
牡4 JRA 田中博康厩舎 通算9戦6勝
父:ドレフォン
母:スペシャルグルーヴ
母の父:スペシャルウィーク

帝王賞(JpnI)を勝った後、ノーザンファーム天栄に放牧。しかし、早々にここを目標として帰厩し、乗り込みは十二分。当然、仕上がりは良さそうだ。デビューからここまで全9戦で6勝、2着1回、3着2回。崩れた事のない安定感は魅力だが、同じ好走続きでも「精神面では子どもっぽさが少しずつなくなりどっしりして来たし、肉体面では緩さがなくなって来た」と田中博康調教師は中身が違う事を強調し、続ける。「以前は緩い分、ハミに頼って走っている感じだったけど、今はしっかり後ろ重心で乗れるようになってきました」。好メンバーのここでも、重賞3連勝で計5勝目の可能性は充分にありそうだ。
(平松 さとし)
牡8 JRA 岡田稲男厩舎 通算30戦10勝
父:パイロ
母:メイショウオウヒ
母の父:マンハッタンカフェ

今年のフェブラリーSは芝スタートでテンに置かれ、前走の平安Sは59kgを背負っていたうえにペースが落ち着いて動きにくく、ゴール前でもブレーキをかける場面が。どちらも敗因は明らか。もう8歳だが、早めスパートから押し切って約2年ぶりの勝利を挙げた川崎記念の内容からも、極端な衰えはないと考えていいだろう。23年にかしわ記念を勝ち、24年に日本テレビ盃3着のある船橋ならコース替わりにも問題はない。食道閉塞のアクシデントで帝王賞を競走除外となり、それ以来の実戦復帰。帰厩後は実に熱心な乗り込みを消化し、坂路でもこの馬らしい速い時計をマークしているが、まだ良化途上の印象の残る動き。当日までにどこまで立て直してくるか。
(競馬ブック・坂井直樹)
牡6 JRA 高木登厩舎 通算25戦9勝
父:キタサンブラック
母:チェストケローズ
母の父:Uncle Mo

前走のマイルCS南部杯(JpnI)で、約1年前のJBCクラシック(JpnI)以来の勝利。高木登厩舎に戻った後の待望の初勝利となった。それも2着のシックスペンスにつけた差は4馬身。3着ペプチドナイルはそこから更に4馬身離れていたのだから圧勝といえる。距離短縮が良かったのか、これで1600メートル戦は4戦3勝となった。今回は1800メートルに戻るわけだが、それを踏まえて高木調教師は次のように語る。「正直2000メートルは少し長いか?という競馬ぶりだったので、1600メートルが良かったのは確かだと思います。ただ、そもそも能力が高いし、1800は実際に良績を残しているので心配ありません」。
(平松 さとし)
牡4 JRA 新谷功一厩舎 通算17戦5勝
父:キズナ
母:サイマー
母の父:Zoffany

ホープフルS3着、3歳になって若駒Sを勝つと皐月賞、ダービーにも参戦したほどで芝適性も十分だが、秋以降は一貫してダート路線を歩んできた。重賞は不来方賞、みやこS、名古屋グランプリの3勝。GI級での勝ち鞍はまだないが、ジャパンダートクラシック3着、フェブラリーS2着、川崎記念3着と力は十分示している。前走の南部杯は4着。テンにこそ無理はしていなかったが、道中は気合をつけ通し。約5カ月ぶりだった分、余計にマイルは忙しかった印象はある。それでもラストまで渋太く脚を使っており、今回の1ハロン延長はプラス。前走の11日後にはもう54秒7-13秒0の時計を出していて元気がいい。使った上積みも見込めるタイプ。前進があるはずだ。
(競馬ブック・西村敬)
牡7 JRA 松下武士厩舎 通算29戦13勝
父:スマートファルコン
母:ネイティヴコード
母の父:アグネスデジタル

春に黒船賞、かしわ記念、さきたま杯と強い内容で3連勝。7歳にして充実期を迎えて前走の南部杯も期待されたが6着。休み明けのうえ、淀みない流れで先行するのに脚を使ったし、広いワンターンのマイル戦の分もあって踏ん張れなかった。もともと叩いて良くなるタイプで、レース後すぐに時計を出し始められているように、ダメージなどはなく順調で順当に上積みが見込める状態。マイルまでに良績がある馬で、今回は1800mが鍵になるが、22年のチャンピオンズCでは坂のある中京で5着に善戦しているし、平坦でコーナー4つの船橋ならこなせる余地は十分にある。すんなり先行してスピードを生かして押し切る、自分の形に持ち込めれば。
(競馬ブック・三浦幸太郎)
牡6 JRA 寺島良厩舎 通算18戦8勝
父:シニスターミニスター
母:キングスベリー
母の父:キングヘイロー

屈腱炎のため、前走の日本テレビ盃は約1年3カ月ぶりの実戦。ハイペースのなか、好位を追走。さすがに最後は苦しくなったが、勝ったフォーエバーヤングからはコンマ6秒差の4着に健闘。休養前の前々走で帝王賞を勝っていることからも、もともと実績は十分。500kgを超える大型馬だけに、上積みは十分に見込めそう。「長期休養明けでしたが、それほど長く休んでいたと感じられないくらいの仕上がりでした。その通りレースでも見せ場は作ってくれました。今のところ脚もとに問題はなさそうですし、2走目のここは更にやれて良さそう」と寺島良調教師。今回も舞台は前走同様の船橋競馬場。一昨年制したJBCクラシック。タイトル再奪取を狙う。
(競馬ブック・三宅俊博)
牡8 川崎 内田勝義厩舎 通算38戦10勝
父:マジェスティックウォリアー
母:スペクトロライト
母の父:ディープインパクト

5月のSI大井記念を逃げ切って24年NAR年度代表馬の貫禄を示す一方で、ダートグレード競走では目下3戦連続着外。昨年の浦和記念(2着)以降は苦しい戦いが続いている。今回と同じ船橋1800mで行われた前走・日本テレビ盃は同型との激しい主導権争いの末、ハナを奪ったが直線で失速。勝ち馬フォーエバーヤングから1秒9差離れた6着に終わった。「自分の競馬はできたが、勝負どころで早めに来られてしまった」と吉原寛人騎手は振り返った。今回も強敵ぞろいだが、自分のスタイルを貫くのみ。レースの流れを掌握できる逃げ馬の強みを生かして見せ場をつくりたい。
(スポーツニッポン・大澤太久)
牡4 大井 荒山勝徳厩舎 通算13戦7勝
父:エピカリス
母:リンガスウーノ
母の父:サウスヴィグラス

前走のフリオーソレジェンドカップは好スタートから逃げると、最後は後続に8馬身差をつける圧勝だった。従来のレースレコードより2秒以上も速い1800m1分51秒1(良)をマーク。同距離の日本テレビ盃JpnIIを制したウシュバテソーロ(23年)やフォーエバーヤング(25年)よりも上回る時計に「サントは逃げにこだわってはいませんが、自分のペースで行っての時計。JRA交流になればテンがきつくなるので、またこの時計を出せるかはわかりませんが、期待はもっていけると思います」と荒山勝徳調教師。NARグランプリはホッカイドウ時代に2歳の、大井に移って3歳の最優秀牡馬を獲得してきた世代屈指の実力馬がJpnI獲りを目指す。「前走よりも全てが上向き。地方を代表して恥ずかしくない競馬をさせたいです」と力を込めた。
(高橋 華代子)
注記
当ページは、10月29日現在の選定馬情報に基づき作成しております。出走回避・出走取消などによりレースに出走しない可能性があります。また、当ページの情報は、NARが特定の馬の応援や推奨などを行うものではありません。