レースの見どころ
2011年以降、1番人気が14連敗していることが、このレースの最大の特徴である。近5年のデータを紐解いてみると、人気面で言えば2・5・6番人気しか連に絡んでおらず、荒れる前提で考えた方がいい。3着以内に入った15頭中10頭が同じ年のフェブラリーステークスを経験していおり、最も結びつきが強いステップと言える。但し、フェブラリーステークス優勝馬に限定すると、近5年で3頭出走して6・5・3着。人気を裏切る結果となっている。前走から3カ月以上レース間隔があいていた馬の好走例はなく、順調に使われているタイプが有利。
データ上の狙い目は、人気の盲点になりそうなJRA所属馬。今年は同馬が該当する。とはいえ、能力が見劣るわけではなく、昨年、船橋1800mで行われた日本テレビ盃において、世界王者ウシュバテソーロを斥けている。馬場を一周するダート戦を得意としており、同じマイルでも東京競馬場より、船橋競馬場の方が適性は高いはず。昨年のかしわ記念は6着だったが、当時は不良馬場で不完全燃焼に終わっただけ。勝負付けが済んだと考えるのはまだ早い。鉄砲OKの気性で間隔があいても問題なく、今回は主戦の坂井瑠星騎手に手綱が戻る。パワフルな先行力に期待して本命に。
7歳になった今年も高知・黒船賞を制して3連覇。59kgという酷量を背負いながらも果敢に逃げ、勝負どころでギアを上げると後続をグングン引き離し、そのままゴールまで独擅場。まさに圧巻のレースぶりだった。黒船賞→かしわ記念は3年連続で同じローテーション。仕上げに関して抜かりはない。骨っぽい組み合わせとなったが、今年もスムーズに先行できそうなメンバー構成。型に嵌まった際の強さは折り紙つきだけに、連覇達成の可能性は十分にある。
馬場を一周する競馬も、右回りも、1500mも未経験。そんな状況下で臨んだかきつばた記念。道中は1番枠を利して、外に馬を置きながらのレース運び。3角手前で早くも先頭に立つと外から来たシャマルと併走。直線入口で外に膨らんだ際、サンライズホークに内へ進路を取られ、直線は3頭併せの真ん中という厳しい位置関係に。それでも、怯むことなく激しい追い比べを制して重賞タイトルをゲット。着差以上に中身の濃い勝ちっぷりだった。前走で斥けたシャマルとは同斤になるが、今度は得意の左回りコースだけに、引き続き重視したい。
近5年、8歳馬の好走例がなく、年齢的に微妙なタガノビューティーだが、かしわ記念は昨年、一昨年ともに2着と相性がいい。JpnⅠ勝ち馬の底力は侮れないところだし、2番枠に入ったJRA所属馬は、ここ3年オール連対。ラッキーナンバーを味方に今年も躍進があるかもしれない。コスタノヴァは、1番人気が予想される今年のフェブラリーステークス勝ち馬。勿論、あっさり勝たれても驚けない実力派だが、地方競馬場の経験が浅いのは気になるところだし、何よりデータ上は非常に狙いづらいタイプ。連下評価に止めた。
提供 競馬ブック 善林 浩二
注記
当ページの情報は、5月4日(日)17時現在のものです。
当ページの情報は、NARが特定の馬の応援や推奨などを行うものではありません。