データ分析 Data Analysis

川崎記念を見据えた長距離戦

1月下旬または2月上旬に実施されていた川崎記念JpnIが4月上旬に移動。それに伴い、ダイオライト記念JpnIIは以前よりビッグレースにつながるという位置づけが、より明確になったといえる。ダートグレードでは最長距離の2400mで争われる一戦。ここでは14~23年の過去10回の結果をもとに、その傾向をみていくことにする。

上位人気馬が優勢

1着馬は、単勝1番人気が6頭、2番人気が3頭。それ以外では2022年に5番人気で勝利したノーヴァレンダ(川崎)が唯一。1番人気で勝てなかった4頭すべて4着以下に沈んでいるのが特徴的だ。2着馬は10頭のうち9頭が2~5番人気で、唯一の例外は22年のエブリワンブラック(JRA)の8番人気となっている。また、JRAとの交流になった1996年以降、4番人気での勝利がゼロというデータもある。[表1]

[表1]単勝人気別成績(過去10回)

1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率 3着内率
1番人気 6 0 0 4 60.0% 60.0% 60.0%
2番人気 3 2 0 5 30.0% 50.0% 50.0%
3番人気 0 2 7 1 0.0% 20.0% 90.0%
4番人気 0 3 0 7 0.0% 30.0% 30.0%
5番人気 1 2 1 6 10.0% 30.0% 40.0%
6番人気以下 0 1 2 73 0.0% 1.3% 3.9%

JRA所属馬が圧倒

ダイオライト記念JpnIIを制した地方馬は、過去には1998年と99年に連覇したアブクマポーロ(船橋)、2008年と09年に連覇したフリオーソ(船橋)らがいるが、近年はJRAが優勢で、過去10回では9勝、2着9回。22年の勝ち馬ノーヴァレンダ(川崎)は3走前にJRAから川崎に転入。17年2着のユーロビート(大井)もJRAで4勝を挙げていた。ただ過去10回で、3着には船橋の3頭、大井の2頭が入っている点は覚えておいてもいいだろう。[表2]

[表2]所属別成績(過去10回)

所属 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率 3着内率
JRA関西 8 8 3 11 26.7% 53.3% 63.3%
JRA関東 1 1 2 5 11.1% 22.2% 44.4%
川崎 1 0 0 3 25.0% 25.0% 25.0%
大井 0 1 2 15 0.0% 5.6% 16.7%
船橋 0 0 3 28 0.0% 0.0% 9.7%
浦和 0 0 0 6 0.0% 0.0% 0.0%
上記以外 0 0 0 28 0.0% 0.0% 0.0%

ベテランが健闘

1着馬と3着馬はほぼ4~7歳の各世代から。しかし2着は10頭のうち9頭が6歳以上となっているのが特徴的だ。ちなみに8歳以上で3着以内に入った3頭はすべてセン馬だった。[表3]

[表3]年齢別成績(過去10回)

1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率 3着内率
4歳 2 0 2 6 20.0% 20.0% 40.0%
5歳 3 1 2 24 10.0% 13.3% 20.0%
6歳 3 3 2 14 13.6% 27.3% 36.4%
7歳 2 4 3 20 6.9% 20.7% 31.0%
8歳以上 0 2 1 32 0.0% 5.7% 8.6%

馬番の偏りに要注意?

当レースの舞台である2400mは、向正面に入ったあたりからスタート。最初のコーナーまでの距離は300m以上あるのだが、馬番別の成績を見ると『1着は内枠または外枠』が多い。ちなみに1着がもっとも多いのは1番と3番で各3勝。また、6番は1着がゼロでも2着1回、3着4回で、3着内率が50.0%と好成績を残している。[表4]

[表4]馬番別成績(過去10回)

1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率 3着内率
1・2番 3 3 1 13 15.0% 30.0% 35.0%
3・4番 4 1 0 15 20.0% 25.0% 25.0%
5・6番 0 2 5 13 0.0% 10.0% 35.0%
7・8番 0 1 2 16 0.0% 5.3% 15.8%
9・10番 1 1 1 16 5.3% 10.5% 15.8%
11・12番 1 2 0 13 6.3% 18.8% 18.8%
13・14番 1 0 1 10 8.3% 8.3% 16.7%

大型馬を狙うべし

1着馬はすべて『前走時の馬体重が480㎏以上』。前走が500㎏以上だった馬も6頭が勝利と、大型馬が優勢という傾向がある。そして2着には前走で530㎏以上だった“超大型馬”が4頭も入っているのが特徴的だ。[表5]

[表5]前走の馬体重別成績(過去10回)

1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率 3着内率
前走459㎏以下 0 1 0 14 0.0% 6.7% 6.7%
前走460~479㎏ 0 1 2 17 0.0% 5.0% 15.0%
前走480~489㎏ 3 3 2 13 14.3% 28.6% 38.1%
前走490~499㎏ 1 0 1 9 9.1% 9.1% 18.2%
前走500~509㎏ 2 0 1 14 11.8% 11.8% 17.6%
前走510~519㎏ 1 1 1 11 7.1% 14.3% 21.4%
前走520~529㎏ 2 0 1 4 28.6% 28.6% 42.9%
前走530㎏以上 1 4 2 14 4.8% 23.8% 33.3%

勝つのはこういう馬!

単勝1番人気または2番人気で前走時の馬体重が500㎏以上だったJRA関西馬が有力。さらに馬番1~4なら期待値がより高くなる。なお、2017年以降の1着馬はすべて前走が左回りの競馬場となっている点も書き添えておきたい。

(文・浅野靖典)

過去20年の所属別成績

  • 1着

  • 2着

  • 3着

注記

当ページの情報は、NARが特定の馬の応援や推奨などを行うものではありません。