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第69回 2014年4月18日 フジノテンビー
2000年に笠松競馬場からデビューし、安藤勝己騎手とのコンビで怪物ぶりを発揮していたフジノテンビー。4戦4勝(重賞2勝を含む)の実績を引っさげて、デイリー杯3歳S(現2歳)では地方馬ながら1番人気の支持を集め、先行策から堂々優勝。前年には同じく笠松の先輩レジェンドハンターがこのレースを制していて、地方競馬ファンにとっても胸を躍らせる結果が続いていました。その後のフジノテンビーは中央、南関東へと移籍し、南関東では2002年に報知オールスターカップを快勝。2004年から再び笠松競馬場へ戻り、2007年の9歳まで長きに渡って走り続けました。通算タイトルは5勝。
現役引退直後から、笠松競馬場のすぐ近くにある岐南乗馬クラブで過ごし始めました。ここの代表を務めている栗本三郎さんも笠松競馬場で厩務員をしていて、1991年アラブギフ大賞典の勝ち馬マルカタローなどを手掛けました。馬好きが高じて厩務員時代からこの乗馬クラブを作り、現役引退後も馬のそばに居続けているそうです。ちなみに、兄弟ジョッキーとしても知られる横川怜央騎手(大井)と横川尚央騎手(船橋)が、子供の頃に通っていた乗馬クラブでもあるそうです。
フジノテンビーも16歳になりましたが、病気なども一切しないで元気に過ごしているそうです。たまにはボランティアで人を乗せることはあるそうですが、功労馬として悠々自適な毎日。最初はヤンチャな面もあったそうですが、今は年齢も重ねたのでとても大人しいそうです。
私がおじゃました時はちょうどウォーキングマシンで運動をしていて、その後は日向ぼっこをするスペースに移動し、ポニーと一緒に並んで乾草を食べ始めました。フジノテンビーとポニーの2ショットはここではお馴染みの光景だそうですが、ものすごく微笑ましくて、ゆったりした穏やかな時間が流れていました。フジノテンビー、これからも長生きして欲しいです。
帰宅後、栗本さんが現役時代に担当していたマルカタローのことを調べてみると、お父さんがアラブのキタノトウザイでした。大井で5戦5勝し、種牡馬としても大活躍した馬ですね。そのキタノトウザイのお母さんは、1974年の東京盃を制しているアラブの魔女と称されたイナリトウザイ。南関東にゆかりのある馬を探していくのも個人的には楽しみのひとつなので、マルカタローのことももっと伺ってみたかったなぁと……。馬がいる場所は本当にいろんな出会いがあるものですね。
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高橋華代子(たかはしかよこ)
元NHK山形放送局キャスター。現在は南関東競馬を中心に取材活動中。
<掲載媒体>
・南関魂
・TCKホームページ
・楽天競馬
・WEBハロン
・馬事通信
・netkeiba.com
・ターファイトクラブ会報誌
・SPAT4ザ・ウィナーズ
など