データ分析

前回のハイライト

ばんえい大賞典、菊花賞を制しているメムロボブサップが、単勝1・2倍の圧倒的な1番人気に応えて快勝。01年ヨコハマボーイ以来、18年ぶり史上5頭目となる3歳3冠馬に輝いた。第2障害を1番手で降り、菊花賞で2秒4差2着と急成長を見せるライバル、アオノブラックの猛追を再び振り切って偉業を達成した。

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毎年年末に行われる3歳3冠レースの最終章。開催地が帯広に固定された05年以降、「ダービー」としては中央、地方を通じて最も遅い時期に開催される、世代最強王座決定戦となる。3冠を達成した昨年のメムロボブサップを除けば、過去9年で意外にも2冠目の菊花賞からの連勝Vは15年センゴクエースのみ。むしろ第1弾の大賞典V組が2頭(18年アアモンドグンシン、16年マルミゴウカイ)と優勢だ。また、どちらにも優勝経験がない馬が4頭(17年メジロゴーリキ、12年アサヒリュウセイ、11年オイドン、10年ミスタートカチ)存在しており、充実の3歳秋を迎え、急速に力をつけてくる伏兵の台頭からも目が離せない。牝馬は牡馬より20kg軽い定量710kgだが、過去10年でのべ22頭が出走し、14年キサラキクの2着が最高とやや分が悪い。

“7枠に逆らうな”

枠順別では7枠が最多4勝。近年は7枠8番が15、17、19年と隔年で制している。次いで3、5枠がそれぞれ2勝を挙げている。

表1馬番別成績(過去5年)
1着 2着 3着
2015年 7枠8番 4枠4番 8枠9番
2016年 6枠6番 8枠9番 7枠7番
2017年 7枠8番 3枠3番 2枠2番
2018年 5枠5番 3枠3番 7枠8番
2019年 7枠8番 8枠10番 8枠9番

“「連覇の阿部」と「安定の藤本」”

18、19年連覇を果たしている阿部武臣以外では、藤本匠が5年連続で騎乗し1勝(16年マルミゴウカイ)、2着1回で掲示板を外したのは1度だけと安定した成績を残している。西謙一は4度の騎乗で勝ち星こそないが2番人気時に2着、3番人気の2回でともに3着と人気通りの着順に入っており、複勝率の高さが目立つ。

表2騎手別成績(過去5年)
騎手 1着 2着 3着 着外 勝率 連対率 複勝率
長沢幸太 1 0 0 0 100.0% 100.0% 100.0%
阿部武臣 2 0 0 2 50.0% 50.0% 50.0%
鈴木恵介 1 0 1 2 25.0% 25.0% 50.0%
藤本匠 1 1 0 3 20.0% 40.0% 40.0%
安部憲二 0 1 0 0 0% 100.0% 100.0%
松田道明 0 2 0 2 0% 50.0% 50.0%
西謙一 0 1 2 1 0% 25.0% 75.0%
大河原和雄 0 0 1 1 0% 0% 50.0%
藤野俊一 0 0 1 4 0% 0% 20.0%

“手堅い2番人気”

2番人気が3勝2着2回とパーフェクト連対中。1番人気は2勝2着1回でやや劣勢の傾向だが、優勝馬は1、2番人気から出ている。一方で17、18年の2番人気1着時には、2着9番人気、同5番人気の組み合わせで高配当が出ており、穴党ならば2番人気から、人気薄に流す手が面白そうだ。

表3人気別成績(過去5年)
人気 1着 2着 3着 着外 勝率 連対率 複勝率
1番人気 2 1 0 2 60.0% 80.0%
2番人気 3 2 0 0 20.0% 40.0% 80.0%
3番人気 0 0 3 2 60.0% 60.0% 60.0%
4番人気 0 0 1 4 20.0%
5番人気以下 0 2 1 26 0% 6.9% 10.3%

ここに注目

特殊なレースなだけに傾向が続くことが多い。「7枠8番」と「2番人気」に注目だ。

(日刊スポーツ編集部)

注記

当ページの情報は、特定の馬の応援や推奨などを行うものではありません。