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レースの見どころ

ダート三冠路線の整備に伴ってJRA・他地区の所属馬にも門戸が開放され、新たに生まれ変わった東京ダービーのその初年度。一冠目の羽田盃を制した白毛のアマンテビアンコの回避こそ残念だが、それでも2着のアンモシエラを筆頭とする羽田盃の掲示板組とユニコーンステークスの1・2着馬を中心にフルゲート16頭。ひとまずダービー馬を決めるにふさわしい顔ぶれにはなった印象だ。世界を又に駆ける「あの馬」がいるだけにこのレース勝ちが即世代の頂点というわけでもないが、それでも日本のダートで唯一「ダービー」を名乗れるレース。その戴冠は歴史的な栄光でもある。

本命

  • 714ラムジェット

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ヒヤシンスSは四角9番手から直線外に持ち出すと一頭別格の末脚を発揮して前行く馬すべてを捕らえ結果的に2着に3馬身差の勝利。その後ケンタッキーダービー出走を目指したが結果叶わず、目標を東京ダービーに切り替え前哨戦のユニコーンSへ参戦。鞍上の三浦皇成騎手は道中常に仕掛けどおしながら、行き足がつくとゴールまで脚は鈍らず2着に2馬身半差で重賞初制覇。これで右回りと距離面もクリアして見事出走権を確保した。雄大なフットワークから繰り出される脚はエンジンの掛かりが遅い反面その爆発力はすさまじく、祖母はダートG通算7勝の名牝ラヴェリータと血統背景も魅力十分。パワーを感じさせるタイプで地方ダートも問題ないとみる。

対抗

  • 510サトノエピック

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ラムジェットには敗れたものの、ユニコーンSは好位追走から直線きっちりと脚を伸ばして2着は確保。この時点では東京ダービーの出走当確ではなく日本ダービーとの両睨みだったが、アマンテビアンコの回避に伴い出走可能となったことから矛先をこちらに向けた。ダート路線転向後1・1・2着を思えば、名伯楽の判断も当然のところか。前2戦は差す競馬で結果を出しているが、3走前未勝利勝ち時は東京2100メートルを逃げる競馬で勝っており脚質的にも幅はありそう。父キタサンブラック譲りの好馬体も魅力。ラムジェットとともに大井初コースだが、適性が上回れば逆転があっても。

単穴

  • 47アンモシエラ

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前述2頭との大きな違いは、船橋と大井で前3戦地方ダートに出走して1・2・2着と好結果を残していること、これに加えてナイター競馬も経験していること。この点は大きな強調材料になってくる。4戦目で初勝利を挙げて以降で大きく崩れたのは芝のホープフルSだけで、ダートの中距離戦では安定した走りを続けている。逃げ~差しまで自在性のある脚質に特長でレース展開に左右されない点は強みだし、同馬も2000メートルに距離延長がマイナスになるとも思えない。ダートG化初年度から牝馬ダービー馬誕生の可能性も。

連穴

  • 23シシュフォス
  • 612フロインフォッサル
  • 24ハビレ

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シシュフォスは門別から転入後ひと回り馬体を増やして重賞クラウンC勝ちを含む1・1・2着。JRA勢とは未対戦だけに力関係はどうかだが、自身の充実ぶりには胸を張れる。短距離路線のギガースとともに上半期の南関3歳戦を賑わす馬主×厩舎×騎手トリオの勢いも加味したい。現実にダートGで結果を出している点を評価すればフロインフォッサルも無視はできない。雲取賞5着、羽田盃3着はともに混戦に乗じた感はあるが、このダービーも同様の流れになる可能性も十分考えられる。ハビレは京浜盃・羽田盃とも一角での不利が痛かったし着差ほど力の開きは感じないが、距離適性はマイル寄りのイメージ。押さえ評価までとしたい。

提供 日刊競馬 鎌田 智也

注記

当ページの情報は、6月4日(火)17時現在のものです。
当ページの情報は、NARが特定の馬の応援や推奨などを行うものではありません。