように私たちを迎えてくれるのでしょうか。

久しぶりに船橋競馬場に行けることになったとき、再びこの味に出会えること祈りつつ、そのときを待ちたいと思います!

浅野靖典(あさのやすのり)

競馬キャスター・ライターとして活動中。JRAブリーズアップセール、八戸、九州の各競走馬市場にて司会進行を担当。ライターとしては、

  • 競馬総合チャンネル(netkeiba.com)
  • POGの達人
  • JRAホームページ
  • 週刊プレイボーイ
  • WEBハロン

などに寄稿している。

※ 本文で紹介している逸品については、取材時点のものです。
その後、値段改定やメニューが変わっている場合もございます。