園田が舞台の3歳限定戦。チャンピオン級の優勝馬を多数輩出
地元兵庫所属馬にとっては、兵庫三冠の二冠目。JRA馬はジャパンダートダービーへ向け、ダートの世代トップクラスが出走してくる。過去10年のデータから傾向を分析していく。
例年、堅い決着となりやすく、3連単2000円未満の配当だったのは過去10年で6回と過半数。一方で、3連単万馬券は3回。うち2回は地方馬が3着以内に入った時で、11年2着ホクセツサンデー(5番人気)、19年3着バンローズキングス(7番人気)と、ともに地元馬が健闘。残る1回はJRA馬同士での決着ながら、3番人気→5番人気→2番人気という順だった。[表1]
単勝人気 | 1着 | 2着 | 3着 | 4着以下 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 |
1番人気 | 6 | 1 | 2 | 1 | 60.0% | 70.0% | 90.0% |
2番人気 | 2 | 5 | 2 | 1 | 20.0% | 70.0% | 90.0% |
3番人気 | 1 | 2 | 2 | 5 | 10.0% | 30.0% | 50.0% |
4番人気 | 1 | 0 | 0 | 9 | 10.0% | 10.0% | 10.0% |
5番人気以下 | 0 | 2 | 4 | 70 | 0.0% | 2.6% | 7.9% |
舞台となる園田競馬場は1周1051m、直線213mの小回りコース。やはり逃げ・先行できる馬が有利だ。レース後半は縦長になりやすく、序盤からある程度の位置につけられることが望ましい。なお、過去10年で唯一、差して勝ったタガノディグオも先行勢を見る位置から運び、4コーナーは3番手で逃げ馬を射程圏に入れていた。[表2]
脚質 | 1着 | 2着 | 3着 | 4着以下 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 |
逃げ | 4 | 2 | 1 | 3 | 40.0% | 60.0% | 70.0% |
先行 | 5 | 6 | 3 | 16 | 16.7% | 36.7% | 46.7% |
差し | 1 | 2 | 5 | 31 | 2.6% | 7.7% | 20.5% |
追い込み | 0 | 0 | 1 | 36 | 0.0% | 0.0% | 2.7% |
注記:向正面からスタートし、隊列が落ち着く1コーナーでの通過順を基に区分
注記:馬群の隊列を3分割し、先頭の馬を「逃げ」、2~4番手を「先行」、5~8番手を「差し」、それ以降を「追込み」とし、3で割り切れない場合は「差し」「先行」に優先して区分
過去10年で最も勝っているのは真ん中から外目の枠。内の馬の出方を見つつ、レースを運びやすいのだろう。一方で、内枠すぎたり、逆に2桁馬番になると、勝率はグンと下がる。前者は若い3歳馬が内で包まれるリスクを、後者はコーナー6回のコースで外々を回らされたり、それを避けようとポジションが後手に回る可能性をはらむ。[表3]
馬番 | 1着 | 2着 | 3着 | 4着以下 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 |
1~3番 | 1 | 1 | 3 | 25 | 3.3% | 6.7% | 16.7% |
4~6番 | 2 | 6 | 4 | 18 | 6.7% | 26.7% | 40.0% |
7~9番 | 5 | 1 | 2 | 22 | 16.7% | 20.0% | 26.7% |
10~12番 | 1 | 2 | 1 | 22 | 3.8% | 11.5% | 15.4% |
注記:11年10頭立て、13年と18年は11頭立て
19年連続で勝ち馬を送り出しているJRA。しかし、その臨戦過程は千差万別で、ダート一筋の馬もいれば、桜花賞や皐月賞からの転戦組も。そこで過去10年に出走したJRA馬に限って前走を分析すると、最も勝率が高いのが「前走・1勝クラス(ダート1600~1800m)組」。このグループからは現在、4年連続で勝ち馬が誕生している。続いてヒヤシンスS(ダート1600m)組、伏竜S(ダート1800m)組と、前走である程度、距離を経験している馬が好走する傾向にある。[表4]
前走 | 1着 | 2着 | 3着 | 4着以下 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 |
1勝クラス ダート1600~1800m |
5 | 1 | 3 | 5 | 35.7% | 42.9% | 64.3% |
伏竜S | 3 | 4 | 3 | 6 | 18.8% | 43.8% | 62.5% |
ヒヤシンスS | 1 | 2 | 1 | 0 | 25.0% | 75.0% | 100.0% |
ダート1400m以下 | 0 | 1 | 1 | 1 | 0.0% | 33.3% | 66.7% |
芝 | 1 | 1 | 1 | 9 | 8.3% | 16.7% | 25.0% |
『JRA所属の逃げ・先行馬で、前走1勝クラス(ダート1600~1800m)組』。伏竜S組やヒヤシンスS組も侮れない。いずれも前走1着に越したことはないが、仮に敗れていてもそれまでにダート1800mで2勝を挙げるなど実績があれば、データ的にはここで逆転も可能。地方馬を狙うとすれば、地元・兵庫所属馬が比較的好成績だ。
(大恵 陽子)
1着
2着
3着
注記
当ページの情報は、NARが特定の馬の応援や推奨などを行うものではありません。