JBC2020

11月3日(祝火)門別競馬場

JBC2歳優駿JpnⅢ

門別9R 17:50発走 右1800m

データ分析

JBC2歳カテゴリーの新設競走

2019年まで、北海道2歳優駿として46回の歴史を重ねてきたが、今年からJBCの2歳カテゴリーの競走「JBC2歳優駿」としてリニューアルされての実施となる。JRA交流になった1997年以降の23回ではJRA12勝に対し、地元北海道が11勝と互角に渡り合っている。16年の勝ち馬エピカリスはのちに、UAEダービーGⅡに遠征し2着。13年のハッピースプリントは、全日本2歳優駿JpnⅠや南関東3歳二冠など多くの重賞を制しており、出世レースと呼ぶのにふさわしい。ここでは過去10回の北海道2歳優駿の結果から傾向を探っていく。

5番人気以下が5勝

過去10年の単勝人気別成績では、1番人気は4勝、2、3着各1回だが、2、3番人気で3着以内は各3頭のみ。1番人気でも4回馬券圏内を外しているため、人気はあまり気にしないほうがよい。12年にはアルムダプタ(JRA)が7番人気で勝利し、18、19年と6番人気が連勝。5番人気以下が16頭も3着以内に入っているように人気薄の食い込みにも警戒が必要。

[表1]単勝人気別成績(過去10回)

単勝人気 成績 勝率 連対率 3着内率
1番人気 4-1-1-4 40.0% 50.0% 60.0%
2番人気 0-1-2-7 0.0% 10.0% 30.0%
3番人気 1-2-0-7 10.0% 30.0% 30.0%
4番人気 0-2-0-8 0.0% 20.0% 20.0%
5番人気以下 5-4-7-63 6.3% 11.4% 20.3%

中枠の馬が好走

3着以内馬の馬番内訳は、中ほどの6~9番が3着以内に12頭入っており、過去2回(各13、14頭立て)では4頭が3着以内と近年好相性をみせている。出走頭数にもよるが、中央に近い枠の馬に注目したい。また1~3番も10頭馬券に絡んでいる。

[表2]3着以内馬の馬番(過去10回)

10年 11年 12年 13年 14年 15年 16年 17年 18年 19年
頭数 12頭 14頭 10頭 12頭 12頭 10頭 13頭 9頭 13頭 14頭
1着 3 13 6 5 3 8 13 7 2 6
2着 11 7 1 1 11 1 3 2 7 8
3着 5 9 4 3 12 9 8 6 9 2
※4番は取消

少数精鋭のJRA優勢

過去10回の出走馬119頭の所属は、JRA39頭、北海道79頭、その他は岩手の1頭だけで、毎年ほぼJRAと北海道の対決となる。3着以内馬の数では、JRA、北海道とも15頭ずつ。3着内率では38.5%とJRAが優勢だが、3着以内を独占したことはない。なお1番人気の北海道馬が馬券に絡んだのは13年・1着ハッピースプリントと18年・2着ウィンターフェルの2頭。基本的に、JRAは1~3番人気、北海道は4番人気以下が馬券に絡む傾向が強い。

[表3]所属別成績(過去10回)

所属 成績 勝率 連対率 3着内率
JRA 6-6-3-24 15.4% 30.8% 38.5%
北海道 4-4-7-64 5.1% 10.1% 19.0%
その他(岩手) 0-0-0-1 0.0% 0.0% 0.0%

牝馬は10頭中4頭が3着以内

過去10回の性別成績では、牝馬の3着以内は4頭だけだが、出走が10頭と少なく3着内率では40%。ただし牝馬で勝った15年のタイニーダンサー(北海道)は、エーデルワイス賞JpnⅢも制しており、実績上位でないと、勝ち切るのは容易ではない。

[表4]性別成績(過去10回)

性別 成績 勝率 連対率 3着内率
9-9-8-83 8.3% 16.5% 23.9%
1-1-2-6 10.0% 20.0% 40.0%

JRAの2勝馬は3着内率100%

過去10回のJRA馬の勝利数別成績では、2勝馬の出走は5頭と少ないが、3勝、2、3着各1回と3着内率100%の好成績を残している。中でもここまでダート2戦2勝で、いずれも2着に5馬身以上の差をつけて勝ってきた11年のオーブルチェフ、16年のエピカリスは、ここも制してダート3戦3勝とした。ただ5頭のうち10年2着ビッグロマンス(2番人気)以外はすべて1番人気で配当的な妙味は少ない。

[表5]JRA馬の勝利数別成績(過去10回)

勝利数 成績 勝率 連対率 3着内率
2勝 3-1-1-0 60.0% 80.0% 100.0%
1勝 3-5-2-24 8.8% 23.5% 29.4%

サンライズC 1~3着馬が好相性

過去10回、北海道所属馬では、サンライズカップ1~3着馬が29頭が出走し、約1/3の9頭が馬券に絡んでいる。同4着以下から3着以内に入ったのは、10年に4着から参戦し3着に入ったエバーオンワードが唯一だ。同レース不出走だった北海道所属馬で3着以内に入った5頭は、エーデルワイス賞JpnⅢ・1、2着馬、フローラルカップ1着馬、川崎・鎌倉記念2着馬、JRA札幌芝のすずらん賞4着馬といずれも重賞かJRAでの実績があった。

[表6]北海道所属馬のサンライズカップ着順別成績(過去10回)

着順 成績 勝率 連対率 3着内率
1~3着 2-3-4-20 6.9% 17.2% 31.0%
4着以下 0-0-1-21 0.0% 0.0% 4.5%
不出走 2-1-2-23 6.9% 10.3% 17.2%

勝つのはこういう馬!

【JRA】JRAの勝ち馬6頭のうち、12年を除く5頭には、『牡馬』『初勝利は2走前』『前走(1勝クラス)が5着以内』という共通項があった。初勝利の勢いがあり、1勝クラス昇級戦で通用のメドを立てていた馬を信頼したい。なお12年1着アルムダプタと同様の1戦1勝馬は7頭出走し、ほかに馬券に絡んだのは11年2着ベルモントレーサーのみ。

[表7]JRA優勝馬の『初勝利したレース』と『前走着順』

優勝馬 初勝利 前走着順
11年 オーブルチェフ 2走前 1着
12年 アルムダプタ 前走 1着(※1戦1勝)
14年 ディアドムス 2走前 5着
16年 エピカリス 2走前 1着
17年 ドンフォルティス 2走前 1着
19年 キメラヴェリテ 2走前 3着

【地方】地方所属の勝ち馬4頭は、『サンライズカップで3着以内』の馬か、サンライズカップ不出走でも『JRA馬が相手の前走で掲示板内を確保』していた馬。サンライズカップ上位馬や、強い相手に揉まれていた馬に注目。

[表8]地方優勝馬の『前走・着順』

優勝馬 前走・着順
10年 カネマサコンコルド JRA札幌すずらん賞・4着
13年 ハッピースプリント サンライズカップ・1着
15年 タイニーダンサー エーデルワイス賞・1着
18年 イグナシオドーロ サンライズカップ・3着

(栗田勇人)

注記

当ページの情報は、特定の馬の応援や推奨などを行うものではありません。