牡3 JRA 伊藤圭三厩舎 通算3戦2勝
父:キズナ
母:レディマドンナ
母の父:Distorted Humor
「左回りは勝ってはいたけど、右に張っていたので、前走もそのあたりが……」。ナチュラルライズの前走の敗因についてそう語るのは伊藤圭三調教師。「前進気勢は強いので、小回りの左回りだとスムーズに走れませんでした」と続けた。中間は放牧に出し、牧場でもそのあたりを矯正。早目に厩舎へ戻して仕上げ直したと言う。「成長しているので体重は増えていそうですが太くはありません」との事。1週前にはレースでも騎乗する横山武史騎手を乗せ、先行させた格上馬と併せる実践的な追い切り。「動きは良かったし、武史君も手応えを感じてくれていました」。今回はスムーズに走れる右回りに戻る事もあり、改めて真価の問われる一戦。巻き返しが期待出来そうだ。
(平松 さとし)
牡3 JRA 寺島良厩舎 通算5戦2勝
父:ダノンレジェンド
母:ベルミュール
母の父:キングカメハメハ
今年緒戦だった前走のヒヤシンスS。プラス16kgと大幅な馬体増ではあったが、見た目には数字ほど太くは映らなかった。レースは出遅れて後方から。そこから道中は内めで我慢をさせての追走。直線もそのまま内めを突く形に。狭いところに入ってしまい、なかなか進路が確保できずに切り替えるロスが響いてしまった。決してスムーズな競馬とはいえない、不完全燃焼な結果に。3走前に兵庫ジュニアグランプリで完勝し、前々走の全日本2歳優駿でも2着に好走しているように、世代上位の能力があるのは間違いない。今回は初の大井競馬場での出走となるが、これまでの経緯からもコース形態は特に気にすることはなさそう。距離さえ克服できれば。
(競馬ブック・三宅俊博)
牡3 JRA 中舘英二厩舎 通算5戦2勝
父:Kitten's Joy
母:サーレップティシャス
母の父:Speightstown
いつもの逃げる形で後続を封じた前走。中舘英二調教師は「スタートが速い馬だし、前走に関しては思惑通りの競馬が出来ました」と語る。その一戦が3月2日という事もあり、中間はそのまま厩舎で調整。状態に関しては「勝てば京浜盃と考えていたので、引き続き良いです」との事だ。デビュー戦でしかも1200メートルだった新馬戦以外は常にハナへ行く競馬をしているが、その点は次のように言う。「スタートが速い馬なのでそうなっているだけで『逃げろ』と指示しているわけではありません」。確かに発馬は上手な馬。今回はテンに行きそうな馬が他にもいるが、それでも逃げるのか?と問うと「そこは騎乗する田邊(裕信)騎手に任せます」。行くのか?番手に回るのか?その出方が展開のカギを握る1頭となりそうだ。
(平松 さとし)
牡3 北海道 川島洋人厩舎 通算8戦4勝
父:ルヴァンスレーヴ
母:アイルゴーバック
母の父:アッミラーレ
地元重賞で2着が続いたものの、サンライズカップが初騎乗だった小野楓馬騎手は、上がり3F38.5秒と鋭い脚を引き出した。JBC2歳優駿JpnIIIは、JRA勢の参戦でハイペースが想定されたことで、「直線勝負に懸けるぐらいの思い切った騎乗」と川島洋人調教師が指示し、その期待に人馬は応えて3馬身突き放した。距離短縮となった全日本2歳優駿JpnIは、追走に汲々するかと思われたが、中団の内で置かれずに運び、直線は渋太く伸びて3着に健闘した。門別坂路で1月14日から乗り始め、2月15日には3F43.2秒-1F13.5秒(馬なり)とピッチを上げている。3月12日は本馬場でデアフルーグ(A1)と併せ、4馬身先着と圧巻の動きを見せた。「中間にコースでしっかりと追い切りを行いたかったんですが、抜け出すのが早くなり、ソラを使ってラスト1Fは時計を要しました。ただ、動きには満足しています」と川島調教師。全日本2歳優駿JpnIで戦ったJRA勢との再戦ムードで、雪辱を期す態勢は整った。
(古谷 剛彦)
牡3 大井 渡邉和雄厩舎 通算4戦4勝
父:ホッコータルマエ
母:ノーズトウショウ
母の父:ブラックホーク
デビュー戦を8馬身差の快勝で飾ると、距離を延ばしながらパフォーマンスを上げ続け無傷の4連勝。前走の準重賞スターバーストCでは、3角で抜群の手応えで先頭に並びかけ、直線はほぼ馬なりのまま6馬身差の圧勝劇。上がり3ハロンは自身最速を更新し、デビューから手綱を取る矢野貴之騎手も「今後を見据え、あえて出し入れのある競馬をしたけどしっかり折り合えたし、瞬発力はモノが違う」と絶賛。初のダートグレード挑戦にも「JRA勢が相手ならペースも流れて競馬はしやすいと思う。相手が揃ったとしても対応可能なレースができている」ときっぱり。渡邉和雄調教師も「レース後の回復も早く、いい状態で迎えられそう。道中でしっかり収まりがつくから最後の脚が使える。馬体も研ぎ澄まされてきたし、大舞台でも」と確かな手応えを持って送り出す。
(スポーツ報知・松井中央)
牡3 北海道 小国博行厩舎 通算8戦3勝
父:レッドベルジュール
母:カゼノボレロ
母の父:フサイチコンコルド
全日本2歳優駿JpnIは、内ピッタリを回って6着だったが、3着ソルジャーフィルドと0.2秒差。平和賞で重賞初Vを飾った勢いのもと、果敢に挑んだ大舞台で健闘した。ブルーバードカップJpnIIIは、年越しを挟むので調整が難しい面があり、度重なる長距離輸送にも関わらず15キロ増。中団で脚を溜め、直線で外に持ち出すとJRA勢を凌ぐ上がり3Fを繰り出して3着に追い込んだ。その1週間後には門別坂路を2本駆け上がっており、タフさには驚くばかり。3月7日は3F35.8秒-1F12.2秒(直一杯)と、このひと追いで馬体が引き締まり、3月15日は3F36.7秒-1F12.0秒(直一杯)と、折り合いがついて後傾ラップで駆け上がった。以前は攻め駆けしないタイプだったが、調教過程を見る上でも充実ぶりが窺える。ダートグレード3回目の挑戦で、さらなる高見を目指す。
(古谷 剛彦)
牡3 浦和 小久保智厩舎 通算13戦2勝
父:Audible
母:Avuncular
母の父:Uncle Mo
昨年5月にデビューしてここまで13戦と豊富なキャリアを誇る。2走前の雲取賞では中央勢相手に上がり3F最速の末脚を繰り出して0秒6差の5着。大器の片鱗をのぞかせた。前走の椿賞は勝負どころから長くいい脚を繰り出して2着。近走の安定したレースぶりを小久保智調教師は「経験を積みながらちゃんと脚を使えるようになってきた。元々期待は高かった馬だが、走るのが使命なんだということに気づいてきたんだな」と評価した。「大井コースも大丈夫。距離も気にならない。まだ良くなる余地はあるが、JRA相手でも期待を持って臨みたい」と虎視眈々と金星を狙う。眠れる獅子が目を覚ますか。興味深い一戦だ。
(スポーツニッポン・大澤太久)
牡3 大井 荒山勝徳厩舎 通算6戦4勝
父:シニスターミニスター
母:リコーデリンジャー
母の父:スウェプトオーヴァーボード
昨年11月のJBC2歳優駿以来となった前走・雲取賞は6着。これまでの積極的に前に行く競馬とは打って変わって4、5番手のインで控える形。道中行きたがる面を見せたが、大バテすることなく勝ち馬と0秒8差に粘った。荒山勝徳調教師は「前走はあれだけ掛かっていきながら6着に残れたので、力のあるところを見せてくれた」と評価した。今回、再びダートグレードに挑戦。「使った分の変わり身はそれほどでもないが、操縦性が良くなるように試行錯誤をしているところ。それが結果に出てくれれば」と前進に期待した。2歳時、門別で重賞を連覇し、JBC2歳優駿でも3番人気(9着)に推された逸材。前走の経験を糧に上位進出を目指す。
(スポーツニッポン・大澤太久)
注記
当ページは、3月21日現在の選定馬情報に基づき作成しております。出走回避・出走取消などによりレースに出走しない可能性があります。また、当ページの情報は、NARが特定の馬の応援や推奨などを行うものではありません。