レースの見どころ
高知競馬唯一のダートグレード競走で、1998年に創設。過去25回の歴史の中で、地方馬のVは第1回での地元リバーセキトバ、そこから第20回目まで遡ってエイシンヴァラーと一昨年イグナイターの兵庫勢が制した3例のみで、圧倒的にJRA勢に分があるレース。以前は6~8歳馬の活躍が目立ったが、近5年は4、5歳勢の勝利が続き、長くキャリアを積んだ馬よりも、旬を迎えた面々が強い傾向に様変わりしている。今年は年度の最終週に施行時期も変更。新たな伝説が再び始まる。
交流重賞初参戦が昨年8月の盛岡クラスターC。当時は加速が付かず9着に敗れるも、そこから中1週で迎えた佐賀サマーチャンピオンでは逃げてレース振りが一変。確かに大外枠の利も大きかったが、その後のダートグレード3連勝にも繋がる起点となった一戦でもあった。その前走名古屋かきつばた記念では内を選択してハナを主張、2着馬に早め並ばれる息の入りずらい流れを押し切り、着差以上に強い内容を示した。今後の為にも賞金加算は命題であり、後は2016年V以来の参戦M.デムーロの手腕に託すのみ。
540キロを超えるダート馬らしい風貌。前走の兵庫ゴールドトロフィーはスタート後にトモを滑らせる形で後手を踏んだが、上がり最速タイで勝ち馬サンライズホークとは0.2秒差。先着したセキフウが次走のフェブラリーSで3着だった事から、同馬もダート一線級で戦えるメドは立ったと言える。父バトルプランの産駒から、モジアナフレイバーが2021年黒船賞3着、そして昨年の高知競馬三冠馬で年度代表馬にも輝いたユメノホノオも同じ父の産駒。コース適性が合致するなら実績馬をひと泡吹かすシーンも。
地方ダート交流の常連格でありながら、重賞勝ちが未だにないのが同馬の七不思議。ただ一昨年は盛岡の南部杯、JBCスプリントといったJpnⅠでも馬券内に入る活躍。今回の黒船賞も過去2年連続2着と実績を残している。今年はかきつばた記念経由からの参戦となるが、その前走はサンライズホークの二枚腰に屈し、またしても2着。とはいえ力が衰えた雰囲気はなく、今年も立ち回りの上手さを存分に披露してくれるハズ。2021年グリーンチャンネルC以来のコンビ横山武史騎手にも、スパイスを加えてもらえれば。
シャマルは昨年の黒船賞覇者。ただその後のかしわ記念以降が順風満帆とはいかず、今年1月の根岸ステークスで実戦復帰。休養明け3戦目、思い出の地で約1年振りの戴冠を目指す。レディフォースは昨年3月デビューから1年で古馬の地方ダートグレード参戦に至るスピード出世。スタートセンスの良さで格上勢を脅かすシーンも一考。地元期待はヘルシャフト。黒潮スプリンターズC勝ち馬は黒船賞好走に直結しやすく、前哨戦の御厨人窟賞勝ちの内容からも全盛時の雰囲気に近づいているのは確か。他地区組からは兵庫ウインターCがやたらと強かったタイガーインディを警戒。
提供 福ちゃん 山崎 伸浩
注記
当ページの情報は、3月25日(月)17時現在のものです。
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