レースの見どころ
今年で第25回を迎えるサマーチャンピオンJpnⅢ。昨年は台風の影響で順延となったが、3連単は19万超えの高配当が飛びだす波乱のレースとなった。近年は地方勢の活躍も目立つようになっているし、今年も他地区から好メンバーが参戦。昨年の覇者アラジンバローズ、高知から3歳2冠馬のジュゲムーンもエントリー。実績を残してきたJRA勢の負担重量も少し気になるところだし、今年も地方勢にチャンスがありそうな構成となっている。これまでは圧倒的にJRA勢の勝率が高めだが、今年も接近したメンバーとなったし、ひと波乱あっても不思議ない。
デビュー2戦目でダートにシフトチェンジすると、2歳未勝利戦でいきなり結果を出し、次走の3歳1勝クラスと連勝。根岸ステークスGⅢで重賞初制覇すると、武蔵野ステークスGⅢも制覇。ダート界の頂点を決めるフェブラリーステークスGⅠでも掲示板に載る活躍をみせた。黒船賞、さきたま杯では3着の結果だが、馬場と展開に恵まれなかったところも影響してのもの。結果は度外視できるし、これまでの戦いっぷりからも地力上位は明白。59キロのハンデだが、スピードも生かせそうなところでもあるし、佐賀コースも味方に付けそう。暑い時季が得意ではなさそうだが、それでもここならそれなりの格好はつけてくれそう。佐賀コースを熟知している川田Jが騎乗するのも頼もしい。
2022年の10月にオープン入りを果たし、そこからジャニュアリーステークスを勝つまでに約1年3ヶ月ほど時間を要したが、次走の令月ステークスも勝ってオープンを連勝。昨年から地方のダートグレードにも意欲的に参戦し、東京スプリント(JpnⅢ)、クラスターカップ(JpnⅢ)でもいずれも2着と連対を確保している。これまで7勝マークしている実力だが、意外にもまだ重賞タイトルは手にしていない。ドバイ遠征、直近2戦の走りは悪くないし、ここは確実に前も速くなりそうなメンバー構成。この馬の持ち味のキレる末脚が生きてきそうなムードだし、実績的にも大きな差はない。展開がハマれば一気の差し切りまで。
京都の2歳新馬戦を勝ち、園田の兵庫ジュニアグランプリ(JpnⅡ)を制した。次走の全日本2歳優駿でも先行集団からスッと脚を伸ばして2着と見せ場十分の内容。前走を使った後は休養を挟み、ここに向けて良いデキを保てている様子だし、小回りコースの佐賀の舞台もマイナス材料にはならないはず。古馬と混じって競馬するのがこのサマーチャンピオンの舞台だが、好枠を生かした立ち回りができると、このメンバー構成でも一発があって不思議はない。
以下の評価馬もあまり差は感じず軽視はできない。JRA勢のヤマニンチェルキも前走の北海道スプリントカップで重賞を初制覇して勢いは十分にあり、外枠を引き当てたのも追い風となりそう。昨年の覇者アラジンバローズも今年も申し分ない仕上がりで参戦してきたし、立ち回りひとつで連覇も狙えるところ。エコロクラージュもあと一歩の決め手に欠けるが、もっと展開が良くなれば結果も違ってきそうなムード。高知から参戦のジュゲムーンも佐賀コースで良績を残しており軽視はできない。まだ馬も若いし、軽量をうまく生かせると流れ込んでくる可能性はある。
提供 馬物語 永瀬 将尚
注記
当ページの情報は、9月3日(水)17時現在のものです。
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