ダート頂上決戦の開幕!
昨年は、当時東京大賞典を3連覇中だった絶対王者オメガパフューム(JRA)に対してカジノフォンテン(船橋)が圧巻の逃げ切り勝ち。地方所属馬はフリオーソ以来10年ぶりの勝利を飾った。ここをステップに、フェブラリーS、ドバイワールドカップや大舞台への挑戦を見据えた一戦にも位置付けられる。ここでは過去10年(12~21年)の結果から傾向を探っていく。
1番人気は6勝、2着4回で、一度も連対を外したことがない。さらに10回中9回で1~3番人気のうち2頭が3着内に入っており、本命サイドでの決着が多い。3連単で万馬券となったのは2回。17年は5→1→6番人気で3連単70,890円と波乱になったが、20年は1→7→3番人気で3連単10,890円。高配当はあまり期待しないほうがいい。[表1]
単勝人気 | 1着 | 2着 | 3着 | 4着以下 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 |
1番人気 | 6 | 4 | 0 | 0 | 60.0% | 100.0% | 100.0% |
2番人気 | 1 | 1 | 3 | 5 | 10.0% | 20.0% | 50.0% |
3番人気 | 1 | 2 | 5 | 2 | 10.0% | 30.0% | 80.0% |
4番人気 | 1 | 1 | 0 | 8 | 10.0% | 20.0% | 20.0% |
5番人気 | 1 | 1 | 0 | 8 | 10.0% | 20.0% | 20.0% |
6番人気以下 | 0 | 1 | 2 | 61 | 0.0% | 1.6% | 4.7% |
1着馬は10頭中9頭がJRA馬でいずれも栗東。21年にはカジノフォンテン(船橋)が優勝し、11年フリオーソ(船橋)以来の地方馬による勝利となった。3着内馬30頭で見ると、26頭がJRA馬で、地方馬は4頭(うち3頭は船橋)。基本はJRA馬が中心だが、南関東所属の実績馬が出走する際は注目だ。[表2]
所属 | 1着 | 2着 | 3着 | 4着以下 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 |
JRA | 9 | 9 | 8 | 29 | 16.4% | 32.7% | 47.3% |
大井 | 0 | 0 | 0 | 12 | 0.0% | 0.0% | 0.0% |
川崎 | 0 | 1 | 0 | 11 | 0.0% | 8.3% | 8.3% |
船橋 | 1 | 0 | 2 | 8 | 9.1% | 9.1% | 27.3% |
浦和 | 0 | 0 | 0 | 4 | 0.0% | 0.0% | 0.0% |
その他地方 | 0 | 0 | 0 | 20 | 0.0% | 0.0% | 0.0% |
5歳馬が5勝を挙げており、勝率25%と優秀。次いで多いのが7歳馬で3勝。3着内馬で見ると6歳馬が1勝、2着6回、3着0回と、7頭連対している。8歳以上は3着が2回のみ。5歳、7歳の活躍が目立つが、3着内率で見ると3~7歳がほぼ同じような割合で馬券にからんでいる。[表3]
年齢 | 1着 | 2着 | 3着 | 4着以下 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 |
4歳 | 1 | 2 | 3 | 6 | 8.3% | 25.0% | 50.0% |
5歳 | 5 | 0 | 2 | 13 | 25.0% | 25.0% | 35.0% |
6歳 | 1 | 6 | 0 | 9 | 6.3% | 43.8% | 43.8% |
7歳 | 3 | 2 | 3 | 15 | 13.0% | 21.7% | 34.8% |
8歳以上 | 0 | 0 | 2 | 41 | 0.0% | 0.0% | 4.7% |
1着馬は1~7番から7頭、8~14番から3頭、3着内馬30頭で見ても1~7番20頭、8~14番10頭となっている。近10年ではフルゲート14頭がなく10~13頭立てだが、それを加味してもやや内枠有利の傾向だ。[表4]
年 | 12年 | 13年 | 14年 | 15年 | 16年 | 17年 | 18年 | 19年 | 20年 | 21年 |
頭数 | 12頭 | 11頭 | 11頭 | 12頭 | 13頭 | 12頭 | 10頭 | 11頭 | 12頭 | 10頭 |
1着 | 5 | 3 | 5 | 5 | 12 | 9 | 6 | 6 | 12 | 1 |
2着 | 1 | 11 | 4 | 11 | 1 | 12 | 7 | 2 | 9 | 8 |
3着 | 4 | 1 | 3 | 10 | 2 | 4 | 3 | 8 | 4 | 4 |
逃げた馬の成績は、4勝、2着0回、3着1回。4コーナー先頭だった馬まで視野を広げると5勝、2着0回、3着4回で、3着内馬30頭すべてが4コーナー5番手以内だった。川崎2100mでは1周目のスタンド前でペースが落ち着くことが多く、ある程度前で運べる馬か早めに仕掛けて行く馬が優勢だ。
3着内馬30頭中、前走東京大賞典組が15頭と半数を占める。ただその内訳は7勝、2着6回、3着2回と、1、2着は東京大賞典組が中心だが、3着は別路線組が狙いとなる。また前走名古屋グランプリ組が1勝、3着3回で、その4頭は名古屋グランプリ1着か2着からの臨戦だった。
前走東京大賞典組で馬券に絡んだ15頭のうち13頭が前走3着以内だった。ゆえに『東京大賞典3着以内のJRA栗東所属馬』が優勝候補。川崎コースに実績のある馬やリピーターならなお信頼度は高い。
(栗田 勇人)
1着
2着
3着
注記
当ページの情報は、NARが特定の馬の応援や推奨などを行うものではありません。