後方から一気に動いて差し切る
前走コウノトリ賞の雪辱果たす
レジーナディンヴェルノ賞は、第1回の昨年が高知所属馬の上位独占。今年はミニョンが連覇を狙って出走してきた。しかしダートグレードで4着の実績がある馬が2頭も遠征。兵庫で3連勝中のラヴィアンも含めて、昨年以上の強敵を迎えることになった。
なかでも注目を集めたのは兵庫の2頭。単勝1番人気はデビューから14戦連続連対のラヴィアンで2.0倍。続く2番人気はサンオークレアで3.1倍。コウノトリ賞は3着だったが、移籍2戦目で馬体を9キロ絞って臨んできた。連覇を狙うミニョンは3番人気で6.2倍。もう1頭の遠征馬、浦和のシンメルーブスは24.6倍で7番人気だったが、パドックの最終周回では野口寛仁調教師が馬の横を歩いて最終チェック。サンオークレアの田中一巧調教師も出走馬と一緒に一周していた。
スタート時の気温は5度前後。空気は乾燥して、良馬場でのレース中には大量の砂煙が舞い上がっていた。こういうときの高知競馬はインコースが使えて、逃げ先行タイプが有利になることが多い。
内枠だったインヒズアイズが最初の3~4コーナーで先頭に立ち、ルピナステソーロが2番手。前走で逃げていた2頭が先行。その外にシンメルーブスが並ぶ形で1コーナーを迎えた。ただ、インヒズアイズは「湿った馬場のほうがよさそう」と井上瑛太騎手。ルピナステソーロも「距離が長い」と永森大智騎手。スローペースで進んだが、インヒズアイズは最下位、ルピナステソーロは6着だった。
その流れのなか、2周目の3コーナー手前で位置を上げにかかったのがラヴィアン鞍上の廣瀬航騎手。シンメルーブスも流れに乗って上昇を図った。しかし1コーナーでは11番手にいたサンオークレアが一気に動いて3コーナー過ぎで先頭に。そしてそのまま押し切る完勝を見せた。
勝利を馬主とともに喜んでいたのが、門別所属時に管理していた五十嵐冬樹調教師。久根本英男厩務員も「前走のあとから状態が良くなりました。遠くから来た甲斐がありました」と笑顔を見せた。
ラヴィアンとシンメルーブスは交わされてからも粘ったが、そこに割って2馬身半差の2着に入ったのが地元のキープイットシンポ。岡村卓弥騎手は「ジワジワと伸びるタイプで、今日は返し馬から雰囲気がよかったです」と話した。
2馬身差で3着のラヴィアンは「距離が長いかな」と廣瀬騎手。シンメルーブスはアタマ差で4着だったが、2周目の3コーナーで行き場がなくなるシーンがあった分、惜しい内容といえた。それでも管理する野口調教師は「スムーズだったらもう少し上があったでしょうが、いいチャレンジだったと思います。今後はグランダムのレースを含めて考えていきます」と、遠征に手ごたえを感じていたようだった。
昨年は3番手追走から差し切ったミニョンだったが、「近くの馬が後ろ扉を蹴った音に反応してしまった」(山崎雅由騎手)影響で、後方のまま見せ場なく8着に敗れた。
サンオークレアも今後は未定ながら、グランダム・ジャパンの対象レースを視野に入れていくとのこと。3つめのタイトルを手にした6歳馬の成長は、これからも続いていきそうだ。
取材・文浅野靖典
写真桂伸也(いちかんぽ)
Comment

田中一巧調教師
第1レースの前に馬場を歩いたら、そこまで深いという感覚がなかったので、初めての馬場でも対応できると感じました。今回の追い切りはとても良くて、厩務員さんの仕上げと石川騎手の力がかみ合った結果だと思います。(親交がある)矢作調教師がサウジアラビアで勝ったことも刺激になりました。








石川倭騎手
スタミナが豊富にある点が長所のひとつなので、そこは自信を持って、そしてその持ち味をいかした形での競馬ができたと思います。とくに勝負どころでの反応が、前回のコウノトリ賞よりもよかったですね。パドックで乗ったときに、いい状態だなと感じました。