充実期迎えた4・5歳が活躍
Road to JBCにも指定されており、秋の大舞台に向けて重要な一戦。2015~24年の過去10回中8回で3着以内を独占しているJRAが圧倒的だが、3連単1000円未満は一度もない。その一因は単勝1番人気の勝率が高くないことで、3連単万馬券が4回。ここでは過去10回から傾向を見ていく(16年は2着が同着)。
過去10回すべてでJRA馬が優勝。関東圏でのレースだが、栗東からの遠征馬が8勝で、勝率や3着内率も高い。地方馬で3着以内に入ったのは3頭。2016年2着同着トーコーヴィーナス(兵庫)、18年2着ブランシェクール(大井)、同年3着アルティマウェポン(北海道)だった。地方勢には南関東や高知所属で重賞を複数回勝っている馬もいたが通用していない。[表1]
1着 | 2着 | 3着 | 4着以下 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 | |
JRA栗東 | 8 | 4 | 6 | 15 | 24.2% | 36.4% | 54.5% |
JRA美浦 | 2 | 5 | 2 | 8 | 11.8% | 41.2% | 52.9% |
兵庫 | 0 | 1 | 0 | 1 | 0.0% | 50.0% | 50.0% |
大井 | 0 | 1 | 0 | 33 | 0.0% | 2.9% | 2.9% |
北海道 | 0 | 0 | 1 | 7 | 0.0% | 0.0% | 12.5% |
上記以外 | 0 | 0 | 0 | 31 | 0.0% | 0.0% | 0.0% |
注:16年は2着同着
単勝3番人気以内は8勝、2着8回、3着4回。上位人気の信頼度は高いが、1番人気は3勝に留まっていることから3連単はやや高めの配当となりやすい。たとえば2022年がそうで、2→4→1番人気の順でも10,010円だった。3連単万馬券は過去10回(組み合わせとしては11通り)中4回(5通り)。1000円未満は一度もなく、7頭立てで人気順の決着となった昨年でも1080円だった。[表2]
1着 | 2着 | 3着 | 4着以下 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 | |
1番人気 | 3 | 4 | 1 | 2 | 30.0% | 70.0% | 80.0% |
2番人気 | 3 | 2 | 1 | 4 | 30.0% | 50.0% | 60.0% |
3番人気 | 2 | 2 | 2 | 4 | 20.0% | 40.0% | 60.0% |
4番人気 | 1 | 1 | 2 | 6 | 10.0% | 20.0% | 40.0% |
5番人気 | 0 | 0 | 2 | 8 | 0.0% | 0.0% | 20.0% |
6番人気以下 | 1 | 2 | 1 | 71 | 1.3% | 4.0% | 5.3% |
注:16年は2着同着
中心は4・5歳馬。JRA馬に限定すると5歳馬は【4-5-3-9】で勝率19.0%、連対率42.9%、3着内率57.1%と高い好走率を誇る。一方で、3歳馬の勝利は2017年のクイーンマンボ1頭。JRA馬に限定すると9頭が出走し、1勝、3着4回で、勝つにはハードルが高いが、3着内率では55.6%と高い数値となっている。[表3]
1着 | 2着 | 3着 | 4着以下 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 | |
3歳 | 1 | 0 | 4 | 8 | 7.7% | 7.7% | 38.5% |
4歳 | 4 | 4 | 0 | 26 | 11.8% | 23.5% | 23.5% |
5歳 | 4 | 6 | 4 | 33 | 8.5% | 21.3% | 29.8% |
6歳 | 1 | 1 | 0 | 20 | 4.5% | 9.1% | 9.1% |
7歳 | 0 | 0 | 1 | 8 | 0.0% | 0.0% | 11.1% |
注:16年は2着同着
舞台となる大井ダート1800mはゴール前200m地点にゲートが置かれ、外回りコースを1周。この舞台における2024年の逃げは勝率21.0%、連対率35.5%、3着内率40.3%。ところが、当レースでは逃げは未勝利で3着内率も20.0%にグンと落ちる。過去10回のうち逃げて3着以内に入ったのは、2016年2着同着トーコーヴィーナス(兵庫)、22年3着ショウナンナデシコ(JRA)。
ダートグレードではJRA馬が逃げ・先行集団を固めることが多いが、当レース過去10回の逃げ馬のうちJRA馬は4頭のみ。コースや有力馬との関係を考えて逃げの手に出たくないのか、あるいは逃げタイプのJRA馬の参戦がそもそも少ないのか。いずれにしても、当レースでは逃げ不振のデータとなっている。[表4]
1着 | 2着 | 3着 | 4着以下 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 | |
逃げ | 0 | 1 | 1 | 8 | 0.0% | 10.0% | 20.0% |
先行 | 5 | 5 | 4 | 23 | 13.5% | 27.0% | 37.8% |
差し | 5 | 4 | 1 | 37 | 10.6% | 19.1% | 21.3% |
追込 | 0 | 1 | 3 | 25 | 0.0% | 3.4% | 13.8% |
注:16年は2着同着 注:15年の2番と13番は競走中止
当レースへの臨戦過程は大きく2つに分かれる。同年の川崎・スパーキングレディーカップJpnIIIで3着以内の馬はのべ【1-3-3-9】に対し、門別・ブリーダーズゴールドカップJpnIII・3着以内はのべ【5-1-2-7】。中でも、ブリーダーズゴールドカップJpnIIIを1コーナー4番手以下で運び3着以内に入った馬は【4-1-0-3】で勝率50.0%と好相性だ。
(文・大恵 陽子)
1着
2着
3着
【注記】ダートグレード競走に格付けされた2013年からのデータとなります。2016年は2着同着。
注記
当ページの情報は、NARが特定の馬の応援や推奨などを行うものではありません。