
レースの見どころ
活躍馬を毎年送り出すホッカイドウ競馬から、名伯楽・田中淳司調教師がその比較としてハッピースプリント(全日本2歳優駿、北海道2歳優駿、羽田盃、東京ダービー、浦和記念勝ち)の名前を挙げるほどの大物・ベストグリーンが参戦。JRA勢は好内容で連勝中のパイロマンサーが最有力。上記2頭の一騎打ちと見る。そのあとにJBC2歳優駿の上位勢3頭が続く。1・2着だったタマモフリージアとフルールドールは2年連続の牝馬の優勝を目指す。

今回と同舞台の鎌倉記念の優勝インタビューで、「最終目標は全日本」と話した田中淳司調教師。12月6日の1週前追い切りでは芝並みのタイムをマーク。南関東で期間限定騎乗中ながらも追い切りに駆けつけた小野楓馬騎手は「砂を被せても怯まずシッカリ動けていましたし、これでレースに向けて一気に良くなってくるだろうと感触を得ました」とのことで、圧倒的な内容で楽勝した前走以上の仕上げ。「気性が素直で走るのが上手。こちらの指示にもシッカリ反応してくれますし、馬自身も仕掛けどころを分かっているみたいです」と操作性の良さも強調。コースを経験しているのは大きなアドバンテージ。無傷の5連勝を飾り、更なる大舞台へ羽ばたく。

新馬戦は早め先頭で、並ばれるともうひと伸び。3着馬を7馬身離した2着馬は次走で単勝1.1倍に支持されて楽勝。前走も楽に先行しながら「先々を見据えて砂を被らせる競馬」と吉村調教師。馬群で少し行きたがる面を見せながら、上がり36秒9の強靭な末脚を繰り出して差し切り勝ち。2、3着馬も楽勝で初勝利を挙げており、レースレベルも高かった。追えば追うだけ伸びる奥の深いレースぶりで、ベストグリーン同様に底は見せていない。今回は初のナイターでタイトなコーナーの左回り千六。レースセンスの良さからコースは対応できそうで、平常心でレースに臨めれば逆転も十分。

JBC2歳優駿では3着に敗れたが、1コーナーの接触と4コーナーで外から被されて追い出しが遅れたことを考慮すれば勝ちに等しい内容。着順から上位2頭には人気面で譲る形になりそうなだけに、馬券的な妙味を加味しての▲。過去1勝ながらも6戦すべて掲示板を確保しており、相手なりに走れる強味がある。初の左回りとなるがベストグリーンと同じ田中淳司厩舎であれば不安なしと判断。今回は南関東リーディングの笹川騎手がパートナーなのも心強い材料。

川崎コース向きの軽快な先行力が魅力なフルールドール。芝とはいえ、新馬戦で左回りのレースを経験しているし、一昨年にフォーエバーヤングで当レースを制している坂井瑠星騎手が手綱を取るのも心強い。内枠から先手も取れそうなだけに注意を払いたい。 JBC2歳優駿の勝ち馬タマモフリージアは追ってから渋太いタイプで、追い比べに持ち込めればチャンスありと見る。ただ、「時折気難しい面を見せる」というコメントもあり、当日のパドックの様子に注目したい。
提供 ケイシュウNEWS 若林 幹治
注記
当ページの情報は、12月16日(火)17時現在のものです。
当ページの情報は、NARが特定の馬の応援や推奨などを行うものではありません。