データ分析 Data Analysis

移転開設50周年の集大成

2022年度は佐賀競馬場が佐賀市から現在の鳥栖市へ移転して50周年にあたり、“開設記念”を前身とする佐賀記念も50回を数える。川崎記念やフェブラリーステークスといったJpnI/GIと日程が近く一線級の出走は少ないため、新興勢力の台頭が期待できる一戦。ここでは13~22年の過去10年の結果から傾向を探っていく。

3着以内はすべてJRA馬

過去10年いずれもJRA馬が1~3着を独占し、うち4回は掲示板内も独占(2015・16・20・21年)している。地方所属の4着馬5頭のうち、3着馬に1馬身以内に迫ったのは17年のカツゲキキトキト(愛知)のみで、22年4着のグレイトパールは3着からは大差と、3着争いまで持ち込むのも厳しい状況。[表1]

[表1]所属別成績(過去10年)

1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率 3着内率
JRA 10 10 10 19 20.4% 40.8% 61.2%
佐賀 0 0 0 38 0.0% 0.0% 0.0%
その他地方 0 0 0 29 0.0% 0.0% 0.0%

人気薄の出番はない

1番人気は5勝、2、3着各2回で3着内率90.0%。3着以内を確保できなかった2016年も4着と信頼度は非常に高い。1~3番人気が計9勝で、3着以内を独占したことは4度。毎年上位人気3頭のうち2頭以上が3着以内に入っており、一角崩しがあっても5番人気までとなっている。[表2]

[表2]単勝人気別成績(過去10年)

1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率 3着内率
1番人気 5 2 2 1 50.0% 70.0% 90.0%
2番人気 2 4 1 3 20.0% 60.0% 70.0%
3番人気 2 2 4 2 20.0% 40.0% 80.0%
4番人気 1 0 1 8 10.0% 10.0% 20.0%
5番人気 0 2 2 6 0.0% 20.0% 40.0%
6番人気以下 0 0 0 66 0.0% 0.0% 0.0%

内枠有利も勝ち馬は外寄り枠から

馬番別では、2015年以外の9回で1~3番が1頭以上3着以内に(計11頭)入っているが、その中で勝ったのは1番の2頭だけ。その2頭を除く勝ち馬はすべて6番より外から発走していた。[表3]

[表3]3着内馬の馬番(過去10年)

13年 14年 15年 16年 17年 18年 19年 20年 21年 22年
頭数 12頭 12頭 12頭 11頭 11頭 12頭 11頭 12頭 12頭 11頭
1着 9 8 8 11 6 1 7 10 1 6
2着 3 1 9 8 2 5 2 3 11 2
3着 1 4 5 3 9 10 1 8 12 11

4歳が4勝もJRA馬なら年齢は関係ない

馬券絡みはすべてJRA馬のため、地方馬を除いた年齢別成績をみていく。4歳が最多の4勝を挙げ、勝率・3着内率でトップ。連対率では5歳がわずかに上回っており、全体的には若い世代が優勢。ただ、8歳でも3着内率54.5%と好成績を残しており、JRA馬なら高齢でも軽視はできない。[表4]

[表4]JRA馬の年齢別成績(過去10年)

1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率 3着内率
4歳 4 0 2 2 50.0% 50.0% 75.0%
5歳 2 4 2 3 18.2% 54.5% 72.7%
6歳 2 2 2 4 20.0% 40.0% 60.0%
7歳 1 2 0 3 16.7% 50.0% 50.0%
8歳 1 2 3 5 9.1% 27.3% 54.5%
9歳 0 0 1 2 0.0% 0.0% 33.3%

勝つのはこういう馬!

単勝3番人気以内に支持されたJRA馬が有力。2014年以降、過去9年の勝ち馬は近3走以内に勝ち星があり、この戦歴があれば、地方初出走や重賞未勝利であっても通用している。

(上妻 輝行)

過去20年の所属別成績

  • 1着

  • 2着

  • 3着

注記

当ページの情報は、NARが特定の馬の応援や推奨などを行うものではありません。