データ分析 Data Analysis

3歳以上牝馬によるダートグレード競走で、船橋競馬場1600mを舞台に争われる。

過去23回(11年は取止め)でJRAが16勝、地方7勝だが、19年はラーゴブルー(川崎)、20年はサルサディオーネ(大井)と地方馬が連覇。ここでは、過去10年の結果から傾向を探っていく(2011年は東日本大震災の影響で競走取止め)。

外枠の馬が好走

馬番別では、10~14番が3着以内に8頭入っており、16年(10頭立て)は8番が1着、19年(7頭立て、3番は競走除外)は7番が2着で、8番が3着。外寄りの枠が好相性を示している。なお16年までは好成績だった1~3番だが、17~20年では、1頭しか馬券に絡んでいない。[表1]

[表1]3着以内の馬番(過去10年)

12年 13年 14年 15年 16年 17年 18年 19年 20年
頭数 13頭 14頭 11頭 12頭 10頭 11頭 12頭 7頭 14頭
1着 1 10 2 8 8 11 7 6 12
2着 3 7 11 11 7 9 2 7 9
3着 10 14 3 2 1 8 11 8 4

注記:2011年は競走取止め
注記:2016年と19年の3番は競走除外

3着以内はすべて6番人気以内

単勝人気では、1番人気は5勝、2着2回(3着なし)、2番人気は2勝、2着3回、3着2回で、1・2番人気ともに馬券圏外になったことはない。17年2着ララベル(大井)、16年3着ダブルファンタジー(兵庫)の6番人気が3着以内馬の最低人気で、極端な人気薄の食い込みはない。[表2]

[表2]単勝人気別成績(過去10年)

単勝人気 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率 3着内率
1番人気 5 2 0 2 55.6% 77.8% 77.8%
2番人気 2 3 2 2 22.2% 55.6% 77.8%
3番人気 1 2 2 4 11.1% 33.3% 55.6%
4番人気 0 1 3 5 0.0% 11.1% 44.4%
5番人気 1 0 1 7 11.1% 11.1% 22.2%
6番人気以下 0 1 1 57 0.0% 1.7% 3.4%

注記:2011年は競走取止め

5歳が好成績

出走104頭中85頭を占める4~6歳がすべての勝ち星をマークし、16~20年では3着までを総なめにしている。なかでも5歳は6勝、2着4回、3着2回(着外19回)で勝率、連対率、3着内率のいずれもトップ。なお6歳で3着以内の5頭中3頭は地方馬となっている。[表3]

[表3]年齢別成績(過去10年)

年齢 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率 3着内率
3歳 0 0 0 2 0.0% 0.0% 0.0%
4歳 1 3 4 25 3.0% 12.1% 24.2%
5歳 6 4 2 19 19.4% 32.3% 38.7%
6歳 2 1 2 16 9.5% 14.3% 23.8%
7歳 0 1 0 7 0.0% 12.5% 12.5%
8歳以上 0 0 1 8 0.0% 0.0% 11.1%

注記:2011年は競走取止め

近年、大井が躍進

JRAが7勝、2、3着各6回と優勢だが、1~3着独占は13、15、18年の3回のみ。16、17年は地方馬が3着以内に各2頭入っており、19、20年では勝利している。なお16~20年に限れば、3着以内馬の数ではJRA9頭に対し、地方6頭と健闘。特に大井は、連対率では33.3%(出走9頭で3連対)で、35.3%(出走17頭で6連対)のJRAとほぼ互角の成績を残している。[表4]

[表4]所属別成績(過去10年)

所属 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率 3着内率
JRA 7 6 6 14 21.2% 39.4% 57.6%
大井 1 2 1 7 9.1% 27.3% 36.4%
川崎 1 0 0 7 12.5% 12.5% 12.5%
船橋 0 1 1 13 0.0% 6.7% 13.3%
浦和 0 0 0 7 0.0% 0.0% 0.0%
その他地方 0 0 1 29 0.0% 0.0% 3.3%

注記:2011年は競走取止め

TCK女王盃組が好相性

同年のTCK女王盃JpnIIIに出走していた馬は21頭おり、5勝、2、3着各4回で3着内率61.9%。前走で使われていたときは、1勝、2着2回、3着3回(着外1回)で3着内率85.7%と跳ね上がる。エンプレス杯JpnII組のほうが出走24頭と多いが、4勝、2着1回、3着2回で3着内率29.2%とひと息(両レースとも出走していた馬は、のべ頭数とする)。地方馬では、19年1着ラーゴブルー(川崎)、16年2着ブルーチッパー(川崎)は前年の東京シンデレラマイル1着で、両レースには不出走だった。

勝つのはこういう馬!

『JRA所属のエンプレス杯JpnII・1~2着馬』は14、16、18年と3勝。また13、15、17年は『JRA所属のTCK女王盃JpnIII・1~3着馬』が勝利。JRA所属で、この二つのダートグレードで上位に入った馬が信頼できる。なお、地方馬が勝った19、20年はこの条件に当てはまるJRA馬の出走はなかった。

(栗田 勇人)

過去20年の所属別成績

  • 1着

  • 2着

  • 3着

【注記】2006年は2着同着、11年は施行なし。

注記

当ページの情報は、NARが特定の馬の応援や推奨などを行うものではありません。