レースの見どころ
日本テレビ盃との結びつきが強いレースであり、近5年、同レース出走馬の浦和記念における戦績は[1・2・1・4]。半数以上が馬券に絡んでいる。これに対して、白山大賞典出走組は近5年で[1・1・0・6]。数は同じだが、質では見劣っている。年齢別では4歳馬の活躍が目立つ。19年以降、3着以内馬15頭中6頭が該当する。人気別では1、2番人気より、3番人気が活躍しており、目下5年続けて連に絡んでいる。当日の単勝オッズには気を配りたいところだ。
浦和競馬場は直線が短い小回りコースということで、先行馬有利のイメージが強いが、浦和記念に関しては当てはまらない。近2年の勝ち馬は後方からマクリ上げる大味な戦法を取っており、息の長い末脚が特長の同馬が勝つチャンスは十分にある。JRA1勝クラスで足踏みしていたとは思えないスケールの大きなレースぶりで、南関東に来てからは13戦8勝、2着4回。今年2月の報知オールスターカップで接戦を演じたライトウォーリアを物差しにすれば、ダートグレードレースでも全くヒケを取らない。メンバー中、唯一の日本テレビ盃出走馬というのも強調材料だ。
稀代の名牝と謳われたメーデイアは5歳時の1月から丸一年かけて、JBCレディスクラシック等、重賞6勝の固め打ち。母の血を色濃く受け継いだその仔ディクテオンも、昨年から今年にかけて急激な成長を遂げ、浦和記念、名古屋グランプリ、白山大賞典と重賞を3勝。帝王賞では3着に善戦した。ダート2000m~2100mでコーナーを多数回る小回りコースを得意としており、他馬との実績比較では上位と言っていい。気になるのはダート交流重賞に格上げされた1996年以降、浦和記念を連覇した馬がいないという点。ジンクスを打ち破り、4度目のタイトル奪取なるか。
今年4月、人馬一体となった見事な逃走劇を披露して、ビッグタイトル・川崎記念を制覇。ペースの緩急を問わず、型に嵌まれば極上の粘り強さを発揮する。58kgの斤量、海外遠征帰りでレース間隔があいた点を考慮して、単穴評価に止めたものの、今春は前記2頭を封じ込めて重賞を連勝しているのだから、あっさり勝っても何ら不思議はない。浦和2000mでは2022年に埼玉新聞栄冠賞を制覇。外枠からでも好スタートを切って自身のペースに入れられれば。
ダイシンピスケスは笹川騎手とコンビを組み、船橋1800mで勝利した経歴がある。放牧明けを2度叩かれて、追い切りを強化。2000mに距離を延ばしてすんなり先行が叶えば。アウトレンジは平安ステークス2着、チャンピオンズカップ3着の星があるハピの弟で、まだまだ伸びしろがありそう。浦和記念で活躍する4歳馬はメンバー中、同馬だけ。アイブランコは昨年9月、JRA3勝クラスでセラフィックコール(みやこステークス、ダイオライト記念優勝)の2着がある実力馬。前がかりのペースになると、無欲の追い込みで浮上してくるかも。
提供 競馬ブック 善林 浩二
注記
当ページの情報は、11月19日(火)17時現在のものです。
当ページの情報は、NARが特定の馬の応援や推奨などを行うものではありません。