レースの見どころ
今年で26回目を迎える、伝統の2歳ダートグレード重賞。まだまだキャリアの浅い2歳馬同士の一戦ゆえに、コース適性や地力の差を、仕上がりの早さで太刀打ちが可能という点では地方馬にもチャンスは十分。2016年の門別・ローズジュレップ以降はJRA馬の勝利が続いているものの、2017年には門別・ソイカウボーイが3着、2021年には大井・プライルードが3着、2022年には門別・スペシャルエックス、デステージョが2、3着と馬券に絡む活躍を見せています。よって、地方馬をうまく拾えることが馬券攻略のカギとなるといっても過言ではありません。
中京ダート1400メートルの新馬戦は不良馬場で1分27秒7と平凡なものだったが、続く同コースの2戦目では良馬場で1分25秒3と大幅に時計を詰めてきた。叩いた上積みを感じる内容だったし、まだまだ余裕ある走りで相手強化となるここでも通用は可能とみたい。ゲートセンスの良さを生かし、好発から主導権を握っての押し切りに期待。
今回出走するJRA勢では唯一の2勝馬。前走のなでしこ賞は、前半600メートル34.5とやや速い流れを好位から差し切った。叩き2走目の分もありそうだが、前々走のヤマボウシ賞が砂を被って進みが悪くなった点では、外枠からスムーズに運べたことが何よりの要因だったといえそう。そして今回も外枠が引けたことで、砂被りの心配もないだろうし、好位差しができる立ち回りの巧さも園田コースにはマッチしそうな感じはある。
デビュー戦の中山ダート1200メートルでは、進路が詰まりながらも最後は力強く抜け出してのV。前走のプラタナス賞は、400メートルの距離延長、大箱の東京替わりと懸念材料はあったものの、楽に2番手を確保しそのまま粘りこんでの2着。この時の勝ち馬メルキオルはダート転向後連勝、いずれも圧倒的な勝ちっぷりで相手が悪かったといえる。相手比較で、前走より緩和されるここなら十分勝ち負けまであってよさそう。あとは園田を知り尽くす吉村Jの手腕に期待したい。
見どころでも述べたように、馬券のカギは地方馬を拾えるかどうか。今回のメンバーであれば、十分にチャンスがあると言える兵庫生え抜きの2頭をピックアップ。まずはジーニアスレノン。頭の高い走法で、砂被りは前走でも苦労した面を見せたが、外に振った直線ではしぶとく伸びて4着。どちらかといえば消耗戦に強そうな感じも受けるので、中央馬の引っ張るペースは合うのではないだろうか。ラピドフィオーレは今回のメンバーでは最多の3勝をマーク。前々走の兵庫ジュベナイルCは、テン乗りの赤岡Jが見事に手中に入れての差し切りVだった。まだ手前を変えることに苦労したりと若さは残るが、地の利を生かしてどこまでやれるか注目。印こそ△になってしまったが、ハッピーマンは押さえておきたい。前走のヤマボウシ賞は、中京ダートでは厳しいとされる4角で外を回る展開。新馬でぶっちぎったアメリカンビキニに逆転を許す4着となってしまったが、そう悲観することもないだろう。
提供 競馬ブック 針山 大樹
注記
当ページの情報は、11月20日(水)17時現在のものです。
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