データ分析 Data Analysis

激戦必須の小回りハンデ重賞

園田競馬場で12月下旬に実施される古馬のハンデ戦。1400mの戦いは激しい攻防になることが多い。ここでは過去10年の結果から傾向を探っていく。

2、3着には8歳以上も好走

19年には3歳馬(デュープロセス・JRA)が勝っているが、5歳4勝、6歳3勝、7歳2勝と、中心は5~7歳馬。しかし2着に8歳以上が5頭も入っている点には要注目。とくに9歳は、出走した9頭のうち3頭が2着。10歳以上も6頭が出走して3着が2回という成績を残している。[表1]

[表1]年齢別成績(過去10年)

年齢 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率 3着内率
3歳 1 0 1 6 12.5% 12.5% 25.0%
4歳 0 1 4 12 0.0% 5.9% 29.4%
5歳 4 1 0 13 22.2% 27.8% 27.8%
6歳 3 2 2 15 13.6% 22.7% 31.8%
7歳 2 1 0 18 9.5% 14.3% 14.3%
8歳以上 0 5 3 17 0.0% 20.0% 32.0%

2、3着は伏兵の台頭も

1番人気は4勝、2着0回、3着3回で、1着馬はすべて4番人気以内。2番人気は1着と2着が各3回と堅実。勝つのはほぼ3番人気までだが、2、3着には5番人気以下が7頭入っている。その7頭のうち6頭は地方馬で、ハンデ54kg以下だった。[表2]

[表2]単勝人気別成績(過去10年)

単勝人気 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率 3着内率
1番人気 4 0 3 3 40.0% 40.0% 70.0%
2番人気 3 3 0 4 30.0% 60.0% 60.0%
3番人気 2 2 1 5 20.0% 40.0% 50.0%
4番人気 1 3 1 5 10.0% 40.0% 50.0%
5番人気 0 0 3 7 0.0% 0.0% 30.0%
6番人気以下 0 2 2 57 0.0% 3.3% 6.6%

地方馬は兵庫・高知が健闘

1着馬はすべてJRA馬だが、2着5回、3着4回と、2、3着には地方馬が食い込む余地がある。2着5回の地方馬は、川崎(20年ベストマッチョ)、兵庫(19年イルティモーネ)、岩手(17年ラブバレット)、浦和(14年ジョーメテオ)、高知(13年エプソムアーロン)。3着には兵庫が3回入り、高知も2頭と健闘。高知所属馬の3着内率は37.5%となっている。[表3]

[表3]所属別成績(過去10年)

所属 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率 3着内率
JRA 10 5 4 19 26.3% 39.5% 50.0%
南関東 0 2 0 6 0.0% 25.0% 25.0%
兵庫 0 1 3 39 0.0% 2.3% 9.3%
高知 0 1 2 5 0.0% 12.5% 37.5%
地方他地区 0 1 1 12 0.0% 7.1% 14.3%

1番か2ケタ馬番か

フルゲートは12頭だが、過去10回で3着以内に入った30頭のうち、2ケタ馬番だった馬が9頭と3分の1近くを占めている。その一方で、最内1番が2着に4回入っているのも特徴的。ちなみに過去10回で2番は一度も馬券にからんでいない。[表4]

[表4]3着以内馬の馬番(過去10年)

11年 12年 13年 14年 15年 16年 17年 18年 19年 20年
頭数 11頭 12頭 11頭 12頭 11頭 12頭 9頭 10頭 11頭 12頭
1着 3 6 10 8 3 11 12 6 3 3
2着 1 7 1 1 12 9 4 1 7 5
3着 11 10 6 3 9 12 10 3 9 12

注記:11年は2番出走取消。15年は7番出走取消。17年は2・7・11番出走取消。18年は2・9番競走除外。

JBCかカペラS組が好走

1着馬10頭のうち9頭は、前走がJBCスプリントJpnIまたはカペラステークスGIIIなど1600m以下のダート重賞。残る1頭はJRAのオープン特別戦(1700m)で勝利していた。2着は10頭のうち延べ5頭がJBCスプリントJpnIまたはカペラステークスGIII。残る5頭のうち4頭は、前走が地方のレースで勝利していた。ちなみにトップハンデの馬は、3勝、2着2回で、58.5kg以上を課されていた。

勝つのはこういう馬!

勝つ可能性が高いのは『5~7歳で単勝4番人気以内のJRA馬』。また『57kg以上』が8勝しているように、ハンデ差以上に実績馬が強い。前走でダートグレード競走に出走していれば、その着順はそれほど気にしなくていいだろう。

(浅野 靖典)

過去20年の所属別成績

  • 1着

  • 2着

  • 3着

注記

当ページの情報は、NARが特定の馬の応援や推奨などを行うものではありません。