JBC2020

11月3日(祝火)大井競馬場

JBCレディスクラシックJpnⅠ

大井8R 16:30発走 右1800m

注目馬情報

マルシュロレーヌ

牝4 JRA 矢作芳人厩舎 通算14戦5勝

父: オルフェーヴル
母: ヴィートマルシェ
母の父: フレンチデピュティ

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初ダートとなった3勝クラスの桜島ステークス(小倉ダート1700m)を直線一気の競馬で勝利。続く前走のレディスプレリュードでは、水の浮く馬場ながらメンバー中最速の上がり3ハロン36秒8の末脚で快勝。地方のダートもこなし、本番でも主役となりそうだ。

デビューから芝の中距離を走っていたが、2走前の桜島ステークスからダートに転向すると2戦2勝。前走のレディスプレリュードでは水が浮くほどの馬場で12秒台を刻むペース。前を見ながら中団外に位置取ると勝負どころからギアを上げてスパートし、先行勢に並ぶ間もなく一気に突き抜けた。しかも初のナイター競馬で半信半疑な面もあったが、終わってみれば3馬身差をつける完勝。「やはりダートが合うと確認できた。初めての地方競馬で、初めてのナイターだったが雰囲気も問題なく、この馬のリズムで走ることができた」と川田将雅騎手のコメントからも適性は明らかで、いきなり主役候補に躍り出た。前走後は短期放牧を挟んで、テンションを上げすぎないことに重点を置いた調整で臨む。

プリンシアコメータ

牝7 JRA 矢野英一厩舎 通算34戦8勝

父: スパイキュール
母: ベルモントフェリス
母の父: アジュディケーティング

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牝馬ダートグレード4勝は現役最多。今回と同じ舞台では17年のJBCレディスクラシックで2着、18年のレディスプレリュードを勝利などコース実績も十分。楽に先行できれば持ち味の粘り強さを発揮するタイプで、自分のかたちに持ち込んでJpnI初制覇を狙う。

7歳になる今年も8月のブリーダーズゴールドカップを制するなど衰え知らずの活躍。17年クイーン賞、18年レディスプレリュード、19年エンプレス杯とあわせ牝馬ダートグレードを4勝している実績馬。前走のレディスプレリュードではぬかるんだ馬場のなか淡々とした流れをうまく運んでいたが、直線ではもうひと伸び足りず3着。最後は嫌気をさしているようにも見えた。「前走は2着馬にうまく乗られ、幾分ロスもあった。叩いての上積みは見込めるので好枠を引いてリズム良く運びたい」と矢野英一調教師。大井コースもこれで6走目と走り慣れ、実績も十分だが、この馬の場合は揉まれずに先行し、気分よく走らせることができるかに尽きる。

マドラスチェック

牝4 JRA 斎藤誠厩舎 通算11戦4勝

父: Malibu Moon
母: Gloat
母の父: Mr. Greeley

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関東オークス2着など3歳時から地方のダートグレードに挑戦し、今年1月のTCK女王盃では3番手から直線での叩き合いをハナ差制して重賞初制覇。前走レディスプレリュードで2着と好走しており、初めてのJpnIでも出番は十分にありそうだ。

1月のTCK女王盃で重賞初制覇。ピタリと馬体を併せたアンデスクイーンと激しい競り合いの末、首の上げ下げでハナ差の勝利。勝負根性は見事だった。前走のレディスプレリュードでは、すんなりと2番手につけると逃げ馬の1馬身後ろでのレース運びで直線いったんは先頭に。そのまま突き抜けるかと思いきや、馬体を併せる間もなく外から勝ち馬にあっさり交わされてしまった。「前走もうまく立ち回ってくれましたが、勝ち馬の決め手が上でしたね。(10月)21日が初時計で休み明けに近い感覚ですが、ここから状態を上げて走り慣れたコースで逆転を狙います」と齋藤誠調教師。すっかり手の内に入れた森泰斗騎手とコンビでキックバックのない位置を取り、再度勝負に出る。

ファッショニスタ

牝6 JRA 安田隆行厩舎 通算21戦7勝

父: ストリートセンス
母: アクアリスト
母の父: コロナドズクエスト

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ここまでデビューから21戦して掲示板外は1度のみと抜群の安定感。JBCレディスクラシックでは、一昨年の京都、昨年の浦和ともに3着。1800mでは勝利実績がないが、前走のスパーキングレディーカップでは連覇を達成しており、その勢いは侮れない。

デビューから一貫してダートを走り、昨年のスパーキングレディーカップ優勝を機に牝馬ダートグレードに本格参戦。今年のスパーキングレディーカップでの連覇がダートグレード2勝目になった。デビューから掲示板を外したのは1戦だけと安定感は抜群。自在な立ち回りで堅実さが光る。ただ、気になるのは勝ち星すべてがマイル以下ということ。今年1月のTCK女王盃では今回と同じ1800mを伸びきれず4着だった。「馬はできていますが、集中力が続かない面があるのでそこがどう出るかですね」と安田隆行調教師。スパーキングレディーカップを連覇する前のレースからそれまでのシャドーロールに加えブリンカーを着用。より集中力を高めている。

レーヌブランシュ

牝3 JRA 橋口慎介厩舎 通算7戦3勝

父: クロフネ
母: アンジュエ
母の父: アグネスタキオン

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今年6月の関東オークスでは好位から抜け出して重賞初制覇。その後も地方のダートグレードに挑戦し、ブリーダーズゴールドカップで3着、前走のレディスプレリュードでは4着を確保。大井1800mは2度目となるだけに大一番でも前進がありそうだ。

今年の関東オークス優勝馬。鞍上の松山弘平騎手はJRAのオークスも制しており、芝・ダートでのオークスダブル制覇。スタート直後は仕掛けたが、あとはインコースでじっと我慢し、馬場状態を意識した好判断だった。デビューから2連勝するとその後はヒヤシンスステークス、伏竜ステークスと牡馬強豪にもまれて力を蓄えてきたことも大きな経験値となったのだろう。前走のレディスプレリュードに続く大井1800m戦になるが、「前走は渋った馬場が響きましたが、乾いて少し時計のかかる馬場なら違うはずです」と橋口慎介調教師。折り合いがつき、長くいい脚を使えるのが強み。一戦一戦力をつけてきている伸び盛りの3歳馬の逆転は十分にある。

サルサディオーネ

牝6 大井 堀千亜樹厩舎 通算34戦7勝

父: ゴールドアリュール
母: サルサクイーン
母の父: リンドシェーバー

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JRA在籍時に牝馬ダートグレードで2着2回、3着1回の実績。今年1月に大井に移籍し、マリーンカップで重賞初制覇。マイペースで行ければ持ち前のしぶとさを発揮するが、その反面、主導権を取れないと脆い面がある。ここも楽に先行できるかどうかだろう。

中央時にもダートグレードで善戦していたが、地方に移籍した今年は重賞2勝。いずもマイペースに持ち込んでの逃げ切り勝ち。単騎逃げのパターンで気分良く走れれば、マリーンカップで歴戦の牝馬たちを抑え、報知グランプリカップでは強力な男馬を封じている。「とにかく気分が大事な馬。ゲートで動こうとせず入りが悪かったり、調教中でも止まってしまい、しばらく動かなかったりする。レースでもたとえペースが速くなっても気分良く走れているか次第。一気に交わされたりすると嫌気をさしてしまうので、同型との兼ね合いですね」(堀千亜樹調教師)と気持ちのスイッチが入るか自己との闘い。成績からは左回りの好走が多いが右回りもこなせる。

ダノンレジーナ

牝4 浦和 小久保智厩舎 通算17戦13勝

父: ダノンバラード
母: ダノンボンジュール
母の父: Shamardal

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JRAでのデビュー戦は17着に敗れたが、佐賀に移籍して5連勝。昨年12月に浦和移籍後も連勝を11まで伸ばし、重賞初挑戦となった7月のプラチナカップでも3着と善戦。好位から確実に伸びてくる差し脚は魅力で、ダートグレード初挑戦でも見せ場をつくれるか。

昨夏3歳時に中央の芝未勝利戦でデビューし1戦したのちに佐賀に移籍して5戦。その後浦和に転入するが、6月の藤右衛門川特別でクビ差の2着に敗れるまで11連勝で駆け上がってきた。重賞初挑戦となったプラチナカップでは好位で食い下がって3着と地力があるところを見せた。「けっこう行きたがるので距離が長くなればなるほど折り合い重視になりますね。こっちの指示に従順な馬で、行きたいときに動ける。いい瞬発力を持っているので慌てないで乗れるのもいい。距離1800mになると、まずは折り合いが課題でしょう」と本橋孝太騎手。これまで2000mを1度経験しているが、1400mの短距離で良績を挙げてきたこともあり距離の課題は残る。

(吉田総一郎)
(金子正彦・中川明美(協力:競馬ブック))

注記

当ページは、10月23日発表の選定馬情報に基づき作成しております。出走回避・出走取消などによりレースに出走しない可能性があります。また、当ページの情報は、特定の馬の応援や推奨などを行うものではありません。