牡2 北海道 川島洋人厩舎 通算4戦4勝
父:シニスターミニスター
母:リコーデリンジャー
母の父:スウェプトオーヴァーボード
3月21日の能力検査で先行し、ラスト1F12秒1とこの日の最速ラップをマークした。ゆったりしたフォームにも関わらず、追い出した後の反応が鋭く、素質の高さを感じた。川島洋人調教師も、能検前から高い評価を与えていた馬で、その期待に応える活躍を見せている。ブリーダーズゴールドジュニアカップまでは逃げ切り勝ちを収めていたが、「JRA勢と戦う前に、控える形のレースを試したい」(川島洋調教師)という考えの中で、サンライズカップは理想の競馬ができた。僚馬のソルジャーフィルドと併せることが多く、2走前までは遅れてばかりだったが、サンライズカップの追い切りでは先着した。調教でもしっかり駆けるようになった点に、フィジカルの成長を感じる。1週前の24日は、ソルジャーフィルドと本馬場で併せて先着と、大一番に向けて段階を上げた調整を見せている。地元の大将として、JRA勢を迎え撃つ。
(古谷 剛彦)
牡2 JRA 高柳瑞樹厩舎 通算1戦1勝
父:ゴールドドリーム
母:ヴィータアレグリア
母の父:ネオユニヴァース
8月の札幌競馬場、ダート1700メートルの新馬戦でデビューした経緯を高柳瑞調教師は次のように語る。「血統と実馬の走りをみて、ダートのこのくらいの距離が向くと思いここに使いました」。ゲート試験でも練習でもそれほど速い発馬ではなかったそうだが、レースではかなりノンビリしたスタートに。「ルメールさんが珍しく出鞭を入れるくらいで、考えていた以上に遅いスタートでした」。しかし、道中豪快に進出し、直線半ばで先頭に立つと、最後は抑える余裕の楽勝。調教師も「あそこまで圧勝するとは……」と舌を巻いた。中間は北海道の早来に放牧後、直接美浦に帰厩。「馬っ気を出して啼きまくる等、幼い面があるので長距離輸送がどうか?」と言うが、初戦の大物感ある競馬ぶりを考えると楽しみだ。
(平松 さとし)
牡2 JRA 上村洋行厩舎 通算1戦1勝
父:ヘンリーバローズ
母:ダイアナバローズ
母の父:シンボリクリスエス
9月末の中京でデビュー。新馬戦としては厳しいペースのなか2番手をキープし続け、直線に向くともうひと伸び。1分53秒5という非常に優秀なタイムで駆け抜けた。レース後に岩田康騎手は「まだ子供っぽいです。もっといいパフォーマンスをするかと思いましたが、今日は能力だけで、走り切れていません」とコメント。まだ伸びしろは大きく、将来的にも楽しみな素材。兄ウィリアムバローズ以上の活躍が期待できるかもしれない。この中間も乗り込みは入念。初戦は体にも余裕があっただけに、上積みは見込めそう。上村調教師は「北海道への輸送も含めて未知な部分は多いが、クリアしてほしいね。普通に走れれば好勝負になる」と。やはり今回も重要なのがスタート。気分良く走れる形に持っていきたい。
(競馬ブック・広瀬健太)
牡2 北海道 川島洋人厩舎 通算6戦3勝
父:ルヴァンスレーヴ
母:アイルゴーバック
母の父:アッミラーレ
1200mのアタックチャレンジで初勝利を飾ったが、3戦目から1700mに距離を延ばした。この時はスタートして内にヨレ、他馬と接触して後方からのレースとなったが、直線入口で先頭に立ったエイシンキャプテンを差し切った内容は圧巻。続くウィナーズチャレンジ3は、後に盛岡・ジュニアグランプリを優勝するキングミニスターを2秒1の大差で突き放し、重賞戦線に駒を進める。ブリーダーズゴールドジュニアカップとサンライズカップは、僚馬リコースパローに及ばないレースが続いているものの、タイム差はいずれも0秒3。前に行くリコースパローに対し、JRA勢が加わるメンバーなら厳しいラップとなるのは確実であり、長く良い脚が使えるソルジャーフィルドにとって、昨年のブラックバトラーのように展開が嵌まるシーンは十分考えられる。川島洋人調教師も、リコースパローにヒケを取らない素質を感じており、大一番での逆転を狙う。
(古谷 剛彦)
牡2 JRA 中村直也厩舎 通算2戦1勝
父:アメリカンペイトリオット
母:タガノディーバ
母の父:フジキセキ
芝1600mの新馬戦が4着。終始外を回る形だったが、勝ち馬には6馬身以上離されていたため2走目はダートを選択。これが大正解だった。道中は逃げ馬をぴったりマークする形で2番手を追走。余裕たっぷりの手応えで4コーナーで早々と抜け出すと、直線はこの馬の独壇場。後続を見る見るうちに引き離し、2着馬とは3秒3差。1分53秒0の勝ち時計は2019年にショウナンマリオが作ったレコードと同タイム。当時は重馬場で減量騎手起用で52kg。稍重で56kgのタイレコードは立派。芝もこなせなくはないが、走法的にはパワータイプ。我が強く、気難しいところがあるようだが、調教はやれば動く。まだ体には余裕があり、絞れてくれば更に良くなりそう。
(研究ニュース・日比野正吾)
牡2 JRA 橋口慎介厩舎 通算3戦1勝
父:デクラレーションオブウォー
母:エイドローン
母の父:プリサイスエンド
初戦は芝のマイル戦で、のちに新潟2歳Sを勝つトータルクラリティからコンマ7秒差の4着と悪くないデビュー戦だったが、陣営は2戦目にダートを選択。ここでは勝ち切れなかったがダノンフェルゼンには先着。そして前走で初勝利。500kgを超す大型馬で膝を上げるパワフルな走法から、乾いて時計がかかる馬場の方が向いている。父デクラレーションオブウォーはホープフルS、札幌記念で2着のトップナイフなど芝で活躍馬を輩出しているイメージだが、JRAでの勝利数は芝、ダートほぼ同じ。更に現役時は古馬になって頭角を現したが、産駒は2歳戦など早い段階から結果を出す傾向。2歳ダート戦線でのタイトル奪取が狙える要素を十分に持っている。
(研究ニュース・石井大輔)
牡2 北海道 田中淳司厩舎 通算5戦1勝
父:カレンブラックヒル
母:アゼナーマ
母の父:Pivotal
1100mのフレッシュチャレンジで2番手から抜け出し、2着馬に6馬身差の完勝。跳びがゆったりしていることから、芝を目指す上で賞金加算を目論み、パール特別に挑んだが、ソルジャーフィルドとの追い比べで2着に敗れた。目標としていたコスモス賞に参戦し、地方最先着となる3着に健闘し、その後はJBC2歳優駿の路線へ向かうと、サンライズカップは逃げの手を打ったが、決め手比べで劣ったものの3着に粘った。川島洋人厩舎の強力な2頭に対し、完敗の内容が続いているが、芝とはいえ夏にJRA勢と戦った経験は大きい。1週前の23日は本馬場でブラックバトラーと追い切ってわずかに先着したが、相手も攻め駆けしないタイプなので、ラストの脚色は物足りなさを感じる。5戦すべて3着以内という堅実さと、先行して簡単にはバテない渋太さを武器に、上位争いを目指す。
(古谷 剛彦)
牡2 JRA 音無秀孝厩舎 通算3戦1勝
父:ミッキーアイル
母:ダノンオスカル
母の父:キングカメハメハ
デビュー戦は馬場入り時に馬っ気。レースでも本気で走らないまま終わった感じで芝適性については何とも言えないが、その後に立て直し、ダートに替えて内容が一変。ダッシュひと息でいい位置を取れない形でも終いに脚を見せて3着へ。叩き2走目となった前走では好位で流れに乗り、スムーズな運びからマッチレースを制して初勝利を挙げた。脚抜きのいい馬場だったとはいえ、勝ち時計1分53秒1、上がり37秒3ともまずまず。経験を積みつつ力を出せるようになってきた馬で、前走後の高杉騎手の「抜け出すとフワッとしていた」とのコメントからもまだまだ伸びしろがある。23日は3頭併せで2番手入線も、格上の胸を借りて意欲的な攻め。集中して走れば大差はない。
(競馬ブック・西村敬)
注記
当ページは、10月30日現在の選定馬情報に基づき作成しております。出走回避・出走取消などによりレースに出走しない可能性があります。また、当ページの情報は、NARが特定の馬の応援や推奨などを行うものではありません。