3歳牝馬で唯一のダート交流重賞
桜花賞(浦和)、東京プリンセス賞(大井)に続く南関東牝馬三冠レースの最終関門であり、3歳牝馬限定戦としては唯一のダートグレード競走でもある。さらに、世代別牝馬重賞シリーズ『グランダム・ジャパン』の3歳シーズン最終戦にも該当している。距離2100mが舞台となるため、スピードだけでなくタフさも要求される。ここでは、過去10年のデータから傾向を分析していく。
JRA馬が9勝を挙げて、3着内馬30頭中19頭がJRA馬。3着までJRA馬が独占したのは13年の1回だけで、過去10回中9回で地方馬が3着に入っている。近7年は毎年2~3着のいずれか、もしくは両方が地方馬だった。[表1]
所属 | 1着 | 2着 | 3着 | 4着以下 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 |
JRA | 9 | 6 | 4 | 21 | 22.5% | 37.5% | 47.5% |
大井 | 0 | 0 | 3 | 15 | 0.0% | 0.0% | 16.7% |
川崎 | 0 | 1 | 0 | 21 | 0.0% | 4.5% | 4.5% |
船橋 | 1 | 2 | 1 | 20 | 4.2% | 12.5% | 16.7% |
浦和 | 0 | 0 | 2 | 2 | 0.0% | 0.0% | 50.0% |
その他地方 | 0 | 1 | 0 | 26 | 0.0% | 3.7% | 3.7% |
1番人気馬は3勝、2着2回、3着1回で3着内率は60%。一方、2番人気は4勝、2着1回、3着1回で3着内率80%と、2番人気のほうが信頼度が高い。1、2番人気が揃って3着以内を外したのは18年の1回だけだが、6番人気以下も5頭馬券に絡んでいる。キャリアの浅い馬同士の対決で力の比較が難しいこともあり、人気通りの決着にはなりにくい。ただし3連単で4桁配当が5回もあり、10万円以上の配当は18年の1回だけと、若い牝馬同士の対戦のわりに大波乱は少ない。[表2]
単勝人気 | 1着 | 2着 | 3着 | 4着以下 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 |
1番人気 | 3 | 2 | 1 | 4 | 30.0% | 50.0% | 60.0% |
2番人気 | 4 | 1 | 3 | 2 | 40.0% | 50.0% | 80.0% |
3番人気 | 1 | 1 | 3 | 5 | 10.0% | 20.0% | 50.0% |
4番人気 | 1 | 2 | 0 | 7 | 10.0% | 30.0% | 30.0% |
5番人気 | 0 | 3 | 0 | 7 | 0.0% | 30.0% | 30.0% |
6番人気以下 | 1 | 1 | 3 | 80 | 1.2% | 2.4% | 5.9% |
スタートから最初のコーナーまで約400mあり、枠の有利不利はそれほど大きくないが、1~7番が6勝、2着5回、3着8回、8~14番枠の馬が4勝、2着5回、3着2回と、やや内枠有利の傾向。[表3]
年 | 11年 | 12年 | 13年 | 14年 | 15年 | 16年 | 17年 | 18年 | 19年 | 20年 |
頭数 | 14頭 | 14頭 | 14頭 | 12頭 | 13頭 | 14頭 | 13頭 | 13頭 | 14頭 | 14頭 |
1着 | 1 | 4 | 7 | 2 | 12 | 13 | 10 | 5 | 14 | 7 |
2着 | 13 | 10 | 3 | 6 | 8 | 7 | 6 | 6 | 13 | 11 |
3着 | 6 | 6 | 5 | 7 | 9 | 6 | 1 | 3 | 6 | 12 |
全国からさまざまな臨戦過程をたどった馬が出走してくるレースで、主要ステップレースを絞り込むのは難しいが、南関東勢で馬券にからんだ10頭中7頭が二冠目の東京プリンセス賞に出走しており、特に近4年は毎年3着以内に入っている。
特に近年は『JRAの1番人気か2番人気』の信頼度が高い。地方馬はやはり地元南関東勢の活躍が目立っており『東京プリンセス賞を勝った実績馬』は積極的に軸として狙ってもいい。
(栗田 勇人)
1着
2着
3着
注記
当ページの情報は、NARが特定の馬の応援や推奨などを行うものではありません。