さきたま杯JpnIと同舞台の秋の一戦
当レースと同じ舞台、浦和1400mで行われるさきたま杯が今年からJpnIに昇格。同レースの勝ち馬が斤量増でも参戦してくるのか、敗れた馬がリベンジを果たすのか。それとも別路線組が主役を務めるのか。2018・19年には地元浦和の快速馬ノブワイルドが連覇を果たしている。ここでは14~23年の過去10回の結果から傾向を探っていく。
[表1]を見ると出走頭数が少ないJRA美浦がJRA栗東と互角以上の数字を残しているように映るが、2勝、2着1回は2015~17年のレーザーバレットによるもの。他の3着以内は23年3着のオーロラテソーロのみとなっている。それに対して栗東は20~23年にかけて4連勝中で、馬券に絡めなかったのは16年のみと高確率で上位争いに加わっている。南関東の中では地元の浦和が2勝を含む馬券圏内7回と気を吐くが、ノブワイルドが18・19年に連覇を達成(20年は3着)しており、ティーズダンクの2、3着各1回も含まれている。他の南関勢は勝利がなく、3着以内は船橋が3回。大井と川崎が各1回となっている。
1着 | 2着 | 3着 | 4着以下 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 | |
JRA栗東 | 6 | 5 | 3 | 17 | 19.4% | 35.5% | 45.2% |
JRA美浦 | 2 | 1 | 1 | 4 | 25.0% | 37.5% | 50.0% |
浦和 | 2 | 1 | 4 | 31 | 5.3% | 7.9% | 18.4% |
大井・船橋・川崎 | 0 | 3 | 2 | 16 | 0.0% | 14.3% | 23.8% |
上記以外 | 0 | 0 | 0 | 15 | 0.0% | 0.0% | 0.0% |
連対馬は全て5番人気以内であるように上位人気が順当に結果を出している。ただ、その割には3番人気以内でのワンツー決着は3回のみと少なく、上位人気馬同士でも組み合わせ方が重要になってきそうだ。ちなみに単勝10倍以上での勝利は1度もなし。オッズが10倍以上ついているようなら、5番人気以内でも頭はないと考えてみるのも馬券購入の参考になるかもしれない。[表2]
1着 | 2着 | 3着 | 4着以下 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 | |
1番人気 | 2 | 2 | 3 | 3 | 20.0% | 40.0% | 70.0% |
2番人気 | 3 | 3 | 2 | 2 | 30.0% | 60.0% | 80.0% |
3番人気 | 2 | 1 | 3 | 4 | 20.0% | 30.0% | 60.0% |
4番人気 | 2 | 1 | 0 | 7 | 20.0% | 30.0% | 30.0% |
5番人気 | 1 | 3 | 0 | 6 | 10.0% | 40.0% | 40.0% |
6番人気以下 | 0 | 0 | 2 | 61 | 0.0% | 0.0% | 3.2% |
[表3]を見ると2、5、8枠の成績がいいことが分かる。各枠の勝ち馬を見てみると、2枠は好枠を生かして逃げたノブワイルド(馬番2番・2018、19年)。各馬の動向を見ながら運べる5枠は序盤じっくり運んだキョウエイアシュラ(5番・14年)とレーザーバレット(6番・15年、5番・16年)。8枠はスムーズに好位へ取り付いたサクセスエナジー(10番・20年)、テイエムサウスダン(12番・21年)、シャマル(11番・22年)と枠順によって特徴が異なっていた。また、枠順別に平均単勝人気と3着内馬の平均単勝人気を調べてみると、6枠が各7.3、5.0と、ともに一番高い数値をマーク。配当妙味という観点では6枠が面白い。
1着 | 2着 | 3着 | 4着以下 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 | 平均単勝 人気 | 3着内馬の 平均単勝人気 | |
1枠 | 0 | 0 | 0 | 10 | 0.0% | 0.0% | 0.0% | 6.3 | 3着以内なし |
2枠 | 2 | 2 | 0 | 6 | 20.0% | 40.0% | 40.0% | 5.4 | 3.3 |
3枠 | 0 | 2 | 1 | 7 | 0.0% | 20.0% | 30.0% | 5.1 | 2.7 |
4枠 | 1 | 0 | 0 | 9 | 10.0% | 10.0% | 10.0% | 6.3 | 1.0 |
5枠 | 3 | 2 | 2 | 8 | 20.0% | 33.3% | 46.7% | 5.4 | 3.3 |
6枠 | 1 | 1 | 1 | 15 | 5.6% | 11.1% | 16.7% | 7.3 | 5.0 |
7枠 | 0 | 2 | 3 | 15 | 0.0% | 10.0% | 25.0% | 5.9 | 2.0 |
8枠 | 3 | 1 | 3 | 13 | 15.0% | 20.0% | 35.0% | 6.8 | 2.7 |
浦和1400mを予想する上では、どの馬が逃げるのかというのが重要なポイント。現に1コーナー先頭馬は【3-2-2-3】と、上位争いに粘り込む可能性が高くなっている。ちなみに当レースで3着以内に逃げ粘ったのはのべ7頭。過去2走以内に逃げ切りV(ダートグレードを含まない)か、ダートグレードで逃げていたという共通点があった。また、14~16年こそ差し馬が勝利を収めたが、それ以降の7回は全て逃げ・先行馬が優勝。近年は先行決着が目立っている。
最多6勝を挙げるJRA栗東が中心で、上位5番人気までが候補。また枠順では2枠の逃げ、5枠の差し、8枠の先行馬と勝利のパターンは顕著に分かれているが、ここ7回連続で先行決着。逃げ・先行馬は要チェック。リピーターの好走が多い点にも注意が必要になる。
(文・スポーツ報知・浅子祐貴)
1着
2着
3着
【注記】ダートグレード競走に格付けされた2013年からのデータとなります。
注記
当ページの情報は、NARが特定の馬の応援や推奨などを行うものではありません。