レースの見どころ
昨年の勝ち馬フォーエバーヤングはその後、全日本2歳優駿も制覇し、今年春には海外で重賞2勝、ケンタッキーダービーでも僅差の3着に入る大活躍を見せた。2着馬サンライズジパングも不来方賞を快勝しており、未来のダート界を占う上で非常に重要な一戦と言える。また、3着馬ブラックバトラーと4着馬パッションクライは今年の北海優駿で2、1着に入っており、地元馬にとっては来年の道営3冠路線を目指す上でも大切な一戦だ。今年も中央からはウィリアムバローズの半弟ローランドバローズや前走、後続に大差をつけたタガノマカシヤ、地元道営からは4戦4勝のリコースパローなどが参戦しており、豪華なメンバーが集まっている。
半兄ウィリアムバローズは今年ダートグレード2勝を挙げており、同日のJBCクラシックにも出走予定という良血馬。初戦はテンから促されて2番手を確保し、直線ではきっちりと逃げた2着馬を捕らえて抜け出す好内容だった。終いまでしっかりと伸びていたあたりを見ると、直線の長い門別1800メートルというコース形態は合っていそう。馬場適性や右回りコースなど未知な部分はあるが、ここで勝利を挙げれば国内外のGⅠが視野に入るであろう、スケールの大きさは持っている馬である。
4戦4勝でここに歩を進めてきた地元道営勢の大将格。500キロを超える恵まれた馬体の持ち主であり、パワーでは中央馬相手でもまったくヒケは取らないだろう。今回と同コースの重賞サンライズCを快勝している点は高く評価でき、ハナでも番手でも競馬ができる自在性も魅力である。また、距離1100メートルのデビュー戦で逃げ切り勝ちをした経験があり、スピードを求められる競馬になった際にも対応は可能。無傷の5連勝でダートグレード制覇も十分にあり得る。
芝のデビュー戦では4着止まりに終わったが、足元がダートに替わった前走で一変。スッと先行すると勝負どころでは持ったままで先頭に立ち、直線に向いてからは後続を突き放す一方で2着馬に3秒3差をつける圧勝だった。初戦のコーナリングや前走のゴール前の走りを見る限り、まだ幼さを残している印象はあるものの、その分の伸びしろは十分であり、ポテンシャルはダートグレードでも通用するものを持っているだろう。スムーズならあっさり勝ち切っても何ら不思議はない。
ソルジャーフィルドはここまで6戦してすべて連対と安定感抜群。先着を許した相手は重賞3勝馬ゼロアワーと近2走のリコースパローのみであり、実力も折り紙付きである。毎レース、終いは確実に脚を使うタイプだけに、今回も大崩れする姿は想像しづらい。エイシンキャプテンは距離1100メートルのデビュー戦で勝利を挙げており、3走前は中央の芝で3着、前走はサンライズCで3着と、様々な条件で経験を積み、結果を残してきている。特に前走、サンライズCは4角で勝ち馬に交わされる厳しい展開ながら、直線でも渋太い粘り腰を見せており、立ち回りひとつでここでも浮上の可能性はある。
提供 競馬ブック 石塚 慎太郎
注記
当ページの情報は、11月3日(日)17時現在のものです。
当ページの情報は、NARが特定の馬の応援や推奨などを行うものではありません。