2020年10月9日(金)
第109回 高知競馬場「はっとり」
すじ煮込み(300円)
9月12日(土)から高知競馬場は観客の入場が再開。JRAの馬券は14時で発売終了になりますから、それを考えると高知競馬を観戦する人の数は、昨年の秋よりも多くなっているように思います。
さて心配なのは、場内の売店。パドックの横にあった3店舗がアーケードの屋根の下に移動したのは3月の無観客開催のときに確認していましたが、半年の休業期間を経て復活しているのかどうか……
と案じつつ行ってみたら、3つとも営業していました!
見たところ、基本的なメニューも変わっていない様子。高知競馬場の近くには数年前にコンビニができましたが、そこに行くには徒歩10分。食糧飲料の確保は、高知競馬場で観戦するにあたっての重要な要素なのです。
その姿にひとまず安心しましたが、この3店舗は日が暮れると閉店してしまうことがあるから要注意。私も「馬美味行脚」のネタを確保する目的も含めて、早めになにかいただきましょう!
といっても、昼食からそれほど時間がたっていないし、紹介済みのメニューもあるし……
そこで選択したのが「すじ煮込み」。秋になって空気も冷えてきましたからね。
「はい、ありがとうございます。ネギ入れますか?」
喜んで。
「ニンニク入れますか?」
喜んで。
「そんな喜んでって返事されたら、たくさん入れちゃいますよ(笑)」
というやりとりを経てからいただいた「すじ煮込み」。手のひらサイズの器から立ち昇ってくる、おでんのダシの香りがとてもいいのよ!
もちろん、メインディッシュの「すじ」は柔らかくて、これぞ競馬場フードというメニュー。ひとつひとつをゆっくりと噛みながら馬場を見ると、心拍数が下がっていくような気がしました。
そのダシを飲み進めていくと、だんだんその味に刺激が加わってきた感じ。これは器の底に沈んだニンニクから出てきたものですな。温かいダシに漬かったニンニクは柔らかく、数分前にナマのまま入れたものとは思えない食感がありました。
半年間の休業期間があっても、味が失われていなかったのはうれしい限り。通年ナイターの南国でも、これからの時期は冷えますからね。お店が閉まる時間になる前にぜひどうぞ!
※ 本文で紹介している逸品については、取材時点のものです。
その後、値段改定やメニューが変わっている場合もございます。