直線突き放し5馬身差、2年連続レコードで連覇達成
今年で第9回を迎えるサマーチャンピオンJpnIII。過去8回中、プロキオンステークスGIII(阪神)の優勝馬が余勢を駆ってここを制したケースは3度あり、今年も同レースの勝ち馬ランザローテが参戦。
一方、昨年の勝ち馬ヴァンクルタテヤマは、前走で北海道スプリントカップJpnIII(門別)を制してダートグレード3勝目を挙げ、連覇を狙って2度目の佐賀参戦。今年の出走メンバーで、前走ダートグレードで勝利を挙げた馬がこの2頭のみということもあり、両馬が抜けた人気となった。
昨年はレース直前で強い雨が降り不良馬場で行われたが、今年も同様にレースの1時間ほど前に強い雨。良馬場発表ながら湿りがちの馬場でのスタートした。
一昨年の勝ち馬キングスゾーンが逃げを打ち、その外をランザローテが併走する形で前の隊列が落ち着いた。向正面で4番手からヴァンクルタテヤマが一気に進出すると、キングスゾーンにはすでに脚が残っておらず後退。人気どおり、ヴァンクルタテヤマとランザローテの一騎討ちになるかと思われたが、ヴァンクルタテヤマの勢いは止まらず、直線では突き放す一方となり、ランザローテに5馬身差をつけての圧勝となった
馬場から戻った幸英明騎手が開口一番「めっちゃ強いですね」と言ったとおりの完勝劇で、昨年同馬がマークしたコースレコードをコンマ2秒更新しての、サマーチャンピオン史上初の連覇を達成した。
地方勢は毎年このレースで健闘していたが、今年は果敢に逃げたキングスゾーンが最下位に敗れるなど、JRA勢に1〜4着を独占される結果となった。
地方最先着は地元佐賀のエフケーフィル。今の佐賀オープンは、夏を迎えて確固たる主役が不在の状況にあるだけに、同馬の掲示板内獲得は健闘といえるにしても、地方勢全体でみるとやはり厳しい結果と言わざるを得ないだろう。
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幸英明騎手 | | |
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幸騎手は、97年グリーンサンダーでの佐賀記念GIII以来の佐賀重賞制覇。「出身が同じ九州の鹿児島なので、佐賀は好きな競馬場」とのことで、口取り撮影終了後にはゴール前で待っていたたくさんのファンの所に戻って、長い時間をかけて最後の1人にまで丁寧にサインをしていた姿が印象的だった。
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