
レースの見どころ
15回目を迎えたJBCレディスクラシック。牝馬中距離部門の女王決定戦の位置づけも定着し、全国各地で行われているグランダム・ジャパンの効果もあり強い牝馬育成に力を入れた成果があらわれている。今回のメンバーでは昨年の覇者アンモシエラ、3年連続このレースで2着のグランブリッジ、前走初ダートでいきなりダートグレード勝ちのビヨンドザヴァレー、今年は国内に専念のオーサムリザルトらいつにも増して豪華メンバーのJRA勢。負けずと地方勢も前走マリーンカップでJRA勢を完封したプラウドフレール、地方転入でもうひと花が期待できるヘニータイフーンら決戦にふさわしいメンバーがそろった。

ディフェンディングチャンピオンとして挑む今年のJBC。フェブラリーSは殿り負け、その後も3、5、9着と昨年に比べると期待外れの印象。砂をかぶると行き脚が鈍って頭を上げるしぐさを見せる。昨年同様強気に先手を奪えば押し切れる力はあるだけに、同型を制して行けるかどうかが焦点。まだ衰える年でもなく、中間にコース追いを取り入れて気合いの入りが近走とは違う。最終追いの遅れもわずかで気にならないし、大舞台での復活に期待する。

前走のレディスプレリュードはタイミングが合わず大出遅れ。それでも猛追しタイム差なしの2着と負けはしたがインパクトは勝ち馬を凌ぐもの。2024年マリーンカップでこのコースで勝利しているし、今回は定量戦になるのも魅力。サンダースノー産駒はジャパンダートクラシック勝ちのナルカミも輩出しトレンドになりつつあるサイアー。スタートに全集中し、終いの爆発力が発揮できれば栄冠も。

芝重賞でも入着がある実力馬。前走レディスプレリュードは初ダートながら重賞制覇と見事な走り。マルシュロレーヌは芝からダートに矛先を変え本場ブリーダーズカップ勝ちと偉大なる先輩に続けるポテンシャルはある。展開はハマった印象があるが、砂をかぶってもひるまない根性、左回りも問題ないし連勝でJpnⅠ制覇も十分あり得る。

オーサムリザルトは本来なら主役を担える実力馬だが、昨年アメリカ遠征取り消しでリズムが狂ったか、帰国初戦のクイーン賞は勝利したが、その後2、3着と期待外れ。前走はマークした相手に突き放される敗戦で一度落ち込んだ気持ちを再浮上できるか、距離短縮はプラス。ヘニータイフーンはJRAオープンから南関東へ移籍。前走は並み居るマイラーを好位からぶった切る圧巻の走り。1800mベスト、あっさりの可能性秘める。プラウドフレールは前走マリーンカップで強豪JRA勢を相手に逃げ切り勝ち。ひと夏を越して成長を感じられるパワーアップした馬体。ライオットガールはここまで重賞4勝。前走鋭い決め手発揮し、使いつつ状態は上向き。自在に立ち回れる強みを生かせれば。
提供 日刊競馬 鈴木 宏哉
注記
当ページの情報は、11月2日(日)17時現在のものです。
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