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第23回ル・プランタン賞

高知から意欲の佐賀遠征
  断然人気に応え重賞連勝

昨年まで3歳戦だった名古屋・若草賞土古記念が4歳以上への条件変更に伴い、グランダム・ジャパン(GDJ)3歳シーズン第2戦となったル・プランタン賞。12月に佐賀で行われた2歳牝馬による地方全国交流・フォーマルハウト賞の勝ち馬ファーマティアーズ(大井)と3着ウオタカ(高知)は登録のみで回避し、地方他地区からは高知1頭、兵庫2頭の計3頭が参戦。なかでも1月の花吹雪賞を圧勝したグラインドアウト(高知)がメンバー中唯一の重賞勝ち馬で、単勝1.3倍と抜けた1番人気に推されていた。

迎え撃つ佐賀勢はフォーマルハウト賞4着のウェンティが出走取消となり8頭。重賞で上位実績のある馬がシーブレ(花吹雪賞4着)のみと他地区馬と争うには少々厳しそうな顔ぶれながら、ケンタッキーグレイが近走の3歳特別で好走を続けており、3番人気(13.8倍)の評価を受けた。

好スタートから押して行ったドリームサンデーとクライムエンジェル(兵庫)によるハナ争いはドリームサンデーが制したが、1周目の直線でアルテミスバイオが後方から一気に動いて先頭に取り付き前は3頭。やや離れてグラインドアウトとフェリシス(兵庫)が追走し、ケンタッキーグレイは後方で1周目ゴール板を通過。

向正面でグラインドアウトが内を突いて先頭に立つと、クライムエンジェルが外で抵抗したが、直線では差を広げられた。3コーナーからスパートしたケンタッキーグレイが最後に迫ってきたが1馬身差まで、グラインドアウトが重賞2連勝のゴールイン。2着から3馬身差がついてフェリシスがクライムエンジェルを半馬身交わし3着に浮上した。

グラインドアウトは地元では4戦2勝で臨んだネクストスター高知で10着に敗退。2度目の重賞挑戦は今回と同じ佐賀1800メートルが舞台だった花吹雪賞で、ピクシースカイ(高知)に8馬身差を付ける圧勝。今回も同様に3番手から自ら動いて抜け出す競馬で、GDJ3歳シーズンの他地区15ポイントを獲得。今後はのじぎく賞(5月9日、園田1700メートル)へ向かう見込みとのこと。

地元のケンタッキーグレイが花吹雪賞での2秒6差(7着)を1馬身に詰め2着に躍進。管理する北村欣也調教師は「もうちょっとでした、ここまで行ったら勝ちたかったですが」と健闘を称えていた。

GDJ3歳シーズンは、4月に計4戦が行われるが、西日本で行われるル・プランタン賞(4月7日)と東海クイーンカップ(4月11日、名古屋1700メートル)は日程が近接しており、両レースとも出走する馬はいない。今回の遠征馬3頭はいずれもポイントを獲得しており、のじぎく賞で東海クイーンカップ上位馬との対戦となりそうだ。

取材・文上妻輝行

写真桂伸也(いちかんぽ)

Comment

赤岡修次騎手

最初の直線で攻め馬みたいな(遅い)ペースになったんで、内から一気に行こうと思ったんですけど、フェリシスが先に動いてくれて丁度よくなりました。3コーナー手前で自分からも動いたので、おしまいは鈍くなりましたけど、押し切ってくれるだろうと思っていました。