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第13回 2012年10月10日(水) 豚汁・ライスセット(門別競馬場)

門別競馬場
「豚汁・ライスセット」(500円)

 今年の夏は、北海道なのに9月になっても気温30度を超える日がたびたびある状況。それでも10月が近づくにつれてその数字も小さくなっていき、私が門別競馬場に突撃した9月下旬は太陽が沈むといきなり空気がひんやりとしてきて、Tシャツ姿ではちょっと寒い感じになっていた。
いこい
 ちなみに午後6時の気温は20度くらい。それでも負けずにパドックとポラリスドームを往復していたが、やっぱりだんだん寒くなってきた……。 そろそろカロリーを補給するかなあ、と売店のカウンターを見てみると、
 「具沢山!! 豚汁」
 という表示が目に飛び込んできた。その文字の横には「ライスセットもあるよ」と。いやあ、こういう季節にはピッタリではないですか。さっそくそれを注文してカウンターで待つと、お店のマスターが素早くドンブリに盛って、ハイできあがり。
  豚汁もごはんもアウトドア用の器だが、中身はしっかり。
豚汁ライスセット
豚汁に入っている具は、ごぼう、じゃがいも、玉ねぎ、にんじん、大根、木綿豆腐、長ネギ、糸こんにゃく、そしてもちろん豚肉が確認できた範囲でのラインナップ。まずは野菜の味を楽しみながら豚汁をいただいて、続いてごはんを食べてみると、これがめちゃめちゃおいしくてビックリ!
 ごはんは大量に炊くとおいしさが増すと言われているけれど、まさにそれが実感できるウマさ。きっと米はもちろん、水もおいしいからこういう味になるんだろうなあ。
「今週あたりからたくさんの注文をいただくようになってきましたね。ウチがオープンした2年前からあるメニューなんですが、最初の頃はすぐになくなって『いつも売り切れてるねえ』と、よく言われました。でも最近はどのくらい仕込んでくればいいか、わかるようになってきましたよ」
 と、昼は門別競馬場から15kmほど離れた平取町で食堂を経営しているマスター。ポラリスドームは構造上の理由で調理ができないため、表示されているメニューの数々は平取町で作って、競馬場まで持ってきているそうだ。さらに、豚肉は「びらとり産の黒豚」、牛肉は「びらとり牛」を使用しているというこだわりも。
 とてもシンプルなメニューだけれど素早く箸が進んで、味覚的にもボリューム的にも充電完了。門別競馬場のパドックは日本でいちばん馬とファンとの距離が近いことだし、心も体も満足したならば、勝つ馬が浮かび上がって見えるかも!?

文・写真●浅野靖典

浅野靖典(あさのやすのり)
競馬キャスター・ライターとして活動中。「クリック!地方競馬」キャスターを務めているほか、JRAブリーズアップセール、八戸、九州の各競走馬市場にて司会進行を担当。ライターとしては、
・競馬総合チャンネル(netkeiba.com)
・POGの達人
・JRAホームページ
・週刊プレイボーイ
・WEBハロン
などに寄稿している。


※ 本文で紹介している逸品については、取材時点のものです。 その後、値段改定やメニューが変わっている場合もございます。