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レースハイライト
 
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2010年5月26日(水) 浦和競馬場 1400m

競走成績Movie

一騎打ちから直線突き放す、グレード10勝でさらなる高みへ

 過去13回行われてきたさきたま杯JpnIIIは、地方馬の優勝は1回のみで、圧倒的に中央馬優勢の様相を呈してきた。今年もしかり。
 1番人気は岩田康誠騎手のスマートファルコン、2番人気には川田将雅騎手のスーニ。かきつばた記念JpnIIIに続いてこの2頭が圧倒的な支持を集めた。
 サプライズゲストとスリーセブンスピンが激しい先行争いを進める中で、スマートファルコンは抜群の手応えで3番手外めをがっちりマーク。「ゲートさえ素直に出れば、スピードもパワーもあるし、押し切れると思っていました。前が突き合っていたし、いいポジションでレースができました」と岩田騎手。
 向正面中ほどで、スマートファルコンの後ろを追走していたスーニが一気に動き、「前回よりも早く仕掛けて、サバイバルにしようと思ったんですが」と川田騎手。かきつばた記念は逃げるスマートファルコンを捕まえ切れなかったことから、早めに動いて真っ向勝負に出た。
 スーニがスマートファルコンの半馬身ほど出たところで、すかさずスマートファルコンも戦闘開始。「早めに来られるのはわかっていたことだし、半馬身出られても冷静に、3コーナーでスパートしても問題ないと思っていました」(岩田騎手)。
 後続馬をどんどん突き放していく2頭のマッチレースに、場内かもらもどよめきが起きた。
 しかし、直線に入ったところではスマートファルコンがスーニを完全に振り切り独走状態。それでも、「早めにスパートしたことやマイナス体重の影響もあって、反応はイマイチでした」(岩田騎手)ということで、あらためてスマートファルコンの強さを目の当たりにする一戦となった。
 スマートファルコンはこれでダートグレード10勝という大台に乗せたが、まだ5歳という年齢を考えても、今後どれだけの勝ち星を積み重ねていくか恐ろしいくらいの勢いがある。
 「そろそろ大きいところに行ってもいいかな」と小崎調教師は控え目に語っていたが、久しぶりの大舞台で走る姿を早く見たい、今はそればかりだ。
 地方勢では、船橋のノースダンデーが2着のスーニにアタマ差まで迫る奮闘で3着に入ったが、4着に入った11番人気トウホクビジンの鬼脚には度肝を抜かされた。メンバー中ダントツに速い上がり36秒7。
 「前が速くなっているとは思いましたが、それにしてもすごい脚でした。あの脚をこれからも信じて大丈夫ですね。重賞を狙いたいです!」と、多くの報道陣に囲まれた本橋孝太騎手は興奮気味に語っていた。
岩田康誠騎手
馬の能力を出し切れたと思います。毎回成長を感じますね。浦和記念のアクシデントから立ち直ったし、去年から大きいところを狙えると感じていたので、何とかビッグタイトルを取りたいです。取れる器だと思うので。
小崎憲調教師
栗東を出る時は510キロ以上はあったんですが、浦和に来る時はいつも減るので、(マイナス13キロは)想定内です。強いファルコンが前回から戻ってきていますし、このまま順調にいってくれればいいですね。

取材・文:高橋華代子
写真:森澤志津雄(いちかんぽ)、NAR

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