データ分析 Data Analysis

フォーエバーヤングに続くのは

JBC2歳優駿JpnIIIは今年で6回目。北海道とJRA所属馬の対戦となることが多いのは、前身の北海道2歳優駿と同じだ。2023年の勝ち馬は、世界に飛躍したフォーエバーヤング。そして昨年の勝ち馬ソルジャーフィルドは、今年ホッカイドウ競馬の3歳三冠を制した。今年もハイレベルな戦いが予想される重賞の傾向を、北海道2歳優駿時代も含めた15~24年の過去10回の結果からみていくことにしたい。

複数回勝利は1・5・6番人気

単勝1番人気馬の3着内率は80.0%。2番人気馬は未勝利で、3番人気馬は3着内率が20.0%と低調だ。逆に好成績を残しているのは2勝、3着4回の5番人気馬。また、6番人気馬が3勝している点にも注目できる。さらに8番人気以下も4頭が連対。2020年は6→13→4番人気の順で、3連単が37万円台の高配当。さらに最近5年は9番人気馬が1勝(4着2回)と健闘していることも書き添えておきたい。[表1]

[表1]単勝人気別成績(過去10回)

1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率 3着内率
1番人気 3 3 2 2 30.0% 60.0% 80.0%
2番人気 0 1 2 7 0.0% 10.0% 30.0%
3番人気 1 1 0 8 10.0% 20.0% 20.0%
4番人気 0 2 2 6 0.0% 20.0% 40.0%
5番人気 2 0 4 4 20.0% 20.0% 60.0%
6番人気 3 0 0 7 30.0% 30.0% 30.0%
7番人気 0 0 0 10 0.0% 0.0% 0.0%
8番人気 0 2 0 8 0.0% 20.0% 20.0%
9番人気以下 1 1 0 40 2.4% 4.8% 4.8%

北海道とJRA関西が各4勝

JRAは6勝を挙げていて、うち4勝が関西所属馬。ただし、3着内率では関東も関西も互角となっている。対する北海道は4勝で、2着が7回。そのなかで、2歳戦で多くの活躍馬を送り出している角川秀樹厩舎と田中淳司厩舎の成績をピックアップしてみると、このレースに限っては角川厩舎が上となっている。[表2-1][表2-2]

[表2-1]所属別成績(過去10回)

1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率 3着内率
北海道 4 7 5 61 5.2% 14.3% 20.8%
JRA関西 4 2 2 18 15.4% 23.1% 30.8%
JRA関東 2 1 3 12 11.1% 16.7% 33.3%
大井 0 0 0 1 0.0% 0.0% 0.0%

[表2-2]角川秀樹、田中淳司厩舎の成績(過去10回)

1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率 3着内率
角川秀樹 2 4 0 10 12.5% 37.5% 37.5%
田中淳司 0 1 2 12 0.0% 6.7% 20.0%

大型馬が優勢

前走時の馬体重別に成績をまとめてみると、好成績を残した馬の大半は前走が460㎏以上。なかでも『480~499㎏』のエリアから6頭が勝ち馬となっている点が注目できる。ちなみ2022年は、前走時の馬体重が500㎏以上だったのが2頭だけで、ゴライコウ(前走500㎏)が9番人気で勝利している。[表3]

[表3]前走の馬体重別成績(過去10回)

1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率 3着内率
439㎏以下 0 0 0 3 0.0% 0.0% 0.0%
440~459㎏ 0 1 2 14 0.0% 5.9% 17.6%
460~479㎏ 1 2 4 28 2.9% 8.6% 20.0%
480~499㎏ 6 3 2 27 15.8% 23.7% 28.9%
500~519㎏ 1 3 2 16 4.5% 18.2% 27.3%
520㎏以上 2 1 0 4 28.6% 42.9% 42.9%

前走の成績にも要注目

過去10回では、前走が地方馬限定の重賞で2~5着だった馬が3着以内に1~2頭入っている。2018年を除く9回では該当馬が1頭だけ3着以内。今年も前走と成績に注目することをおすすめしたい。[表4-1]
なお、指定競走となっているサンライズカップの着順別成績は[表4-2]のようになっている。

[表4-1]前走が地方限定重賞で2~5着だった馬の3着以内

年と着順 馬名 前走と着順
15年2着 スティールキング サンライズカップ2着
16年3着 スウィフトハート サンライズカップ2着
17年3着 サザンヴィグラス サンライズカップ3着
18年1着 イグナシオドーロ サンライズカップ3着
18年2着 ウィンターフェル サンライズカップ2着
19年2着 アベニンドリーム 鎌倉記念2着
20年2着 トランセンデンス サンライズカップ5着
21年3着 リコーヴィクター サンライズカップ3着
22年2着 ベルピット サンライズカップ2着
23年3着 ブラックバトラー サンライズカップ2着
24年1着 ソルジャーフィルド サンライズカップ2着

[表4-2]サンライズカップの着順別成績(過去10回)

1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率 3着内率
1着 0 2 0 8 0.0% 20.0% 20.0%
2着 1 2 2 5 10.0% 30.0% 50.0%
3着 1 0 2 6 11.1% 11.1% 33.3%
4着 0 0 0 6 0.0% 0.0% 0.0%
5着 0 1 0 2 0.0% 33.3% 33.3%
6着以下 0 0 0 13 0.0% 0.0% 0.0%

勝つのはこういう馬!

単勝1番人気または5・6番人気。前走時の馬体重が480㎏以上だった馬に注目したい。該当馬が角川秀樹厩舎ならばさらに注目。JRAでは、関西所属馬の期待値が高い。

(文・浅野 靖典)

過去20年の所属別成績

  • 1着

  • 2着

  • 3着

【注記】2019年までは北海道2歳優駿として実施。

注記

当ページの情報は、NARが特定の馬の応援や推奨などを行うものではありません。