レースの見どころ
今年で第25回と四半世紀の歴史を積み上げてきた名古屋グランプリ。昨年から、それまでの年末開催からゴールデンウィーク開催へと時期が移行。同時期に行われる船橋のかしわ記念には短距離馬、そして当地へは中長距離ランナーが使い分ける構図となった。中央馬は賞金を加算して、7月の大井・帝王賞へのステップにしたい。また、第1回のミツアキサイレンス(笠松)以降、地方馬での戴冠がないだけに、その連敗にいつ終止符が打たれるのかも注目したいレースだ。
その地方馬による戴冠の夢を見れる一頭だろう。今の高知競馬のレベルアップを如実に示す活躍で、昨年12月の名古屋大賞典ではミッキーファイトの3着。続く佐賀記念ではノットゥルノに先着する2着ともうグレード制覇は手の届くところまできている。スタミナ、折り合い面の不安もないし、ヤネは必殺仕事人の吉原寛人騎手。コースバイアスも熟知しているし、渾身の騎乗を見せてくれそうだ。
3歳時の芝路線からダート路線に転じて、不来方賞とみやこSを勝っている。また、GⅠのフェブラリーSで2着と実績は申し分なし。ただ、気になるのはサウスポーの趣が強く、右回りの小回りコースとなってどうかという点。そのぶん、次位評価とさせてもらった。まあ、実力と勢いからすればそんなハンデも杞憂に終わるかもしれないのだが。
まだ太目が取り切れていなかった東海桜花賞では僅差の勝利だったが、この中間はシェイプアップに励み、さらにマイナス5、6㌔と理想的な馬体で出走できそうだ。「テンから飛ばして、上がりはかかりましたが、これだけ負荷をかければ上々です。納得のいく状態で臨めます。猛者相手に大きなことは言えませんが、意地を見せたい」と意気軒高。地元馬の馬券絡みは2016、17年のカツゲキキトキトの連続3着以降は途切れているので、まずはそこを目標に。
ノットゥルノは昨年の覇者であり、コースレコードホルダー。近々はカンカン(斤量)との闘いとなっているが、昨年12月の名古屋大賞典では60キロを背負っての2着。美浦の中舘厩舎に転厩となり、陣営も力が入っているようだ。名手・武豊騎手の手綱さばきも楽しみ。セラフィックコールはダイオライト記念を連覇。同じ船橋のかしわ記念と両睨みだったが、こちらに回ってきた。順調さも評価できるし、右回りも京都、阪神で勝っているので問題なし。メイショウフンジンは瞬発力では劣勢だが、佐賀記念がそうだったように、自分のペースで運べると実にしぶとい。先手が取れるかどうかがポイントになりそうだ。
提供 競馬東海 蟹江 博之
注記
当ページの情報は、5月5日(月)17時現在のものです。
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