データ分析 Data Analysis

秋のダートマイル王決定戦

Road to JBCとして、優勝馬にはJBCクラシックまたはJBCスプリントへの優先出走権が与えられる。とくに2022年はJBCが盛岡競馬場で開催されることもあり、例年以上に本番へ向けて重要な一戦となりそう。ここでは12年~21年まで過去10年のデータをもとに傾向を探る。

優勝馬は10番枠よりも外

優勝馬は10頭中8頭が10番枠よりも外で、21年は16番→14番→15番と外枠3頭での決着だった。ただし内枠がまったくの不利というわけではなく、2~3着には内目の枠に入った馬も多く好走している。[表1]

[表1]3着以内馬の馬番(過去10回)

12年 13年 14年 15年 16年 17年 18年 19年 20年 21年
頭数 13頭 13頭 15頭 15頭 13頭 16頭 14頭 16頭 16頭 16頭
1着 10 8 10 12 12 11 12 3 14 16
2着 6 12 9 1 13 3 7 4 5 14
3着 1 10 5 14 10 9 3 13 2 15

注記:12年5番は競走除外、16年4番は出走取消

軸は1、2番人気馬

1番人気馬の3着内率は90%、2番人気馬の3着内率は80%と、1、2番人気が安定して上位に来ている。1、2番人気とも馬券にからんだのが10回中7回で、逆に1、2番人気馬が揃って馬券に絡まなかったことは一度もない。ただし、3番人気馬は3着が一度あるだけと低調。馬券にからむのは7番人気までで、1、2番人気を軸にヒモには7番人気あたりまで検討したい。[表2]

[表2]単勝人気別成績(過去10回)

単勝人気 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率 3着内率
1番人気 6 2 1 1 60.0% 80.0% 90.0%
2番人気 2 4 2 2 20.0% 60.0% 80.0%
3番人気 0 0 1 9 0.0% 0.0% 10.0%
4番人気 1 1 2 6 10.0% 20.0% 40.0%
5番人気 0 0 3 7 0.0% 0.0% 30.0%
6番人気以下 1 3 1 92 1.0% 4.1% 5.2%

5歳馬の好走が目立つ

3歳から8歳まで幅広い世代から優勝馬が出ているが、中でも好走が多くいるのが5歳馬。出走頭数が3頭と極端に少ない3歳馬を除くと、勝率、連対率、3着内率すべてでトップだった。7歳以上も9頭3着内に入っており、高齢馬でも注意を払いたい。[表3]

[表3]年齢別成績(過去10回)

年齢 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率 3着内率
3歳 1 0 0 2 33.3% 33.3% 33.3%
4歳 1 2 0 14 5.9% 17.6% 17.6%
5歳 3 4 2 26 8.6% 20.0% 25.7%
6歳 2 3 3 29 5.4% 13.5% 21.6%
7歳 2 0 4 24 6.7% 6.7% 20.0%
8歳以上 1 1 1 22 4.0% 8.0% 12.0%

フェブラリーステークス出走馬には要注目

優勝馬10頭中9頭が同年のフェブラリーステークスGIに出走しており、不出走だった1頭は18年3歳のルヴァンスレーヴ。なお優勝馬9頭のフェブラリーステークスGIでの着順は2~14着と、その着順は気にしなくてよい。また3着内馬30頭中、2/3近い19頭が同年のフェブラリーステークスGI組だった。同じ左回りのワンターンで直線に坂がある1600メートルという似たコース形態ゆえ、関連が深いと思われる。[表4]

[表4]同年のフェブラリーステークス出走/不出走別成績(過去10回)

1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率 3着内率
出走馬 9 3 7 19 23.7% 31.6% 50.0%
不出走 1 7 3 98 0.9% 7.3% 10.1%

勝つのはこういう馬!

過去10年で馬券に絡んだ地方馬は3着1回(20年3着モジアナフレイバー)のみとなっているため、同年のフェブラリーステークスGIに出走していたJRA馬で、外目の枠に入った1、2番人気馬が軸として狙えそうな条件。また、リピーターも多いので過去の好走馬が出走する際はとくに注目しておく必要がある。

(栗田 勇人)

過去20年の所属別成績

  • 1着

  • 2着

  • 3着

【注記】2011年は震災復興のため東京競馬場で実施。

注記

当ページの情報は、NARが特定の馬の応援や推奨などを行うものではありません。