牡3 JRA 矢作芳人厩舎 通算6戦5勝
父:リアルスティール
母:フォエヴァーダーリング
母の父:Congrats
骨量豊かで筋肉に恵まれた馬体を誇り、当初から大物感を漂わせていたが、入念にゲート練習を積んだ3戦目が、2番手から早め先頭で後続を突き放し、ラストは流す圧巻の勝ちっぷり。初の海外遠征サウジダービーでは終始外を回る苦しい形から勝負強さを発揮。UAEダービーでは、スタートから出していき早めの立ち回りで完勝。続くケンタッキーダービーで初めて土がついたが、出負けして後方から3~4角で一気に脚を使いながら、なおかつ直線では外から来た2着馬と馬体を接しての激しい追い比べ。後世に語り継がれる死闘を演じた。ゲート駐立など課題もあるなか、先を見据えた仕上げではあるが、頂点を極められるだけの資質を既に備えている。
2024/05/04 チャーチルダウンズ 左2000mケンタッキーダービー GI
3
2024/03/30 メイダン 左1900mUAEダービー GII
1
2024/02/24 サウジ 左1600mサウジダービー GIII
1
(競馬ブック・橋本篤史)
牡3 JRA 佐々木晶三厩舎 通算7戦5勝
父:マジェスティックウォリアー
母:ネフェルティティ
母の父:ゴールドアリュール
4戦目の寒椿賞から東京ダービーまで4連勝。まだ前向きさに欠け、特に砂を被ると気にするが、距離を延ばしてレースがしやすくなり、良さを出せるようになった。初めての1周競馬だったユニコーンSは向正面から早めに動きながらも力強く伸びて完勝。東京ダービーは外枠で最初に砂を被らずに済んだのでポジションを取ることができたが、道中の進み具合は今ひとつ。4角では少し置かれたが、直線に向くとエンジンがかかり、終わってみれば6馬身差の圧勝。まだレースは安心して見ていられないが、ダート路線のこの世代では1、2を争う実力と言える。8月下旬に帰厩してしっかり乗り込まれ、動きも合格点。夏を越しての成長度が問われる場になるが、どんなレースができるか楽しみだ。
(競馬ブック・牟田雅直)
牡3 JRA 田中博康厩舎 通算4戦3勝
父:ドレフォン
母:スペシャルグルーヴ
母の父:スペシャルウィーク
デビュー戦から2連勝後、ユニコーンS(GIII)では今回も再戦するラムジェット、サトノエピックの3着に敗れた。とはいえ、レース前の評価はそれら2頭よりも高く、1番人気に支持されていた。そんな潜在能力の高さを証明するように、前走のレパードS(GIII)は1番人気に応えて快勝。重賞初勝利を飾った。今回は約2カ月ぶりの実戦になるが、田中博康調教師は「中間はノーザンファーム天栄で乗られて、良い状態に仕上がっています」との事。フォーエバーヤングとの初対決もどうなるか?だが、その前に前々走で敗れた2頭にも逆転しなければいけないが、この点に関しては「ユニコーンSに関しては窮屈な競馬になってしまいました。その後、成長も見られるし、強敵が揃うのは承知で、好勝負を期待しています」。
(平松 さとし)
牡3 JRA 音無秀孝厩舎 通算9戦3勝
父:キズナ
母:サイマー
母の父:Zoffany
昨秋、ダートに替えて未勝利を圧勝すると、続くJBC2歳優駿ではフォーエバーヤングに敗れたが後続には8馬身もの差をつけての2着。この時点で高いダート適性を示していた。ホープフルSでは不利を受けながら3着、若駒Sでは外から豪快な差し切り。皐月賞、日本ダービーは上位に食い込めなかったが、上がりを要せば芝の一線級でも十分にやれる力量あり。立て直されてダートに戻した不来方賞では好位から速い上がりにまとめて悠々と抜け出し、2着カシマエスパーダに3馬身、決定的とも言える差をつけた。スタミナ豊富で自在に立ち回れて、決め手も十分。中間は順調に時計を出して動き、馬体も相変わらず力強い。一度使った強みでフォーエバーヤングへのリベンジを期す。
(競馬ブック・西村敬)
牡3 JRA 國枝栄厩舎 通算7戦2勝
父:キタサンブラック
母:ランドオーバーシー
母の父:Bellamy Road
東京ダービー(JpnI)2着後、約4カ月ぶりの出走になるが、仕上がりに関して國枝調教師は明るい表情を見せて、次のように言う。「中間は山元トレセンで過ごしたのですが、暑い中でもうまく調整してもらえて、良い感じで帰厩しました」。中間の調教では僚馬でスプリングS(GII)勝ちから日本ダービー(GI)にも出走(9着)したシックスペンスらと併せ馬。さすがに相手が動くので、見た目には劣って見えたが、しっかり負荷はかけられたようだ。問題はここ2戦、千切られたラムジェットに加え、フォーエバーヤング等、強敵が揃う点だろう。「競馬は1対1でやるものではないから、何があるか分かりません。仕上がりの良さで、逆転を期待します」と國枝調教師は語った。
(平松 さとし)
牡3 JRA 鈴木慎太郎厩舎 通算5戦3勝
父:ホッコータルマエ
母:カシマサミダレ
母の父:シニスターミニスター
逃げた前走の不来方賞(JpnII)は、武豊騎手騎乗のサンライズジパングにこそ差されたものの、初の左回りもモノともせず、3着以下は大きく離しての2着に粘ってみせた。管理する鈴木慎太郎調教師は「トモが弱かったり、集中しなかったりといった幼い面があったけど、1戦ごとに成長して解消してきました。そのお陰もあって、安定して走ってくれるようになりました」と語る。新馬戦こそ4着に敗れたものの、その後、未勝利、1勝クラス、鳳雛S(リステッドR)を3連勝。その後、夏場は使わず、不来方賞は約3カ月ぶりの競馬だった事を考慮しても上々のパフォーマンスだった。「暑い夏にリフレッシュ効果を考慮して放牧に出したのが良かったです」と鈴木慎調教師。実績のある右回りに戻って強敵相手にどこまで出来るか。
(平松 さとし)
牡3 大井 荒山勝徳厩舎 通算9戦5勝
父:エピカリス
母:リンガスウーノ
母の父:サウスヴィグラス
大井転入2戦目の京浜盃で中央馬相手に圧勝。一躍、羽田盃の有力馬に名乗りを上げた。だが、その矢先に右前を骨折し、戦線離脱。春2冠にエントリーすることはできなかった。その後は順調に回復。9月の戸塚記念で復帰すると、余裕残しの状態で6馬身差圧勝。3歳ダート3冠競走最終戦の切符をつかんだ。休み明けからハイパフォーマンスを発揮しただけに反動が気になるが、荒山勝徳調教師は「きもちピリッとしてきたかな。大幅な上積みとなるとどうかだが、状態面は安定している」と説明。順調に準備を整えている。京浜盃で7馬身差をつけたアンモシエラを物差しにすれば、中央勢相手にひと泡吹かせるシーンがあっても驚かない。
(スポーツニッポン・大澤太久)
牡3 高知 打越勇児厩舎 通算8戦7勝
父:コパノリッキー
母:イズミコマンダー
母の父:コマンダーインチーフ
昨年暮れのデビューから6戦負けなしで挑んだ6月の東京ダービーで4着と善戦。勝ち馬には引き離されたが勝負どころからの動きにはキラリと光るものがあった。次走となった9月の西日本3歳優駿(金沢)では鞍上の吉原騎手が軽く促しただけでグングン加速し、直線は持ったままで大差勝ち。改めて地方競馬の枠にとどまらない器であることを印象つけた。結果は快勝でも初遠征となった5月の西日本クラシック(園田)では大幅な馬体減が心配されたが、その後の遠征では大きな変動がなくなったのは陣営の経験、シンメデージー自身の成長の証か。今回の出走は見送りとなった同厩舎のプリフロオールインの分まで、またエキサイティングなレースを期待したい。
(風間 恒一)
注記
当ページは、9月27日現在の選定馬情報に基づき作成しております。出走回避・出走取消などによりレースに出走しない可能性があります。また、当ページの情報は、NARが特定の馬の応援や推奨などを行うものではありません。