データ分析 Data Analysis

JBCスプリントの前哨戦

およそ1カ月後に行われる大舞台につながる注目の一戦。今年のJBCスプリントJpnIは船橋競馬場の1000mが舞台で、前回船橋開催だった2010年はサマーウインドが東京盃JpnIIから連勝した。昨年は単勝4→8→3番人気の順で入って、3連単が21万8210円と高配当。その反面、23年は1→2→6番人気の順で、3連単は2450円という結果だった。まずは15~24年の過去10回の結果から傾向をみていくことにする。

6・7番人気馬にも要注意

単勝1番人気馬は5勝を挙げ、3着内率70.0%と上々の成績。2~4番人気馬の3着内率は50.0%となっているが、5番人気馬は3着以内がゼロ。これは気になるデータとして覚えておいてもいいだろう。そして注目できるのは、6・7番人気馬が2勝、2着3回、3着2回という点。なお、8番人気以下での好走例は、8番人気(69.7倍)で2着に入った昨年のマックス(大井)だけとなっている。[表1]

[表1]単勝人気別成績(過去10回)

1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率 3着内率
1番人気 5 1 1 3 50.0% 60.0% 70.0%
2番人気 1 1 3 5 10.0% 20.0% 50.0%
3番人気 0 3 2 5 0.0% 30.0% 50.0%
4番人気 2 1 2 5 20.0% 30.0% 50.0%
5番人気 0 0 0 10 0.0% 0.0% 0.0%
6・7番人気 2 3 2 13 10.0% 25.0% 35.0%
8番人気以下 0 1 0 66 0% 1.5% 1.5%

JRA所属馬が優勢

JRAが8勝しているが、すべて関西所属。しかし関東所属は未勝利でも、延べ9頭の出走で2着が4回、3着が1回となっている点には注意しておくべきだろう。そのほかの2勝はいずれも、船橋のキタサンミカヅキが挙げたもの(17・18年連覇)。また、浦和の2着3回はすべてブルドッグボスによるものだ。[表2]

[表2]所属別成績(過去10回)

1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率 3着内率
JRA関西 8 2 7 24 19.5% 24.4% 41.5%
船橋 2 0 0 11 15.4% 15.4% 15.4%
JRA関東 0 4 1 4 0.0% 44.4% 55.6%
浦和 0 3 0 9 0.0% 25.0% 25.0%
大井 0 1 1 44 0.0% 2.2% 4.3%
川崎 0 0 1 3 0.0% 0.0% 25.0%
上記以外 0 0 0 12 0% 0.0% 0.0%

ベテランに注意

もっとも多くの勝利を挙げているのは4歳だが、3・4歳は2着がゼロで3着が1回だけ。全体的にみると、5歳以上が中心と考えるほうがいいだろう。ただし、6歳馬は32頭の出走で1勝、2着1回と、やや劣勢。逆に7歳馬と8歳馬の成績が良好となっている。[表3]

[表3]年齢別成績(過去10回)

1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率 3着内率
3歳 1 0 0 7 12.5% 12.5% 12.5%
4歳 3 0 1 18 13.6% 13.6% 18.2%
5歳 1 3 4 13 4.8% 19.0% 38.1%
6歳 1 1 3 27 3.1% 6.3% 15.6%
7歳 2 3 1 17 8.7% 21.7% 26.1%
8歳 1 3 1 14 5.3% 21.1% 26.3%
9歳以上 1 0 0 11 8.3% 8.3% 8.3%

DGから臨んだ馬が優勢

前走別に成績をまとめてみると、もっとも良い成績を残しているのが『1200mのダートグレード』だった馬。続いて『1200m以外のダートグレード』から臨んだ馬となっている。対して、『南関東の地方馬限定重賞』から臨んだ馬はキタサンミカヅキ(船橋)が2勝を挙げているものの、それを除くとやや低調。ただし、最近2年は、前走が大井のアフター5スター賞で2着だったジャスティン(大井)が23年3着、マックス(大井)が24年2着と健闘している。[表4]

[表4]前走別成績(過去10回)

1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率 3着内率
1200mのダートグレード 5 3 3 12 21.7% 34.8% 47.8%
1200m以外のダートグレード 3 6 5 24 7.9% 23.7% 36.8%
ダートグレードを除くJRA 0 0 0 8 0.0% 0.0% 0.0%
南関東の地方馬限定重賞 2 1 2 36 4.9% 7.3% 12.2%
上記以外 0 0 0 27 0.0% 0.0% 0.0%

注:ダートグレードには海外のG1、G2、G3を含む

勝つのはこういう馬!

JRAの関西所属で、単勝1番人気または4番人気。関西所属で6・7番人気の馬は、過小評価となっている可能性が考えられる。勢いがある4歳馬がいれば注目できるが、そういう存在がいない場合は、5歳以上を狙うほうがよさそう。前走が1200mのダートグレード(クラスターカップJpnIIIなど)だった馬にも注目できる。

(文・浅野 靖典)

過去20年の所属別成績

  • 1着

  • 2着

  • 3着

注記

当ページの情報は、NARが特定の馬の応援や推奨などを行うものではありません。