2カ月繰り下がっての初年度
川崎記念JpnIは1月末または2月初旬に実施されてきたが、今年から4月上旬に移動。ここからマイルのかしわ記念JpnI、さらに2000mの帝王賞JpnIがあるという、春のチャンピオンロードのスタートになった。昨年まではここから中東のビッグレースに臨む馬もいたが、これまでとは性質が異なる一戦になったと考えるのが妥当だろう。参考程度ということにはなるが、ここでは2014~23年の過去10回の結果をもとに、傾向という観点からデータをみていく。
単勝1番人気がパーフェクト連対。集計対象外の期間も含めると、2004年2着のスターキングマンから20年連続で2着以内に入っている。実施時期が変更されてもこの記録が継続するのかどうか注目だ。[表1]
1着 | 2着 | 3着 | 4着以下 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 | |
1番人気 | 6 | 4 | 0 | 0 | 60.0% | 100.0% | 100.0% |
2番人気 | 1 | 1 | 2 | 6 | 10.0% | 20.0% | 40.0% |
3番人気 | 1 | 2 | 5 | 2 | 10.0% | 30.0% | 80.0% |
4番人気 | 1 | 1 | 0 | 8 | 10.0% | 20.0% | 20.0% |
5番人気 | 1 | 0 | 1 | 8 | 10.0% | 10.0% | 20.0% |
6番人気以下 | 0 | 2 | 2 | 60 | 0.0% | 3.1% | 6.3% |
JRA所属馬が9勝。なかでも関西馬が8勝と圧倒的な成績を残している。関東馬の勝利は2023年のウシュバテソーロのみ。一方、地方馬は21年にカジノフォンテン(船橋)が勝利。ちなみに過去10回で2着または3着に入った地方馬は、15年3着のサミットストーン(船橋)、20年2着のヒカリオーソ(川崎)、22年2着のエルデュクラージュ(船橋)とすべて南関東所属で6番人気以下だった。[表2]
1着 | 2着 | 3着 | 4着以下 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 | |
JRA関西 | 8 | 6 | 7 | 20 | 19.5% | 34.1% | 51.2% |
JRA関東 | 1 | 2 | 2 | 11 | 6.3% | 18.8% | 31.3% |
南関東 | 1 | 2 | 1 | 37 | 2.4% | 7.3% | 9.8% |
上記以外 | 0 | 0 | 0 | 16 | 0.0% | 0.0% | 0.0% |
過去10回の優勝馬は5~7歳となっている。ただし、5歳は5勝していても2着がゼロというのは興味深いデータ。また、6歳の3着がゼロとなっているのも面白い。なお、JRAとの交流競走になった1996年以降、4歳で勝利を挙げたのは2001年のレギュラーメンバーと13年のハタノヴァンクールだけ。[表3]
1着 | 2着 | 3着 | 4着以下 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 | |
4歳 | 0 | 2 | 3 | 8 | 0.0% | 15.4% | 38.5% |
5歳 | 5 | 0 | 2 | 13 | 25.0% | 25.0% | 35.0% |
6歳 | 2 | 6 | 0 | 12 | 10.0% | 40.0% | 40.0% |
7歳 | 3 | 1 | 4 | 13 | 14.3% | 19.0% | 38.1% |
8歳 | 0 | 1 | 1 | 20 | 0.0% | 4.5% | 9.1% |
9歳以上 | 0 | 0 | 0 | 18 | 0.0% | 0.0% | 0.0% |
実施時期が変わっているだけに今年も活用できるか微妙だが、過去10回の川崎記念JpnIでは『前年のチャンピオンズカップGIに出走していた』馬が1頭以上連対している。なお、例外の2021年は、該当馬がいなかった。
過去10回の連対馬20頭のうち19頭は、出走馬と騎手の所属が同じ。例外は2018年2着のアポロケンタッキー(馬はJRA関西所属で、関東所属の内田博幸騎手が騎乗)だけ。南関東所属で3着以内に入った4頭も、同じ競馬場に所属する騎手とのコンビだった。
2017年は単勝5番人気のオールブラッシュが制したが、6戦連続連対の勢いとクリストフ・ルメール騎手の妙技で逃げ切り勝ち。それを除くと3番人気以内のJRA関西所属馬が有力だ。年齢は5歳から7歳。以上に該当する馬が前年のチャンピオンズカップGIで5着以内に入っていたら、さらに注目度が高まる。
(文・浅野靖典)
1着
2着
3着
注記
当ページの情報は、NARが特定の馬の応援や推奨などを行うものではありません。