レースの見どころ
まずはこのコース、2コーナー奥のポケットからバックストレートが約900mあり、3コーナーは下りとスピードは出る反面、直線の高低差4.4mもあって坂上からのラスト1Fの踏ん張りがかなり必要で能力通りの結果が出やすいワンターンコース。2002年の岩手・トーホウエンペラー以来、地方勢の戴冠はなくJRA勢の独壇場となっているが今年は大井から屈指の強豪サヨノネイチヤ、ミックファイアが下剋上を狙ってきた。JRA勢も連覇を狙うレモンポップ、昨年4着タガノビューティー、今年11番人気でフェブラリーSを制したペプチドナイルなど強豪が集結、見応えあるゴール前となりそうだ。
昨年フェブラリーS、南部杯、チャンピオンズCのG1を3勝、G1に昇格した6月の浦和・さきたま杯で4勝めをあげ国内では無敵の絶対的な王者に君臨。今年の秋もここから始動するがG1戦線を脅かしている地方屈指の逸材イグナイターを2秒もの大差をつける圧勝劇を演じた昨年の南部杯の勝ちっぷりから見れば正攻法で挑むその姿は強いの一語。秋初戦としては最適なオールダートのワンターンマイル、仕上がり面が不安視されているが自身の走りができれば連覇は濃厚な局面。
今年11番人気で制したフェブラリーSから5月船橋・かしわ記念3着、敗因はハッキリしていて不良馬場で本来のポテンシャルを発揮できなかったという事だとか。良馬場でこそのタイプらしく南部杯当日は雨の心配がほぼない絶好のコンディション、そして揉まれない外枠、大型馬ゆえ広いワンターンコースもかなり高い適性があって仕上がりも問題なし。となれば前走度外視で見直す手しかなさそう。逆転ならこれ。
昨年このレース4着、1枠だった事もあるが外に持ち出すまで長引きそれが最後まで響いた印象。今回は3枠、バラけた展開となればスッと外に出して自身の末脚が見せていいはずだし、昨年の出走馬に比べれば今年は有力馬がある程度絞りやすく捕えやすいポジショニングは容易に可能。7歳とはいえ現役屈指の決め手をもつこの馬、直線の長い盛岡でこそ良さが出ていいはず。
地方代表として魅力ある大井・サヨノネイチヤとミックファイア2頭が参戦。サヨノネイチヤはここまで15戦12勝2着2回、唯一連対から外れたのが前走の交流重賞の帝王賞5着なら2000m条件ゆえの敗戦か。初の左回り、これが最大のポイントとなるが底知れぬ能力を感じさせる。ミックファイアは昨年3歳クラシック3冠を制した逸材、それ以降伸び悩んでるが昨年経験したコース、吉原騎手が継続騎乗とあらば大一番で復活する可能性も。JRAダイシンピスケスは金沢・白山大賞典2着からG1初参戦。先行できればとにかく渋太い、レモンポップとの主導権争いを制すれば。
提供 栄冠 千田 正明
注記
当ページの情報は、10月13日(日)17時現在のものです。
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