JBCは、全国のダート競馬ファンが最も注目する競走のひとつ。全国の競馬場での持ち回り開催となるJBCだが、JBCクラシックは舞台が変わっても、アドマイヤドン、ヴァーミリアン、スマートファルコン、コパノリッキー(いずれもJRA)など、その時々のダート最強馬が2連覇、3連覇で圧倒的なパフォーマンスを見せてきた。金沢開催だった2021年はミューチャリー(船橋)が、JBCクラシック21回の歴史で地方馬に初めて勝利をもたらした。またJBC4競走を通じて、地方馬が他地区に遠征しての勝利も初めてだった。(斎藤 修)
2001年に大井競馬場で第1回の幕を開けたJBC競走は、当初から全国の競馬場で持ち回り開催が基本理念としてあった。ダートのクラシックディスタンスは2000mだが、競馬場のコース形態によって、大井2000m、盛岡2000m、名古屋1900m、川崎2100m、園田1870m、船橋1800m、金沢2100m、JRA京都1900m、浦和2000mと、2000m前後のさまざまな距離で争われてきた。1着賞金は地方競馬では最高の1億円と設定され、JBCレディスクラシックが新設された11年以降は8000万円となっていたが、22年には再び1億円に増額された。盛岡競馬場での開催は14年以来8年ぶり3度目。(斎藤 修)
盛岡競馬場(左回り)のダート2000mは、4コーナーの奥からスタート。フルゲート16頭で、ゴール前に備わる登り坂を2回越える設定だ。1周1600mのコースは広々として、ダートコースの内側に芝コースが備わる日本で唯一の形態。ダートコースの高低差が4.4mというのも日本の競馬場では有数の起伏で、3コーナーからの下り坂も勝負ポイントのひとつに数えられる。(斎藤 修)