若駒賞

サッポロ
クラシックC

福山2歳優駿

九州ジュニア
グランプリ

兵庫若駒賞

ゴールド
ウィング賞

ハイセイコー
記念

 

2009年11月4日(水) 大井競馬場 1600m

鞍上のベテランが好騎乗、厩舎に初タイトルをもたらす

 
 「未来優駿」の最終戦はハイセイコー記念。昨年、南関東では船橋・平和賞が未来優駿として行われたが、開催日程の関係からか、今年は大井の伝統の重賞に替った。南関東の三冠はいずれも大井競馬場で行われるため、来年のクラシック戦線を占う上でも重要なレースとなる。
 7番ハカタアレイオーンが外によれたことでスタートがごちゃついた。外の2頭が玉突き状態で馬体がぶつかり、10番テラザクラウドが行き場をなくして不利を受ける場面があった。対照的に、すんなりと先頭に立ったのが、ハカタアレイオーンがよれたのとは反対側、6番枠からスタートしたショウリュウだった。後続を引きつけての逃げに持ち込み、終始楽な手ごたえ。「3コーナーまで楽をしていたので、勝っちゃうかなと思いました」とは市村誠調教師。直線を向くと一瞬にして突き放し、メンバー中最速の上がりタイムで後続を寄せ付けず逃げ切った。
 中団から徐々に位置取りを上げてきたドラゴンキラリが2馬身半差の2着。若駒同士の対戦ながら、勝ったショウリュウの鞍上は的場文男騎手、2着ドラゴンキラリの鞍上は桑島孝春騎手という決着。そういえば10月28日の船橋・京成盃グランドマイラーズでも、1着石崎隆之騎手、2着的場文男騎手という決着があり、かつてリーディングを争った南関東が誇るベテランジョッキーの活躍が続いている。
 残念だったのは、デビューから4戦全勝、単勝1.7倍と注目されたマグニフィカ。スタートで玉突きの当事者(馬?)となってしまい、行く気をなくしたか5番手あたりを追走。直線では単独2番手に抜け出す場面もあったが、ドラゴンキラリに交わされ、勝ち馬からは0秒8差の3着に敗れた。
 勝ったショウリュウの母マジックリボンは、中央から笠松に移籍し、99年の笠松・全日本サラブレッドカップGIIIをはじめ重賞5勝の活躍馬。遠征した南関東でもマリーンカップGIII、クイーン賞GIII、TCK女王盃GIIIでいずれも2着と好走した実績もある。
 そして管理する市村誠調教師は、昨年厩舎を開業したばかりで、初出走からわずか1年4カ月余り。なんとこれが重賞初出走だった。大井での今年最初の2歳重賞で、フレッシュな厩舎による快挙となった。

取材・文:斎藤修
写真:宮原政典(いちかんぽ)

 
的場文男騎手
  ここまで3戦、柏木君が乗っているレースを見ていて、いいものを持っている馬だとは思っていました。スタート次第で、行ければ行こうと思っていて、すんなりと先頭をとれました。順調に成長してくれればクラシックでも活躍してくれるのではないかと思います。  
 
市村誠調教師
  ペースが遅くていい感じで走っているなと見ていましたが、強い勝ち方でびっくりしました。今までと違って少しハードに調教したのがよかったと思います。最初は脚元が弱くて能力検査から新馬戦まで間があいたのですが、その間に脚が固まってくれました。