レースの見どころ
昨年から全日本的なダート体系の整備によってJpnⅡへ格上げされた古い歴史のある伝統レース。1着馬のみジャパンダートクラシックへの優先出走権が与えられる狭き門に今年もJRA勢は確かな精鋭を揃えてきた。昨年JRA上位独占の中、地元の雄フジユージーンが4着と奮闘はしたものの決定的な差はあっただけに、牙城を崩すのは容易ではなさそうな地方所属馬たち。今年は他地区からの参戦は残念ながらゼロという事になり、みちのく大賞典で3歳馬として初めて古馬を撃破したリケアカプチーノvsJRA5騎での戦いとなりそうだ。
新潟・レパードS2着馬。極悪の不良馬場の中、ロスのないイン突っ込みのパフォーマンスは一定の評価をしていい内容。3月の伏竜S4着の戦歴からも世代屈指の素質を持っているのは確かなようだし、通算(2.2.1.2)と掲示板を外さない安定した走りが魅力で左回り実績も十分。とにかく相手なりに動ける立ち回りの巧さのあるこの馬のストロングポイントは、屈指のメンバーが揃ったここでも通用。この枠の並びなら前走以上のパフォーマンスが出てもよさそう。
新潟・レパードS4着だったが2コーナー付近でブレーキをかけてしまったロスが響き、さらに集中力を欠く面も出てしまったという敗戦であれば、コンマ6差なら力負けではなさそう。前走の馬体はすべて成長分とボリューム感が出たジャスティファイ産駒ならもっとやれて良さそうな素材。好走するためには課題である自身のメンタル、平常心でスムーズな競馬ができれば逆転まであっても不思議ではない。
唯一の敗戦、デビュー2戦目の中京1勝クラス。これが唯一の左回り経験だが展開が厳しかった事もあるが、一番の敗因としてはレース前からパニックになっていた事。この馬も平常心で走れば多少の競り合いとなっても直線楽に抜け出すポテンシャルを持っている資質注目の期待馬。中間の調整過程は前走以上、抜群の仕上がりでJDクラシックの優先出走権を狙ってきた。
メイショウズイウンは中山・伏竜S2着、京都・ユニコーンS3着とこの戦歴だけみれば実績トップクラス。夏はじっくり充電してここから始動するだけに仕上がり次第で上位争いに食い込んできそう。ロードラビリンスの前走レパードSでの敗因は水の浮いた極悪馬場で全く能力を発揮できず。そこを叩いた上積みと馬場コンディション次第になるが、前走からしっかり修正してくるのは確か。リケアカプチーノは錚々たるメンバーが揃ったみちのく大賞典で古馬を一蹴。水沢2000m2.07.6の勝ち時計なら盛岡2000m2分4~5秒台は出せるだけにJRA5騎にどう立ち向かうか注目の一戦。
提供 栄冠 千田 正明
注記
当ページの情報は、9月1日(月)17時現在のものです。
当ページの情報は、NARが特定の馬の応援や推奨などを行うものではありません。