データ分析 Data Analysis

24年JBCスプリントと同舞台のハンデ戦

過去23回でJRAが20勝と地方馬を圧倒。佐賀所属騎手はJRA馬に騎乗するかたちで2008年倉富隆一郎騎手、21年鮫島克也騎手の2名が勝利しているが、佐賀所属馬の勝利はなく、3着以内も10年3着マンオブパーサーが最後。今年のJBCスプリントJpnIは当レースと同じ佐賀1400mで行われるが、JRA・地方他地区馬にとっては、事前に同舞台を経験できる最後の機会となる。ここでは14~23年の過去10回から傾向を分析していく。

JRAが圧倒も兵庫が健闘

過去10回中9回でJRAが勝利しており、1~3着を占めたのも6回。地方馬の勝利は2018年エイシンバランサー(兵庫)で、22年はコウエイアンカ(兵庫)が2着。3着以内の地方馬は5頭いるが、うち4頭は兵庫で、残り1頭は14年2着のピッチシフター(愛知)。[表1]

[表1]所属別成績(過去10回)

1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率 3着内率
JRA 9 7 9 21 19.6% 34.8% 54.3%
兵庫 1 2 1 3 14.3% 42.9% 57.1%
名古屋・笠松 0 1 0 10 0.0% 9.1% 9.1%
佐賀 0 0 0 43 0.0% 0.0% 0.0%
高知 0 0 0 6 0.0% 0.0% 0.0%

1番人気が4勝も上位人気馬が拮抗

単勝1番人気が最多の4勝。1~4番人気で9勝し、5番人気での勝利は2018年エイシンバランサー(兵庫)。過去23回で見ても5番人気以下での勝利はこれだけとなっている。1番人気は2着がなく、連対率では1~4番人気が40.0%で横並びで、3着内率も互角。上位人気馬が拮抗している。[表2]

[表2]単勝人気別成績(過去10回)

1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率 3着内率
1番人気 4 0 3 3 40.0% 40.0% 70.0%
2番人気 2 2 2 4 20.0% 40.0% 60.0%
3番人気 1 3 2 4 10.0% 40.0% 60.0%
4番人気 2 2 2 4 20.0% 40.0% 60.0%
5番人気 1 2 1 6 10.0% 30.0% 40.0%
6番人気以下 0 1 0 62 0.0% 1.6% 1.6%

5・6歳が計7勝も、近2年は4歳馬が連勝

勝利数では5歳4勝、6歳3勝、4歳2勝、8歳1勝。2015~21年には5歳と6歳が1年おきに勝利していたが、22、23年と4歳馬が連勝している。牝馬の3着以内は3頭(JRA2頭、愛知1頭)。JRAの牝馬は出走数自体が少ないが、いずれも5着以内は確保【0-1-1-3】しており出走してくれば軽視はできないところ。[表3]

[表3]年齢別成績(過去10回)

1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率 3着内率
3歳 0 2 0 4 0.0% 33.3% 33.3%
4歳 2 2 1 5 20.0% 40.0% 50.0%
5歳 4 1 4 14 17.4% 21.7% 39.1%
6歳 3 1 2 19 12.0% 16.0% 24.0%
7歳 0 3 2 16 0.0% 14.3% 23.8%
8歳以上 1 1 1 25 3.6% 7.1% 10.7%

重ハンデ馬の信頼度は高い

ハンデ戦になった2007年以降の勝ち馬の負担重量は、54~58.5キロ。過去10回で53キロ以下の3着以内は5頭で、うち2頭は地方馬(14、22年)だった。トップハンデ馬は計13頭(並びのトップハンデを含む)おり、勝利はないが【0-2-4-7】と3着内率は46.2%。トップハンデに限らず、58.5キロ以上だと【1-1-3-1】で、3着内率83.3%と高い信頼度を見せている。地方馬はおおむね53キロ以下のハンデとなっているが、55キロ以上とJRA馬に伍した評価を受けた馬は【1-1-1-1】と信頼度が高い。[表4]

[表4]負担重量別成績(過去10回)

1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率 3着内率
53.0kg以下 0 4 1 67 0.0% 5.6% 6.9%
54.0kg 2 1 0 2 40.0% 60.0% 60.0%
55.0.kg 2 2 2 1 28.6% 57.1% 85.7%
55.5~56.0kg 3 2 2 5 25.0% 41.7% 58.3%
56.5~57.0kg 2 0 1 3 33.3% 33.3% 50.0%
57.5~58.0kg 0 0 1 4 0.0% 0.0% 20.0%
58.5kg以上 1 1 3 1 16.7% 33.3% 83.3%

勝つのはこういう馬!

2015年以降は4~6歳が勝利しており、この3世代のJRA勢が中心となる。施行時期が従来の8月中旬から8月下旬以降に移った近3回は重賞実績重視の傾向となっており、23年1着サンライズホークを除くJRAの3着内馬7頭は重賞勝ち馬だった。今年はJBC3競走が佐賀競馬場で行われる。JBCクラシックJpnIと同距離の佐賀記念JpnIII(2月・グレード別定)はノットゥルノが59キロを背負って勝利。同様にJBCスプリントJpnIと同距離の当レースに、GI/JpnI好走歴のある馬が出走してきた場合は重いハンデでも狙ってみたいところだ。

(文・上妻輝行)

過去20年の所属別成績

  • 1着

  • 2着

  • 3着

注記

当ページの情報は、NARが特定の馬の応援や推奨などを行うものではありません。