GW最終日を飾る、船橋名物のマイル重賞
例年、JRA・地方競馬からトップホースが集結。過去32回の優勝馬を見ると、エスポワールシチー、ホッコータルマエ、コパノリッキーといったダートの名馬が名を連ねている。地方馬ではアブクマポーロ、アジュディミツオー、フリオーソと、地元船橋所属馬が勝利を収めているが、ダートグレード競走にしては珍しく過去10年で1番人気馬が未勝利だ。
馬番別で見ると、1~7番枠の70頭中、3着内に入った馬は24頭で3着内率は34.2%。一方、8番枠より外は37頭の出走で3着内は6頭、3着内率16.2%と、内目の枠に入った馬が好成績を収めている。[表1]
年 | 11年 | 12年 | 13年 | 14年 | 15年 | 16年 | 17年 | 18年 | 19年 | 20年 |
頭数 | 13頭 | 13頭 | 11頭 | 8頭 | 10頭 | 12頭 | 10頭 | 12頭 | 11頭 | 7頭 |
1着 | 11 | 7 | 7 | 5 | 7 | 1 | 1 | 7 | 10 | 1 |
2着 | 12 | 6 | 1 | 2 | 3 | 6 | 2 | 3 | 6 | 4 |
3着 | 10 | 4 | 9 | 7 | 6 | 4 | 3 | 11 | 7 | 6 |
1番人気馬は0勝、2着3回、3着4回と、ダートグレードにしては珍しく近10年では未勝利だ。ただし3着内率では70%と軽視はできない。勝率60%の2番人気馬にも注目。また、10回中7回で5番人気以下の馬が馬券に絡んでいて、とくに近6年は毎年馬券に絡んでいる。[表2]
単勝人気 | 1着 | 2着 | 3着 | 4着以下 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 |
1番人気 | 0 | 3 | 4 | 3 | 0.0% | 30.0% | 70.0% |
2番人気 | 6 | 0 | 1 | 3 | 60.0% | 60.0% | 70.0% |
3番人気 | 2 | 1 | 2 | 5 | 20.0% | 30.0% | 50.0% |
4番人気 | 1 | 1 | 0 | 8 | 10.0% | 20.0% | 20.0% |
5番人気 | 0 | 3 | 2 | 5 | 0.0% | 30.0% | 50.0% |
6番人気以下 | 1 | 2 | 1 | 53 | 1.8% | 5.3% | 7.0% |
4歳馬は出走頭数こそ11頭と少ないが、うち3頭が勝っており勝率27.3%。昨年逃げ切り勝ちを収めたのも4歳馬ワイドファラオだった。一方で2015年に9歳で勝っているワンダーアキュートを筆頭に、8歳以上の馬が6頭3着内に入っている。年齢を重ねた実績馬と、ダートグレードでまだ底を見せていない馬、それぞれにチャンスがある。[表3]
年齢 | 1着 | 2着 | 3着 | 4着以下 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 |
4歳 | 3 | 0 | 1 | 7 | 27.3% | 27.3% | 36.4% |
5歳 | 1 | 3 | 2 | 11 | 5.9% | 23.5% | 35.3% |
6歳 | 2 | 2 | 4 | 18 | 7.7% | 15.4% | 30.8% |
7歳 | 3 | 2 | 1 | 17 | 13.0% | 21.7% | 26.1% |
8歳以上 | 1 | 3 | 2 | 24 | 3.3% | 13.3% | 20.0% |
JRA馬が9勝、2着8回、3着9回と他を圧倒。地方馬では大井・船橋から各2頭が馬券に絡んでいる。とくに地元船橋所属馬は、11年1着、12年2着と2年連続連対を果たしたフリオーソの活躍もあり連対率10.5%とJRAに次ぐ成績を残している。[表4]
所属 | 1着 | 2着 | 3着 | 4着以下 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 |
JRA | 9 | 8 | 9 | 28 | 16.7% | 31.5% | 48.1% |
大井 | 0 | 1 | 1 | 9 | 0.0% | 9.1% | 18.2% |
川崎 | 0 | 0 | 0 | 2 | 0.0% | 0.0% | 0.0% |
船橋 | 1 | 1 | 0 | 17 | 5.3% | 10.5% | 10.5% |
浦和 | 0 | 0 | 0 | 3 | 0.0% | 0.0% | 0.0% |
その他地方 | 0 | 0 | 0 | 18 | 0.0% | 0.0% | 0.0% |
前走フェブラリーステークス組は31頭が出走して9勝、2着4回、3着7回で、3着内馬30頭中20頭を占めている。3着内率64.5%と驚異的な率で馬券に絡んでおり、14年以降の近7回では毎年必ず2頭以上が馬券に絡んでいる。さらに、17年5番人気2着のインカンテーションは2走前がフェブラリーステークスだった。同年のフェブラリーステークス出走馬が主力と言える。
騎乗機会7回で、2勝、2着2回、3着2回、4着以下は1度だけという成績を誇る武豊騎手。3着内率で見るとなんと85.7%、複勝回収率も105.7%だ。7回の騎乗機会のうち同じ騎乗馬は、16年、17年に連覇を達成したコパノリッキーの2回のみで、残りの5回は異なる馬に騎乗しての成績である。
『4歳のJRA馬』が出走する際は要注意。1番人気馬は1着にこだわらず連軸候補として考えたい。かしわ記念と好相性の武豊騎手も、騎乗があれば注目だ。前走フェブラリーステークス組が9勝と好成績だが、連勝でかしわ記念を制した馬は14年のコパノリッキー1頭のみ。ほか8頭は『フェブラリーステークスでは2~14着に負けて、かしわ記念で巻き返し』ていた。前走負けて人気を落としている馬が狙い目。
(栗田 勇人)
1着
2着
3着
注記
当ページの情報は、NARが特定の馬の応援や推奨などを行うものではありません。