レースの見どころ
例年の傾向通り中央馬5頭の争い。ただ、今年はその序列が難しく思える。当地の馬場・コース形態を思えば、先行馬に重きを置くべきで該当はダイシンピスケスとメイショウフンジンだが、どちらもテンが本当に速いというタイプではなく、ましてダイシンは休み明け。その先行争い・兼合いが最大の焦点と言えるだろう。また、グレード勝ち馬は斤量増。ディクテオンのみ57キロも考慮に入れる必要がある。
未勝利脱出は3戦目の笠松交流。昨暮れの2勝目は14戦目、2勝クラス突破が20戦目とキャリアを要したが、3勝クラスは一発回答。レース経験と休養がマッチしてのこの夏の連勝に思えるし、4歳牡馬の成長は確か。揉まれ弱さやズブさも解消の方向。前走の相手関係は多少楽だったとはいえ、オープンでも十分やれそう。発馬は速くなく快足型ではないが、ペースが緩んだところを地力で押し上げていける強味は当地でも生きるはず。発馬・捌きの面でも大外は歓迎。
5歳2月にオープン連勝、その後はダートグレードに参戦し、ダイオライト記念、マーキュリーCで3着後の昨年白山大賞典は0秒1差の2着。その後も佐賀記念・平安Sで3着、ブリリアントS勝ちなど活躍。昨年暮れの浦和記念・名古屋グランプリでディクテオンに完敗歴は気になるが、今回は3キロ差あり。前走は1枠で包まれて仕方ない敗戦。今回は包まれることは考え辛い顔ぶれと枠の並び。ダイシンピスケスの挙動が鍵にはなるが、最前列近辺で馬体を併せる形なら渋太さ発揮。昨年同様最初のコーナーまでに先手を奪い好勝負。
デビュー前に去勢。名古屋で2勝し中央再転入の経緯。気難しさと大型の分で仕上がりは遅れたが、4歳秋以降は充実期を迎え、5歳春にオープン勝ち、冬には浦和記念と名古屋グランプリを連勝。キックバックや揉まれ弱さは完全に払拭できたわけではないが、パワーアップし長く良い脚が使えるように。交流重賞ではバラける展開になり力を発揮しやすい傾向。2走前の名古屋グランプリでは逃げたノットゥルノがレースを掌握しての先行決着、14キロ増が堪えた印象も。前走・帝王賞は終始外々でも0秒5差3着、力の衰えはなさそうだが、かなり出遅れただけに、発馬は細心の注意を。今回は他馬より斤量3キロ増も鍵になる。母メーデイアは13年の当地JBCレディスクラシック勝ち。
ダイシンピスケスは揉まれ弱さやキックバックを嫌がる面で出世が遅れたが、5歳暮れから3連勝と一気に開花。「砂を被らない先行」という型を見出し、少々強引にでも最前列を目指す競馬をここでも。ただ、久々に加え、出脚は決して速くなく、外にメイショウフンジンがいる並びだけに序盤要注目。テンカハルは芝の中長距離で3勝、昨年春からダート起用も、適性があり秋にはオープン勝ち。日本テレビ盃2着、浦和記念3着。切れ味はひと息でも長く良い脚を使えるタイプ。ただ、今季は成績もう一つ上がり切らず、好相性の左回りで2走前マーキュリーC4着だが、少々物足りなさも。前走は久々の芝云々より仕上がり途上。状態上昇が求められるところ。
提供 競馬カナザワ 竹田 信義
注記
当ページの情報は、9月22日(日)17時現在のものです。
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