データ分析 Data Analysis

JBC2024佐賀のメイン

佐賀競馬場の2000mは、JpnIIIの佐賀記念で使用されている。2コーナーのやや奥からスタートして、コーナー6回を経てゴールに至る。地方が舞台の過去10回のJBCクラシックJpnIで地方馬が勝利したのは、金沢で実施された2021年のミューチャリー(船橋)が唯一。それ以外の好走例は、19年浦和で3着に入ったセンチュリオン(浦和)だけ。今年もJRA馬が中心となるのかどうか、まずはJRA京都で開催された18年を除いた過去10回の結果からデータをみていくことにする。

好走例の大半は上位人気馬

連対馬20頭のうち18頭は、単勝4番人気以内。例外は、2021年にミューチャリー(船橋)が6番人気で勝ったのと、昨年のノットゥルノの5番人気での2着だけ。ただし、3着には5~7番人気が4頭入っている。その一方で気になるのが、2番人気が1勝(16年アウォーディー)しかしていないこと。第1回までさかのぼっても、2番人気は3勝しかしていない。[表1]

[表1]単勝人気別成績(JRA京都開催だった18年を除く過去10回)

1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率 3着内率
1番人気 4 1 1 4 40.0% 50.0% 60.0%
2番人気 1 5 2 2 10.0% 60.0% 80.0%
3番人気 2 2 2 4 20.0% 40.0% 60.0%
4番人気 2 1 1 6 20.0% 30.0% 40.0%
5番人気 0 1 2 7 0.0% 10.0% 30.0%
6番人気以下 1 0 2 81 1.2% 1.2% 3.6%

JRAの関西が優勢

3着内馬30頭のうち28頭はJRA所属。その内訳は、関西馬が24頭、関東馬が4頭となっている。今年は佐賀ということで、輸送距離が長くなる関東馬、そして南関東からの遠征馬が少なくなるのかもしれない。[表2]

[表2]所属別成績(JRA京都開催だった18年を除く過去10回)

1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率 3着内率
JRA関西 8 9 7 27 15.7% 33.3% 47.1%
JRA関東 1 1 2 6 10.0% 20.0% 40.0%
船橋 1 0 0 7 12.5% 12.5% 12.5%
浦和 0 0 1 5 0.0% 0.0% 16.7%
上記以外 0 0 0 59 0.0% 0.0% 0.0%

4歳と5歳が中心

優勝馬のうち8頭は、4歳または5歳。2着馬も4歳が4頭、5歳が2頭で、この2世代が中心となっている。特徴的なのは3着馬で、10頭のうち9頭が5歳以上。この分布を参考に、フォーメーション馬券で勝負してみる手もありそうだ。ちなみに3歳での3着以内は2頭(2着クラウンプライド、3着ペイシャエス)とも2022年の盛岡となっている。[表3]

[表3]年齢別成績(JRA京都開催だった18年を除く過去10回)

1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率 3着内率
3歳 0 1 1 7 0.0% 11.1% 22.2%
4歳 5 4 0 21 16.7% 30.0% 30.0%
5歳 3 2 2 18 12.0% 20.0% 28.0%
6歳 1 1 5 18 4.0% 8.0% 28.0%
7歳 1 2 1 19 4.3% 13.0% 17.4%
8歳以上 0 0 1 21 0.0% 0.0% 4.5%

前走の馬体重に要注目?

優勝馬は前走時の馬体重分布に大きな有意差はないが、2着は『509㎏以下』が優勢となっている。今年は1周1100m(最後の直線200m)の佐賀が舞台だけに、“あまり大きくない馬”のほうが有利になるのかもしれない。[表4]

[表4]前走馬体重別成績(JRA京都開催だった18年を除く過去10回)

1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率 3着内率
前走459㎏以下 0 3 1 10 0.0% 21.4% 28.6%
前走460~479㎏ 3 1 2 17 13.0% 17.4% 26.1%
前走480~489㎏ 0 1 2 16 0.0% 5.3% 15.8%
前走490~499㎏ 3 0 1 16 15.0% 15.0% 20.0%
前走500~509㎏ 0 4 2 12 0.0% 22.2% 33.3%
前走510~519㎏ 1 0 1 8 10.0% 10.0% 20.0%
前走520~529㎏ 1 0 0 7 12.5% 12.5% 12.5%
前走530㎏以上 2 1 1 18 9.1% 13.6% 18.2%

注記:※前走が海外だった馬は2走前の馬体重

帝王賞と日本テレビ盃から臨む馬が優勢

前走別に成績を分類してみると、もっとも良い成績を挙げているのが帝王賞。2020年はクリソベリル、オメガパフューム、チュウワウィザードが1~3着を独占した。次いで日本テレビ盃が好成績を残している。一方、前走がJRAのレースだった馬で3着以内に入ったのは、昨年1着のキングズソード(前走阿蘇ステークス)と17年3着のミツバ(前走シリウスステークスGIII)だけだ。[表5]

[表5]前走別成績(JRA京都開催だった18年を除く過去10回)

1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率 3着内率
帝王賞 4 3 5 9 19.0% 33.3% 57.1%
日本テレビ盃 3 5 3 11 13.6% 36.4% 50.0%
マイルCS南部杯 1 2 0 14 5.9% 17.6% 17.6%
白山大賞典 1 0 0 11 8.3% 8.3% 8.3%
JRA 1 0 1 9 9.1% 9.1% 18.2%
上記以外 0 0 1 50 0.0% 0.0% 2.0%

注記:※「上記以外」には海外を含む

勝つのはこういう馬!

単勝4番人気以内のJRA関西馬。ただし、2番人気は評価を下げていいかもしれない。そのなかで前走が帝王賞JpnI、または日本テレビ盃JpnIIだった馬がいれば、注目度を上げていいだろう。さらに4歳または5歳馬であれば、期待値がさらに高くなる。

(文・浅野靖典)

過去20年の所属別成績

  • 1着

  • 2着

  • 3着

注記

当ページの情報は、NARが特定の馬の応援や推奨などを行うものではありません。