レースの見どころ
昨年までは4月に1600mで、3歳以上牝馬限定、別定戦として行われていたが、今年からは距離が1800mになり、加えて3歳牝馬限定、定量戦として行われる。3歳牝馬限定となった初年度は6頭立てとなり、中央から4頭、南関東から2頭で、他地区からの参戦はない。中央馬はブリーダーズゴールドカップやレディスプレリュードと違って古馬との対戦ではなく、3歳牝馬限定の交流重賞ということで参戦しやすくなり、地方馬、特に南関東馬は夏を越して力をつけた馬がロジータ記念に向けて挑戦する舞台となる。少頭数だが中身は濃く、中央勢は関東オークス馬アンデスビエント、ブルーバードカップを牡馬相手に勝っているアンモシエラ、デビューから4戦3勝3着1回のテンカジョウ、2連勝中のクラヴィコード。地方からはトライアルを快勝したザオ、園田プリンセスカップ5着があるフォルトリアンが出走する。
今年2月の新馬戦(京都ダート1800m)では16頭立てで13番人気という評価だったが、その評価を覆して鮮やかな差し切り勝ちを決めた。2戦目は6頭立ての5番人気で結果的には3着。勝ったハビレは次走京浜盃3着、その比較からもコンマ5秒差なら悪くない。3走目は11頭立ての6番人気で勝利し、前走はようやく1番人気に支持され、その人気に応えて3勝目を挙げている。新馬戦だけはスタートが決まったが、その後3戦全て出遅れ。前走に至っては5馬身くらいのロスがありながらも、4コーナー手前あたりから外を動いて勝ち切ってしまった。ゲート練習を積んでいるとのことで不安は解消されたかもしれないが、この頭数でこの距離なら流れも落ち着き、追走も楽なはず。スパイラルコースの船橋競馬場なら早めに動くことも可能で、重賞初挑戦での重賞制覇は夢ではない。
未勝利を脱するのに4戦を要したが、未勝利戦、2歳1勝クラスと連勝し、ホープフルSではさすがに通用しなかったが、年明けのブルーバードカップを牡馬相手に勝って重賞制覇。そこから京浜盃2着、羽田盃2着、東京ダービー3着と新たなクラシック戦線を牡馬相手に戦ってこの結果は素晴らしい。今回は休み明けになるが、ここに向けて乗り込みは十分。夏を越して更なる成長が期待でき、3歳牝馬限定なら当然勝ち負けになる。
母が交流重賞3勝のアンデスクイーンでという血統は魅力。母が初めて重賞を制したのは5歳の夏だったが、こちらは3歳の6月。それも未勝利を脱してから半年のブランクがあり、そこから復帰して4戦目で関東オークス優勝。小回りの川崎競馬場というのがはまった印象はあるが、スタートセンスが抜群で、今回もおそらく逃げると思われる。この頭数なのでそんなにペースが上がるとも思えず、フランス帰りの田口貫太騎手を背に、関東オークスに続いての重賞連覇は十分あり得る。
クラヴィコードは1勝クラスに上がってからは苦戦続きだったが、ブリンカーを着用するようになって走りが安定し、ここにきて1勝クラス、2勝クラスと連勝。祖母がクイーン賞やTCK女王盃を制しているレディバラードということで地方のダート適性も高いと思われる。8月に3走している点に少し不安は残るが、きっちり追い切りを消化しており、仕上げに不安はない。そして2走前に初騎乗ながら勝利に導いた笹川翼騎手が鞍上というのも心強い。
提供 勝馬 山形 宗久
注記
当ページの情報は、9月25日(水)17時現在のものです。
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