データ分析 Data Analysis

みちのくに煌めくスプリンター

真夏のダート短距離戦は、秋のJBCにつながる試金石。昨年のマテラスカイによるダート1200mの日本レコード更新が記憶に新しいが、果たして今年はどのような決着となるか。ここでは、過去10年の結果から傾向を探っていく。

注目はJRA栗東所属馬

JRAの栗東所属馬が好成績。過去10年におけるJRA馬の成績は、8勝、2着8回、3着5回だが、1着と2着はすべて栗東所属馬。3着には美浦所属馬が1回入っているが、成績的に劣勢と言わざるをえない。[表1]

[表1]所属別成績(過去10年)

所属 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率 3着内率
JRA 8 8 5 27 16.7% 33.3% 43.8%
南関東 1 0 1 8 10.0% 10.0% 20.0%
岩手 0 1 3 40 0.0% 2.3% 9.1%
北海道 0 1 0 10 0.0% 9.1% 9.1%
その他地方 1 0 1 21 4.3% 4.3% 8.7%

若い世代が好成績

もっとも優勝回数が多いのは6勝を挙げている5歳で、続いて6歳が3勝。4歳は1勝だけだが、出走した14頭のうち7頭が3着以内に入っている点には注目。7歳も2着2回、3着1回と好走はあるが、率の上ではやや低調。ただし、20年は8歳のブルドッグボス(浦和)が3着に入り、18年はラブバレット(岩手)が7歳で3着に入っている。[表2]

[表2]年齢別成績(過去10年)

年齢 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率 3着内率
3歳 0 0 0 2 0.0% 0.0% 0.0%
4歳 1 2 4 7 7.1% 21.4% 50.0%
5歳 6 2 2 19 20.7% 27.6% 34.5%
6歳 3 4 0 11 16.7% 38.9% 38.9%
7歳 0 2 1 26 0.0% 6.9% 10.3%
8歳以上 0 0 3 41 0.0% 0.0% 6.8%

外枠に好走多数

馬番別では、10番より外が3着以内に入らなかったのは、18年と20年の2回だけ。ただし、その2回とも9番が2着以内に入っている。しかし内枠も成績的には上々で、1番が2着以内に4回入っている。ちなみに過去10回で7番は1回も3着以内に入っていない。[表3]

[表3]3着以内馬の馬番(過去10年)

11年 12年 13年 14年 15年 16年 17年 18年 19年 20年
頭数 14頭 11頭 14頭 14頭 14頭 14頭 14頭 14頭 14頭 13頭
1着 8 1 13 9 10 5 1 4 10 9
2着 11 2 5 13 4 1 13 9 6 1
3着 3 12 10 14 13 14 9 5 9 3

注記:12年は11番競走除外

上位人気の堅い決着

1番人気が5勝、2着1回、3着2回で3着内率は80%、2~4番人気は3着内率が60%。上位人気の信頼度は高い。6番人気に3着が2回あるだけで、7番人気以下の馬券がらみはない。極端な人気薄の好走は望み薄で、3連単の万馬券は過去10年で1度もない。[表4]

[表4]単勝人気別成績(過去10年)

単勝人気 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率 3着内率
1番人気 5 1 2 2 50.0% 60.0% 80.0%
2番人気 2 2 2 4 20.0% 40.0% 60.0%
3番人気 1 4 1 4 10.0% 50.0% 60.0%
4番人気 2 2 2 4 20.0% 40.0% 60.0%
5番人気 0 1 1 8 0.0% 10.0% 20.0%
6番人気以下 0 0 2 84 0.0% 0.0% 2.3%

リピーターが活躍

地方馬は2勝、2着2回、3着5回だが、ラブミーチャン(笠松)が1着と3着、ブルドッグボスはJRA所属時に2着に入り、浦和移籍後に1着と3着(ほかに北海道所属時に5着がある)。そしてラブバレット(岩手)が2着1回、3着3回と4年連続で馬券に絡んでいる。JRA馬では15年と16年にダノンレジェンドが連覇。19年と20年の2着はともにヒロシゲゴールドだった。

勝つのはこういう馬!

最有力といえるのが、『栗東所属のJRA馬』。7歳以上の優勝は水沢1400mで実施された07年が最後となっているだけに、年齢は『4~6歳』から選択したい。『前年、または2年前に上位に入っていた馬』が出走してきた場合には、注目してもいいだろう。

(浅野 靖典)

過去20年の所属別成績

  • 1着

  • 2着

  • 3着

注記

当ページの情報は、NARが特定の馬の応援や推奨などを行うものではありません。