別定58キロでも圧巻のレース、JBC連覇へ向け視界よし
Road to JBCの東京盃JpnII。ダートグレード戦線でも1200メートルの距離は少なく、それゆえ真のダートスプリンターが集結するレース。今年もこのまま本番のJBCを迎えてもいいような強力なメンバーが顔をそろえた。
とはいえ定量で行われる本番とは違い、人気どおりの結果にならないこともめずらしくないのがこの東京盃。しかし今年は堂々1番人気に支持されたバンブーエールが圧倒的なスピードを見せつけた。そして2着にスーニ、3着にヴァンクルタテヤマで、上位3頭はまったく人気どおりの決着となった。
高知のポートジェネラルが逃げ、ケイアイジンジンが直後に続き、バンブーエールは3番手。ヴァンクルタテヤマは絶好のスタートも控えて4番手、スーニはそのうしろを追走した。
直線を向くと、絶好の手ごたえでバンブーエールが抜け出す。直後にヴァンクルタテヤマが続いたが、直線半ばで徐々に置かれだした。代わって馬場の中央から追い込んできたのがスーニだ。しかしバンブーエールの行き脚は最後まで衰えることなく、スーニに1馬身3/4差をつけて振り切った。ヴァンクルタテヤマはスーニからさらに遅れること4馬身差の3着だった。
「(馬体を)併せずに最後はズバッと行ってやろうと思ったんですが」と、スーニの川田将雅騎手。「スタートはよかったんですが、外枠はやっぱり脚を使わされますね。ただこの馬も最後は止まってるわけじゃないんですが」と、ヴァンクルタテヤマの幸英明騎手。2人が口を揃えたのは、「勝った馬が強かった」ということだった。
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松岡正海騎手 | | |
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3歳のスーニは54キロ、ヴァンクルタテヤマは56キロ、対するバンブーエールは別定58キロでこの強さ。そして国内のダート1200メートルでは6戦6勝。数字だけを見ても、その強さは圧倒的だ。
本番のJBCスプリントJpnIは、今年は名古屋の1400メートル。連覇を狙うバンブーエールにとっては、コースは違えど昨年と距離は同じ。ただ、もっとも得意とする1200メートルからは200メートルの距離延長。そこで台頭してくる陣営が、バンブーエールとの差をどれだけ詰められるかが勝負のポイントとなりそうだ。
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